AZALEA 化学特性,用途語,生産方法
解説
アザレア,ツツジ科(APG分類:ツツジ科)のロードデンドロンRhododendron属に含められている旧属名であるが、園芸上は中国産のシナサツキ(タイワンヤマツツジ)R. simsii Pl.を中心にして他の数種と交配改良してつくりだしたセイヨウツツジ(一名オランダツツジ)とよぶツツジ類の総称である。ツツジ科の常緑または半常緑低木で高さ1~2メートルになるが、多くは30~60センチメートルの鉢植えにしている。枝はサツキやクルメツツジより太く、粗く枝を分ける。葉は楕円(だえん)形または楕円状披針(ひしん)形、長さ2~5センチメートルで先がとがり、深緑色で葉質がやや厚い。花は野外では4~5月に開くが、温室では2~3月に開花し、花弁は広い漏斗(ろうと)状でサツキより大きい。花は品種により、一重、二重、八重咲きなどがあり、雄しべが細い花弁に変わっているもの、花弁の先が丸く広くなり大輪にみえるもの、花弁の縁に縮みの出るものもある。花色も白から紅、赤紫色まであり、色の濃淡、絞りや覆輪の出るものなど変異に富んでいる。
来歴?品種
中国原産のシナサツキが1810年にイギリスに入り、さらにロードデンドロン・レディフォリウムR. ledifolium、サツキなどの各種も導入され、これらが交雑され、ヨーロッパで改良されたものがアザレア(セイヨウツツジ)である。イギリス、ベルギー、フランスなどの園芸家によって1822年から1833年ごろ交雑が多く行われ、多くの品種ができたが、とくにベルギーでは優良品種が多くつくりだされ、今日まで生産の中心地になっている。
日本には1892年(明治25)に初めて輸入され、1907年(明治40)ごろからはベルギー、オランダから多数の品種を輸入した。日本では1935年(昭和10)ごろから新潟県がおもな生産地で、全国のアザレアの90%以上を生産している。品種にはアングロシウス、ドレスデン、メタオなど、新年用の早生(わせ)系や、アポロ、スブニール、エクレレールなど3~4月に咲く晩生(おくて)系もあって、2000以上の種類があり、毎年新品種がつくりだされる。
栽培
耐寒性が劣るので、冬期の温度は最低2℃以上にして、普通、温室か温床で越冬させる。苗の鉢植え用土は鹿沼土(かぬまつち)、または砂とピートモスを半々に混ぜて用いる。夏は午後の日差しを避け、よしずで覆いをする。繁殖は挿木、接木(つぎき)、実生(みしょう)などが行われ、挿木は川砂または鹿沼土を用い、露地では6~7月に挿す。害虫はグンバイムシとアカダニの被害が多く、病害は花腐(はなぐされ)病が発生するので、「マンネブダイセン」の800倍液を散布して予防する。
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