カルモジュリン 化学特性,用途語,生産方法
性質
N末端アセチル化.4個のCa2+ 結合部位(EFハンド)をもち,Ca2+との結合で各種酵素の活性を調節
解説
カルモジュリン,真核生物に広く存在するカルシウム結合性タンパク質。1971年に垣内史朗とチェンが独立に発見。たとえば分子量1.67×104 の,ウシの脳のカルモジュリンは148個のアミノ酸残基からなり,カルシウム結合部位4か所を含んでいる.多くの動物,植物組織から単離され一次構造が決定されているが,相互によく似ており,たとえば原生動物テトラヒメナのカルモジュリンは,ウシの脳のそれと12残基の違いしかない.カルモジュリンの Ca2+ 結合定数は 106 程度で,一分子に2個の Ca2+ が結合すると高次構造が固くなり,種々のタンパク質リン酸化酵素を活性化する.カルモジュリンに支配される酵素には,アデニル酸シクラーゼ,ホスホリラーゼbキナーゼ,グリコーゲンシンターゼ,ATPアーゼ,ホスホリパーゼなど多数のタンパク質リン酸化酵素が知られている.また,酵素だけではなく,たとえば,アクチンフィラメントなど細胞骨格にも作用することが知られている.
天然物の起源
ヒト:2~149ウシ脳:148
使用
Activates cyclic phosphodiesterase
定義
A protein, consistingof 148 amino-acid residues, that actsas a receptor for calcium ions inmany calcium-regulated processes inboth animal and plant cells. Calmodulinmediates reactions catalysed bymany enzymes.
作用機序
分子内に4個のカルシウム結合部位をもち,この2個のカルシウムがつくと高次構造が大きく変化し,さまざまな不活性型蛋白質に結合してこれを活性化する。カルシウム濃度が低下するとカルシウムを離し,活性化していた蛋白質をもとの不活性型にもどす。こうして,細胞質のカルシウム濃度の変動に応じて細胞の機能を調節する役割をはたす。細胞質のカルシウム濃度は,ホルモンや成長因子など細胞外からの刺激で上昇し,カルモジュリンによって活性化されるカルシウム輸送 ATPアーゼの作用で低下する。この結果,カルモジュリンは細胞外からの刺激信号を細胞機能に変換する中間メッセンジャーの一つとしてはたらく。
Biochem/physiol Actions
Ca2+ binding protein that is required for activation of cyclic nucleotide-dependent phosphodiesterase. It is also a cofactor/activator of nitric oxide synthase, calcineurin, and many kinases including ATPase, myosin light chain kinase, and CAM kinase I, II, and III. It mediates ryanodine receptor activation by cyclic ADP ribose and is involved in intracellular Ca2+ homeostasis.
カルモジュリン 上流と下流の製品情報
原材料
準備製品