黄色ブドウ球菌は,ブドウ球菌のうちで最も病原性の強いもの。常在している細菌で,傷口の化膿 (かのう) の原因となる。また,食品中で繁殖すると毒素 (エンテロトキシン) をつくる。この毒素は耐熱性のため,加熱しても食中毒を起こす。発病は食事をしてから1~4時間後と短く,症状は吐き気,嘔吐 (おうと) ,腹痛,下痢などである。一般に症状は軽く,1,2日で回復する。
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