クロミフェンクエン酸塩 化学特性,用途語,生産方法
外観
本品は白色~微黄白色の粉末で,においはない.
本品はメタノール又は酢酸(100)に溶けやすく,エタノー
ル(95)にやや溶けにくく,水に溶けにくく,ジエチルエーテ
ルにほとんど溶けない.
本品は光によって徐々に着色する.
融点:約115℃
解説
…排卵誘発には多くの方法があり,エストロゲンとプロゲステロンを周期的に投与する方法,エストロゲンを一時的に大量投与する方法など卵巣性ステロイドホルモンを用いる方法が古くからあり,現在でも用いられてはいるが,この方法を用いることは少なくなってきている。排卵誘発薬として現在最も広く用いられているのは,クエン酸クロミフェンclomiphene citrate(商品名クロミッド)に代表される非ステロイド性の抗エストロゲンで,これを,5~10日内服させる方法である。クロミフェンは脳の視床下部,脳下垂体レベルでエストロゲンレセプターと結合し,それがきっかけになって,内服開始してから12日目ころに脳下垂体前葉からゴナドトロピンの大量放出が起きて,排卵が起こるものと考えられている。…
株式会社平凡社 世界大百科事典 第2版について | 情報
効能
排卵誘発薬, ゴナドトロピン刺激薬, エストロゲン受容体作動薬/拮抗薬
商品名
クロミッド (富士製薬工業)
確認試験
(1) 本品のメタノール溶液(1→200)2mLにライネッケ塩
試液2mLを加えるとき,淡赤色の沈殿を生じる.
(2) 本品の0.1mol/L塩酸試液溶液(1→50000)につき,紫
外可視吸光度測定法〈2.24〉により吸収スペクトルを測定し,
本品のスペクトルと本品の参照スペクトル又はクロミフェン
クエン酸塩標準品について同様に操作して得られたスペクト
ルを比較するとき,両者のスペクトルは同一波長のところに
同様の強度の吸収を認める.
(3) 本品のメタノール溶液(1→200)はクエン酸塩の定性反
応〈1.09〉の(1)及び(2)を呈する.
定量法
本品を乾燥し, その約1g を精密に量り, 酢酸
(100)50mLに溶かし,0.1mol/L過塩素酸で滴定〈2.50〉する
(指示薬:クリスタルバイオレット試液2滴).同様の方法で
空試験を行い,補正する.
0.1mol/L過塩素酸1mL=59.81mg C
26H
28ClNO・C
6H
8O
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純度試験
(1) 溶状 本品1.0gをメタノール30mLに溶かすとき,液
は無色澄明である.
(2) 重金属〈1.07〉 本品2.0gをとり,第2法により操作し,
試験を行う.比較液には鉛標準液2.0mLを加える(10ppm以
下).
貯法
保存条件 遮光して保存する.
容器 気密容器.
乾燥減量
1.0%以下(1g,減圧,酸化リン(Ⅴ),3時間).
強熱残分
0.1%以下(1g).
化学的特性
White crystalline powder with a melting point range of 116.5-118°C. It has slight solubility in ethanol, chloroform, and water, but is insoluble in ether.
使用
Clomiphene Citrate is an unducer of ovulation. It is a selective estrogen receptor modulator, which acts by inhibiting the action of estrogen on the pituitary. Clomiphene Citrate is also an activator of PKC and Gonad-stimulating principle.
クロミフェンクエン酸塩 上流と下流の製品情報
原材料
準備製品