耐火物 化学特性,用途語,生産方法
解説
高温で溶融しにくく,高熱に耐えるものをいう。原材料を高温で加熱処理する工業は身近なところでも意外に多く,製鉄業をはじめとした冶金工業,セメント,ガラス,陶磁器などの窯業,機械工業,化学工業,ガス,電力,焼却炉など多種多様である。これら各種工業においては,窯炉の内部を高温に保って,必要な反応をさせるので,その内張りに多くの耐火物が使用される。したがって,耐火物は,(1)炉内の温度に耐えるだけの高い溶融軟化点をもつこと,(2)炉内の化学的・物理的反応条件にできるだけ長期間耐えること,(3)熱損失を小さくするために熱伝導率が低いこと,が必要である。
株式会社平凡社 世界大百科事典 第2版について 情報
分類
耐火物は、(1)化学的鉱物学的、(2)耐火度、(3)製造様式、で分類できる。化学的鉱物学的には酸性、塩基性、中性の3群に分けるのが一般的である。製造様式からは、〔1〕成形れんがとブロック(電鋳耐火物、焼成耐火物、不焼成耐火物)、〔2〕不定形素地(スタンプ材、吹付けと塗抹材、鋳込み素地、モルタル類)、〔3〕天然石、に分類される。[素木洋一]
耐火物の特性と用途
耐火物には重量物または粗粒からなる製品と、特殊作業に用いる微細粒子からなる製品とが入るが、一般には前者を耐火物に、後者をファイン・セラミックスに入れる。それぞれの鉱物を主成分としてつくられた耐火物の特性と主用途は次のようである。
耐火物 上流と下流の製品情報
原材料
準備製品