臭化銅(II) 化学特性,用途語,生産方法
外観
類黒色, 結晶~結晶性粉末
性質
臭化銅には、臭化銅 (I) と臭化銅 (II) が存在します。臭化銅 (I) は、化学式がCuBr、分子量が143.45、融点が504℃の反磁性の固体です。臭化銅 (I) は酸や塩基に溶け、水にわずかに溶けます。
臭化銅 (I) は (II) の不純物のために、よく着色されていますが、純粋な臭化銅 (I) は無色です。なお、臭化銅のCAS登録番号は7787-70-4です。
溶解性
水に易溶, アセトンに可溶。水100gに122g(15℃)溶ける。水に極めて溶けやすく、エタノール及びアセトンに溶ける。
解説
臭化銅(Ⅱ):CuBr2(223.36).二臭化銅ともいう.金属銅と臭素水を反応させて得た生成物を真空中で乾燥すると黒色の無水物の結晶が得られる.融点498 ℃,沸点約900 ℃.密度4.71 g cm-3.四水和物および二水和物(青緑色)が知られているが容易に水を失う.水,鉱酸,エタノール,アセトンに易溶.写真増感剤,有機合成の臭素化剤に用いられる.
用途
臭化銅(Ⅱ)は、さまざまな機能性化合物に作用する効果的な臭素化試薬です。 カルボニルオルトメチレンの臭素化の実現など。 ステロイドなどの他のメチレン基が基質に存在する場合、臭化銅はカルボニル基の位置を認識し、それによってカルボニル基のオルト位の臭素化反応を選択的に実現することができる。
用途
有機合成臭素化触媒、アセチル化ポリホルムアルデヒドの安定剤写真用補助剤、有機合成臭素化剤、電池電解液触媒、エレクトロニクス/半導体原料 など。
構造
臭化銅 (I) の構造は、と同様のポリマー構造です。すなわち臭化物イオンによって、四面体のCu中心が相互連結された特徴的な四配位のポリマー構造を取っています。そのため臭化銅 (I) は、ほとんどの溶媒には溶けません。
臭化銅 (I) をルイス塩基で処理すると、付加化合物に変わります。具体的にはジメチルスルフィドを用いると、無色の錯体であるCuBr (S(CH3)2) が形成します。CuBr (S(CH3)2) の銅は、線形ジオメトリで二配位です。
他のソフトな配位子を使用すると、臭化銅 (I) から関連した錯体を作ることも可能です。例えば、は、複雑な構造を取るCuBr (P(C6H5)3) を与えます。
応用
臭化銅 (I) は有機合成に広く用いられています。ザンドマイヤー反応 (英: Sandmeyer reaction) において臭化銅 (I) は、アニリン化合物を対応する臭化アリールへ変換できます。
また、CuBr(S(CH3)2) は、有機銅試薬の合成に広く用いられている錯体です。関連するCuBr錯体は、原子移動ラジカル重合 (英: Atom Transfer Radical Polymerization)や銅触媒クロス脱水素カップリング (英: Cross Dehydrogenative Coupling) などの触媒に使われています。
合成法
一般的に臭化銅 (I) は、臭化物の存在下で、亜硫酸塩によって銅 (II) 塩を還元することで合成されます。臭化水素酸に銅粉末を溶解させることで、塩化銅 (I) の合成と同じような方法でも合成可能です。
使用上の注意
潮解性あり
化学的特性
Black crystal
使用
As intensifier in photography; as brominating agent in organic synthesis; as humidity indicator; as wood preservative; in solid-electrolyte battery; as stabilizer for acetylated polyformaldehyde.
一般的な説明
Odorless black solid. Sinks and mixes with water.
空気と水の反応
Deliquescent. Water soluble.
反応プロフィール
Acidic inorganic salts, such as Cupric bromide, are generally soluble in water. The resulting solutions contain moderate concentrations of hydrogen ions and have pH's of less than 7.0. They react as acids to neutralize bases. These neutralizations generate heat, but less or far less than is generated by neutralization of inorganic acids, inorganic oxoacids, and carboxylic acid. They usually do not react as either oxidizing agents or reducing agents but such behavior is not impossible. Many of these compounds catalyze organic reactions.
健康ハザード
Inhalation of dust causes irritation of throat and lungs. Ingestion of large amounts causes violent vomiting and purging, intense pain, collapse, coma, convulsions, and paralysis. Contact with solutions causes eye irritation; contact with solid causes severe eye surface injury and skin irritation.
火災危険
Special Hazards of Combustion Products: Irritating hydrogen bromide gas may form in fire.
類似物
臭化銅 (II) は二臭化銅とも呼ばれる、深緑色の固体です。臭化銅(II)の化学式はCuBr2、分子量は223.37、融点は498℃です。主に臭化銅 (II) は、写真の現像や有機合成で臭化剤として使用されています。また臭化銅 (II) は、水、鉱酸、、などに易溶です。
金属銅と臭素水の反応によって得た生成物を、真空中で乾燥することで、黒色の臭化銅 (II) の無水物の結晶を合成可能です。臭化銅(II)には二水和物や四水和物が知られていますが、容易に水を失います。
臭化銅 (II) は飲み込むと有害です。皮膚、目、呼吸器を刺激し、中枢神経系、脳、目、腎臓、肝臓などへ影響を及ぼします。
参考文献
使用用途
臭化銅は主に、合成原料や触媒として利用されています。最近注目されているのは、太陽光発電に使用される太陽電池です。クリーンエネルギーの一つであり、利用できる可能性も示唆されています。
太陽光発電では、「エネルギー供給元の光をいかに効率よく吸収できるか」「その吸収したエネルギーをできるだけ多く電気に変えられるか」という変換効率がポイントです。臭化銅とその他の銅化合物との合成で得られる銅化合物が、この太陽電池の特性に寄与できるという実験結果が出ています。
純化方法
Crystallise it twice by dissolving it in water (140mL/g), filtering to remove any Cu2Br2, and concentrating under vacuum at 30o until crystals appear. The cupric bromide is then allowed to crystallise by leaving the solution in a vacuum desiccator containing P2O5 [Hope et al. J Chem Soc 5226 1960, Glemser & Sauer in Handbook of Preparative Inorganic Chemistry (Ed. Brauer) Academic Press Vol II p 1009 1965].
臭化銅(II) 上流と下流の製品情報
原材料
準備製品