カンレノ酸カリウム 化学特性,用途語,生産方法
外観
本品は微黄白色~微黄褐色の結晶性の粉末である.
本品は水に溶けやすく,メタノールにやや溶けやすく,エ
タノール(95)にやや溶けにくく,クロロホルム又はジエチル
エーテルにほとんど溶けない.
用途
カリウム保持性利尿薬Na+の排泄は促進するがK+の排泄は減少させる
効能
血圧降下薬, 利尿薬, アルドステロン拮抗薬
商品名
ソルダクトン (ファイザー)
確認試験
(1) 本品2mgを硫酸2滴に溶かすとき,液はだいだい色を
呈し,紫外線(主波長365nm)を照射するとき,黄緑色の蛍光
を発する.これに無水酢酸1滴を加えるとき,液は赤色に変
わる.
(2) 本品のメタノール溶液(1→100000)につき,紫外可視
吸光度測定法〈2.24〉により吸収スペクトルを測定し,本品
のスペクトルと本品の参照スペクトルを比較するとき,両者
のスペクトルは同一波長のところに同様の強度の吸収を認め
る.
(3) 本品を乾燥し,赤外吸収スペクトル測定法〈2.25〉の
臭化カリウム錠剤法により試験を行い,本品のスペクトルと
本品の参照スペクトルを比較するとき,両者のスペクトルは
同一波数のところに同様の強度の吸収を認める.
(4) 本品の水溶液(1→10)はカリウム塩の定性反応(1)
〈1.09〉を呈する.
定量法
本品を乾燥し,その約0.2gを精密に量り,酢酸
(100)75mLに溶かし,0.1mol/L過塩素酸で滴定〈2.50〉する
(電位差滴定法.ただし,内部液は飽和塩化カリウム・酢酸
(100)溶液に代える).同様の方法で空試験を行い,補正する.
純度試験
(1) 溶状 本品0.5gを水5mLに溶かすとき,液は微黄色
~淡黄色澄明である.
(2) 重金属〈1.07〉 本品2.0gをとり,第2法により操作し,
試験を行う.比較液には鉛標準液2.0mLを加える(10ppm以
下).
(3) ヒ素〈1.11〉 本品1.0gをとり,第3法により検液を調
製し,試験を行う(2ppm以下).
(4) カンレノン 本品0.40gをとり,共栓遠心沈殿管に入
れ,氷水中で5℃以下に冷却し,これに5℃以下に冷却した
pH10.0のホウ酸・塩化カリウム・水酸化ナトリウム緩衝液
6mLを加えて溶かし,次いで5℃以下に冷却した水8mLを加
える.これにクロロホルム10mLを正確に加え,5℃以下で3
分間放置した後,直ちに2分間激しく振り混ぜ,遠心分離す
る.水層を除き,クロロホルム層5mLを分取し,5℃以下に
冷却したpH10.0のホウ酸・塩化カリウム・水酸化ナトリウ
ム緩衝液3mL及び5℃以下に冷却した水4mLを入れた共栓遠
心沈殿管に入れ,1分間振り混ぜた後,遠心分離する.水層
を除き,クロロホルム層2mLを正確に量り,クロロホルム
を加えて正確に10mLとした液につき,紫外可視吸光度測定
法〈2.24〉により波長283nmにおける吸光度を測定するとき,
0.67以下である.
貯法
容器 気密容器.
乾燥減量
0.5%以下(1g,105℃,4時間).
使用
anticholithogenic, antilipemic agent
世界保健機関(WHO)
Potassium canrenoate, which has no intrinsic aldosterone
antagonist activity, owes its therapeutic effect to the enzymatic interconversion in
the body to canrenone. Evidence that long-term administration of high doses are
tumorigenic in the rat has recently led to restriction of its use by some national
regulatory authorities. See also WHO comments for canrenone and spironolactone.
カンレノ酸カリウム 上流と下流の製品情報
原材料
準備製品