急性毒性
経口
ラットLD50値は>12000mg/kg (JECFA 150 (1969))との報告がある。なお、類縁化合物として、他の無機鉛化合物、無機チタン化合物の健康に対する有害性を参照のこと。GHS分類:区分外 ラットLD50値は>12000mg/kg (JECFA 150 (1969))との報告に基づき、区分外とした。 なお、類縁化合物として、他の無機鉛化合物、無機チタン化合物の健康に対する有害性を参照のこと。
経皮
データなし。GHS分類:分類できない データなし。
吸入:ガス
GHSの定義における固体である。GHS分類:分類対象外 GHSの定義における固体である。
吸入:蒸気
データなし。GHS分類:分類できない データなし。
吸入:粉じん及びミスト
データなし。GHS分類:分類できない データなし。
皮膚腐食性及び刺激性
データなし。なお、ヒトへの影響として、鉛または無機鉛化合物の皮膚および粘膜に対する局所的影響について入手し得るデータはない(DFGMAK-Doc. 17 (2002))が、皮膚に重度の刺激性および熱傷を生ずるおそれがある(HSDB (2010))との記述がある。GHS分類:分類できない データなし。なお、ヒトへの影響として、鉛または無機鉛化合物の皮膚および粘膜に対する局所的影響について入手し得るデータはない(DFGMAK-Doc. 17 (2002))が、皮膚に重度の刺激性および熱傷を生ずるおそれがある(HSDB (2010))との記述がある。
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性
データなし。なお、ヒトへの影響として鉛および無機鉛化合物による粘膜への局所的影響を示すデータはない(DFGMAK-Doc.17 (2002))、眼に重度の刺激性および熱傷を生ずるおそれがある(HSDB (2010))との記述がある。GHS分類:分類できない データなし。なお、ヒトへの影響として鉛および無機鉛化合物による粘膜への局所的影響を示すデータはない(DFGMAK-Doc.17 (2002))、眼に重度の刺激性および熱傷を生ずるおそれがある(HSDB (2010))との記述がある。
呼吸器感作性
データなし。GHS分類:分類できない データなし。
皮膚感作性
データなし。GHS分類:分類できない データなし。
生殖細胞変異原性
データなし。鉛の職業的ばく露者のリンパ球を用いた染色体異常試験で陰性や陽性の結果あるが、ほとんどの試験が不十分であり、全体として変異原性を評価できないとの記載(DFGMAK-Doc. 17 (2002))がある。一方、MAK/BAT(2010)では無機鉛化合物は生殖細胞変異原性3Aに分類されている。GHS分類:分類できない データなし。鉛の職業的ばく露者のリンパ球を用いた染色体異常試験で陰性や陽性の結果あるが、ほとんどの試験が不十分であり、全体として変異原性を評価できないとの記載(DFGMAK-Doc. 17 (2002))がある。一方、MAK/BAT(2010)では無機鉛化合物は生殖細胞変異原性3Aに分類されている。
発がん性
IARCの発がん性評価において、無機鉛化合物としてグループ2A(IARC 87 (2006))に分類されている。なお、産衛学会では鉛化合物として2B(産衛学会勧告(2011))、ACGIHでは無機鉛化合物としてA3(ACGIH (2001))に分類されている。GHS分類:区分1B IARCの発がん性評価において、無機鉛化合物としてグループ2A(IARC 87 (2006))に分類されていることから区分1Bとした。なお、産衛学会では鉛化合物として2B(産衛学会勧告(2011))、ACGIHでは無機鉛化合物としてA3(ACGIH (2001))に分類されている。
生殖毒性
当該物質のデータはないが無機鉛化合物のヒトへの影響として、症例や疫学的研究で母親の高濃度ばく露により妊娠20週以前の自然流産の増加が認められ、妊娠期間中のばく露は催奇性および低体重新生児の増加、出産後の体重増加抑制に関係するとの記述(IARC 87 (2006))がある。なお、職業的ばく露により、精子数と精液量の減少、精子の運動性の低下および精子の形態学的変化が観察されたが、ほとんどの研究でこれらの影響と鉛のばく露濃度との間に用量反応関係が見られず精子に対する毒性は不明確であった(DFGMAK-Doc. 17 (2002))と報告されている。GHS分類:区分1A 当該物質のデータはないが無機鉛化合物のヒトへの影響として、症例や疫学的研究で母親の高濃度ばく露により妊娠20週以前の自然流産の増加が認められ、妊娠期間中のばく露は催奇性および低体重新生児の増加、出産後の体重増加抑制に関係するとの記述(IARC 87 (2006))があることから、区分1Aとした。なお、職業的ばく露により、精子数と精液量の減少、精子の運動性の低下および精子の形態学的変化が観察されたが、ほとんどの研究でこれらの影響と鉛のばく露濃度との間に用量反応関係が見られず精子に対する毒性は不明確であった(
特定標的臓器毒性(単回ばく露)
当該物質のデータはないが、鉛の神経毒性作用は知られており、末梢神経および中枢神経ともに鉛の影響を受け、鉛脳症は急性ばく露の初期症状の一つであり、また職業ばく露で下垂手や神経伝導速度の抑制の報告がある(IARC 87 (2006))。GHS分類:区分1(神経系)。 鉛および無機鉛化合物の高濃度の急性ばく露では、近位尿細管の機能障害を引き起こし、急性鉛中毒の腎性症状として、ファンコニー症候群(糖尿、アミノ酸尿症、リン酸塩尿症など)を起こすとの記載.(IARC 87 (2006))がある。GHS分類:区分1(腎臓) また、鉛は血液系に変化を与えることも知られており、δ-アミノレブリン酸およびヘム合成酵素が阻害され、ヘモグロビン合成阻害、赤血球寿命の短縮による小血球性貧血や低色素性貧血が引き起こされるとの記載(ATSDR (2007))がある。GHS分類:区分1(血液系) その他に、疝痛は職業ばく露や高濃度の急性ばく露の初期症状であり、便秘、激しい腹痛、吐き気、嘔吐、食欲不振、体重減少などの症状を伴うとの記載(ATSDR (2007))がある。GHS分類:区分1(消化器系) 当該物質のデータはないが、鉛の神経毒性作用は知られており、末梢神経および中枢神経ともに鉛の影響を受け、鉛脳症は急性ばく露の初期症状の一つであり、また職業ばく露で下垂手や神経伝導速度の抑制の報告がある(IARC 87 (2006))ことから区分1(神経系)とした。鉛および無機鉛化合物の高濃度の急性ばく露では、近位尿細管の機能障害を引き起こし、急性鉛中毒の腎性症状として、ファンコニー症候群(糖尿、アミノ酸尿症、リン酸塩尿症など)を起こすとの記載.(IARC 87 (2006))から区分1(腎臓)とした。また、
特定標的臓器毒性(反復ばく露)
当該物質のデータはないが、鉛および無機鉛化合物による高濃度の反復ばく露では尿細管萎縮、間質性線維症、糸球体硬化症を含む腎臓に不可逆的な変化をもたらし、最終的には慢性的腎炎を引き起こすとの記載(IARC 87 (2006))がある。GHS分類:区分1(腎臓) また、鉛中毒患者の疫学調査でヘモグロビン濃度とヘマトクリット値が非ばく露の対照被験者と比べ有意に減少した(ATSDR (2007))との報告があり、鉛によりδ-アミノレブリン酸およびヘム合成酵素が阻害され、ヘモグロビン合成阻害、赤血球寿命の短縮による小血球性貧血や低色素性貧血が引き起こされるとの記載(ATSDR (2007))がある。GHS分類:区分1(血液系) 一方、慢性鉛中毒と心筋障害との関係を支持する調査研究があり、鉛中毒の労働者に心電図異常が認められた(ACGIH (2001))との報告、および疫学調査のデータから、鉛の体内吸収は心臓の拡張期および収縮期ともに有意な血圧上昇を引き起こすと結論付けられている(ACGIH (2001))。GHS分類:区分1(心血管系) さらに、鉛の血中濃度が高い作業者に運動神経伝導速度の抑制が見られ(ACGIH (2001))、鉛電池に30年以上曝された9人中7人にパーキンソン症候群が観察された(NICNAS (2007))との報告もある。GHS分類:区分1(神経系) 当該物質のデータはないが、鉛および無機鉛化合物による高濃度の反復ばく露では尿細管萎縮、間質性線維症、糸球体硬化症を含む腎臓に不可逆的な変化をもたらし、最終的には慢性的腎炎を引き起こすとの記載(IARC 87 (2006))により区分1(腎臓)とした。また、鉛中毒患者の疫学調査でヘモグロビン濃度とヘマトクリット値が非ばく露の対照被験者と比べ有意に減少した(ATSDR (2007))との報告があり、鉛によりδ-アミノレブリン酸およびヘム合成酵素が阻害され、ヘモグロビン合成阻害、赤血球寿命の短縮による小血球性貧
吸引性呼吸器有害性
データなし。GHS分類:分類できない データなし。