安全データシート

ジイソプロピルベンゼン

改訂日:2024-01-24版番号:1

1. 化学品及び会社情報

製品識別子

  • 製品名: ジイソプロピルベンゼン
  • CB番号: CB7757026
  • CAS: 25321-09-9
  • 同義語: ジイソプロピルベンゼン

物質または混合物の関連する特定された用途、および推奨されない用途

  • 関連する特定用途: ハイドロキノンの中間原料,触媒用合成原料
  • 推奨されない用途: なし

会社ID

  • 会社名:Chemicalbook
  • 住所:北京市海淀区上地十街匯煌国際1号棟
  • 電話:400-158-6606

2. 危険有害性の要約

GHS分類

分類実施日
GHS改訂4版を使用
H25.9.19、政府向けGHS分類ガイダンス(H25.7版)を使用
物理化学的危険性
引火性液体   区分4
健康に対する有害性
特定標的臓器毒性(反復ばく露)   区分2 (神経系、肝臓)
環境に対する有害性
水生環境有害性 (長期間)   分類実施中
水生環境有害性 (急性)   分類実施中

ラベル要素

絵表示又はシンボル
GHS07GHS08GHS09
注意喚起語
警告
危険有害性情報
長期継続的影響により水生生物に非常に強い毒性
水生生物に非常に強い毒性
れ: 肝臓 神経系
長期にわたる、または反復暴露による臓器の障害のおそ
眼刺激
皮膚刺激
可燃性液体
注意書き
[安全対策]
炎および高温のものから遠ざけること。禁煙。
ミスト、蒸気、スプレーを吸入しないこと。
環境への放出を避けること。
取扱い後は手や顔をよく洗うこと。
保護手袋、保護眼鏡を着用すること。
[応急措置]
皮膚に付着した場合:多量の水と石鹸で洗うこと。皮膚刺激が生じた場合:医
師の診断、手当てを受けること。汚染された衣類を再使用する場合には洗濯す
ること。
眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。コンタクトレンズを着用して
いて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。眼の刺激が続
く場合は、医師の診断、手当てを受けること。
気分が悪いときは、医師の診断、手当てを受けること。
火災の場合:消火するために粉末、乾燥砂、泡を使用すること。
漏出物を回収すること。
[保管]
涼しい所/換気の良い場所で保管すること。
[廃棄]
内容物や容器を、都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に委託す
ること。

3. 組成及び成分情報

  • 化学物質/混合物の区別: : 化学物質
  • 化学名又は一般名: : ジイソプロピルベンゼン (異性体混合物)
  • 濃度又は濃度範囲: : >97.0%(GC)
  • CAS RN: : 25321-09-9
  • 化学式: : C12H18
  • 官報公示整理番号 化審法: : (3)-25
  • 官報公示整理番号 安衛法: : 公表化学物質

4. 応急措置

吸入した場合:

は、医師の診断、手当てを受けること。
空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。気分が悪い時

皮膚に付着した場合:

こと。
洗うこと。皮膚刺激または発疹が生じた場合は、医師の診断、手当てを受ける
直ちに、汚染された衣類をすべて脱ぐこと、取り除くこと。多量の水と石鹸で

目に入った場合:

て洗うこと。眼の刺激が続く場合は、医師の診断、手当てを受けること。
水で数分間注意深く洗うこと。コンタクトレンズを容易にはずせる場合は外し

飲み込んだ場合:

気分が悪い時は、医師の診断、手当てを受けること。口をすすぐこと。

応急措置をする者の保護:

救助者はゴム手袋、密閉ゴーグルなどの保護具を着用する。

5. 火災時の措置

適切な消火剤:

粉末, 泡, 二酸化炭素

使ってはならない消火剤:

水(火災を拡大し危険な場合がある)

特有の消火方法:

消火作業は、風上から行い、周囲の状況に応じた適切な消火方法を用いる。関係者以外は安全な場所に退去させる。周辺火災時、移動可能な容器は、速やかに安全な場所に移す。

消火を行う者の保護:

消火作業の際は、必ず保護具を着用する。

6. 漏出時の措置

人体に対する注意事項、保護具及び緊急時措置:

る。
漏出した場所の周辺に、ロープを張るなどして関係者以外の立入りを禁止す
十分に換気を行う。
漏出場所の風上から作業し、風下の人を退避させる。
個人用保護具を着用する。

環境に対する注意事項:

環境への悪影響が懸念されるため、河川等へ排出されないよう注意する。

封じ込め及び浄化の方法及び機材:

付着物、回収物などは、関係法規に基づき速やかに処分する。
大量の流出には盛土で囲って流出を防止する。
ウエス、乾燥砂、土、おがくずなどに吸収させて回収する。

二次災害の防止策:

火花を発生しない安全な用具を使用する。
着火した場合に備えて、消火用器材を準備する。
付近の着火源、高温体などを速やかに取り除く。

7. 取扱い及び保管上の注意

取扱い

技術的対策:
取扱いは換気のよい場所で行う。適切な保護具を着用する。漏れ、あふれ、飛散しないよう注意し、みだりに蒸気を発生させない。炎および高温のものから遠ざけること。静電気対策を行う。設備などは防爆型を用いる。取扱い後は手や顔などをよく洗う。
注意事項:
できれば、密閉系で取扱う。蒸気やエアゾールが発生する場合には、換気、局所排気を用いる。
安全取扱い注意事項:
皮膚、眼および衣類との接触を避ける。

保管

適切な保管条件:
容器を密栓して換気の良い冷暗所に保管する。酸化剤などの混触危険物質から離して保管する。
安全な容器包装材料:
法令の定めるところに従う。

8. ばく露防止及び保護措置

設備対策:

作業者が直接暴露されないように、できるだけ密閉化した設備又は局所排気装置を設ける。取扱い場所の近くに洗眼及び身体洗浄用の設備を設ける。

管理濃度:

設定されていない。

保護具

呼吸用保護具:
防毒マスク、簡易防毒マスク等。
手の保護具:
保護手袋。
眼、顔面の保護具:
保護眼鏡。状況に応じ保護面。
皮膚及び身体の保護具:
保護衣。状況に応じ、保護長靴。

9. 物理的及び化学的性質

物理的状態

形状
液体
無色
臭い
刺激臭
臭いのしきい(閾)値
情報なし
pH
情報なし

融点・凝固点

-40℃:SRC(2013)

沸点、初留点及び沸騰範囲

202℃:ICSC(2008)

引火点

77℃(開放式):ICSC(2008)

蒸発速度(酢酸ブチル=1)

情報なし

燃焼性(固体、気体)

情報なし

燃焼又は爆発範囲

情報なし

蒸気圧

0.256 mm Hg (25℃)(測定値):GESTIS(2013)

蒸気密度

5.59:ICSC(2008)

比重(相対密度)

0.87 g/cm³ (室温):GESTIS(2013)

溶解度

水:0.072 mg/L (25℃) (測定値):SRC(2013)

n-オクタノール/水分配係数

logPow=4.10 (測定値):SRC(2013)

自然発火温度

445 ℃:GESTIS(2013)

分解温度

情報なし

粘度(粘性率)

情報なし

10. 安定性及び反応性

反応性:

情報なし

化学的安定性:

適切な条件下においては安定。

危険有害反応可能性:

特別な反応性は報告されていない。

避けるべき条件:

裸火

混触危険物質:

酸化剤

危険有害な分解生成物:

二酸化炭素, 一酸化炭素

11. 有害性情報

急性毒性

経口
ラットLD50値として 5,850 mg/kg (SIDS (2003)) の報告に基づき、区分外とした。
経皮
ウサギLD50値として14,400 mg/kg (SIDS (2003)) の報告に基づき、区分外とした。
吸入:ガス
GHSの定義における液体である。
吸入:蒸気
データ不足のため分類できない。
吸入:粉じん及びミスト
ラットの4時間ばく露における LCLo値として 5,300 mg/m3 (5.3 mg/L) (SIDS (2003)) の報告に基づき、区分外とした。なおLCLo値はパラ体の飽和蒸気圧濃度 (2.15 mg/L) 及びメタ体の飽和蒸気圧濃度 (3.43 mg/L) より高いため、ミストとして mg/Lを単位とする基準値を適用した。

皮膚腐食性及び皮膚刺激性

データ不足のため分類できない。SIDS (2003) にはウサギを用いた試験で中程度の皮膚刺激性が認められたとの記述があるが詳細は不明であることから、データ不足のため分類できないとした。

眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性

データ不足のため分類できない。SIDS (2003) にはウサギを用いた試験で軽度の眼刺激性がみられたとの記述があるが詳細は不明であることから、データ不足のため分類できないとした。

呼吸器感作性

呼吸器感作性:データ不足のため分類できない。

皮膚感作性

皮膚感作性:データ不足のため分類できない。

生殖細胞変異原性

データ不足のため分類できない。すなわち、in vivoのデータはなく、in vitroでは、細菌の復帰突然変異試験、哺乳類培養細胞の染色体異常試験で陰性である (SIDS (2003)、厚労省既存化学物質毒性データベース (Access on August 2013))。

発がん性

データ不足のため分類できない。

生殖毒性

データ不足のため分類できない。なお、ラットを用いた経口経路 (強制) での生殖毒性スクリーニング試験において生殖毒性はみられていない (SIDS (2003)、厚労省既存化学物質毒性データベース (Access on August 2013))。スクリーニング試験の結果であることからデータ不足のため分類できないと判断した。

特定標的臓器毒性(単回ばく露)

データ不足のため分類できない。

特定標的臓器毒性(反復ばく露)

ラットに28日間強制経口ばく露した試験において、区分2のガイダンス値範囲内の用量 (50 mg/kg/day (90日換算値)) で散瞳、肝臓の小葉中心性肝細胞肥大がみられた (厚労省:既存化学物質毒性データベース (Access on August 2013)、SIDS (2003)) との記述により、区分2 (神経系、肝臓) に分類した。

吸引性呼吸器有害性

データ不足のため分類できない。

12. 環境影響情報

生態毒性:

魚類:
48h LC50:2.6 ppm (Oryzias latipes)96h LC50:0.71 mg/L (Oryzias latipes)96h LC50:0.91 mg/L (Oryzias latipes)
甲殻類:
48h EC50:0.39 mg/L (Daphnia magna)
藻類:
72h EC50:3.1 mg/L (Selenastrum capricornutum)

残留性・分解性:

0 % (by BOD) , 0 % (by GC)*既存化学物質安全性点検による判定結果:難分解性

生体蓄積性(BCF):

513 - 1910 (conc. 20 ppb) , 534 - 3120 (conc. 2 ppb)*既存化学物質安全性点検による判定結果:中濃縮性

土壌中の移動性

オクタノール/水分配係数:
5.2
土壌吸着係数(Koc):
情報なし
ヘンリー定数(PaM 3/mol):
情報なし

オゾン層への有害性:

情報なし

13. 廃棄上の注意

処理施設がないなどの理由で廃棄できない場合は、許可を受けた産業廃棄物処理業者に委託する。
空容器を処分する時は、内容物を完全に除去した後に行う。
焼却処理する場合には、アフターバーナー及びスクラバーを備えた焼却炉で焼却する。
地方条例や国内規制に従う。
適切な保護具を着用する。

14. 輸送上の注意

国連番号:

3082

品名(国連輸送名):

Environmentally hazardous substance, liquid, n.o.s.

国連分類:

クラス9(その他の有害物件)

容器等級:

海洋汚染物質:

Y

輸送の特定の安全対策及び条件:

積み込み、荷崩れの防止を確実に行い、法令の定めるところに従う。
運搬に際しては容器に漏れのないことを確かめ、転倒、落下、損傷のないように

15. 適用法令

消防法

第4類引火性液体、第三石油類非水溶性液体

海洋汚染防止法

有害液体物質

16. その他の情報

略語と頭字語

TWA: 時間加重平均
STEL: 短期暴露限度
RID: 鉄道による危険物の国際運送に関する規則
LD50: 致死量 50%
LC50: 致死濃度 50%
IMDG: 国際海上危険物
IATA:国際航空運送協会
EC50: 有効濃度 50%
CAS: ケミカルアブストラクトサービス
ADR: 道路による危険物の国際輸送に関する欧州協定

参考文献

【1】労働安全衛生法 ウェブサイト https://www.mhlw.go.jp
【2】化学物質審査規制法(化審法)https://www.env.go.jp
【3】化学物質排出把握管理促進法(PRTR法) https://www.chemicoco.env.go.jp
【4】NITE化学物質総合情報提供システム (NITE-CHRIP)https://www.nite.go.jp/
【5】カメオケミカルズ公式サイト http://cameochemicals.noaa.gov/search/simple
【6】ChemIDplus、ウェブサイト http://chem.sis.nlm.nih.gov/chemidplus/chemidlite.jsp
【7】ECHA - 欧州化学物質庁、ウェブサイト https://echa.europa.eu/
【8】eChemPortal - OECD 化学物質情報グローバルポータル、ウェブサイトhttp://www.echemportal.org/echemportal/index?pageID=0&request_locale=en
【9】ERG - 米国運輸省による緊急対応ガイドブック、ウェブサイトhttp://www.phmsa.dot.gov/hazmat/library/erg
【10】有害物質に関するドイツ GESTIS データベース、ウェブサイトhttp://www.dguv.de/ifa/gestis/gestis-stoffdatenbank/index-2.jsp
【11】HSDB - 有害物質データバンク、ウェブサイト https://toxnet.nlm.nih.gov/newtoxnet/hsdb.htm
【12】IARC - 国際がん研究機関、ウェブサイト http://www.iarc.fr/
【13】IPCS - The International Chemical Safety Cards (ICSC)、ウェブサイトhttp://www.ilo.org/dyn/icsc/showcard.home
【14】Sigma-Aldrich、ウェブサイト https://www.sigmaaldrich.com/
免責事項:

本MSDS中の情報は指定された製品にのみ適用され、特に規定がない限り、本製品とその他の物質の混合物には適用されません。本MSDSは、製品使用者の適切な専門的なトレーニングを受けた者にのみ製品安全情報を提供します。本MSDSの使用者は、本SDSの適用性について独自に判断しなければならない。本MSDSの著者は、本MSDSの使用によるいかなる傷害にも責任を負わない。

推奨製品
α,α'-ジヒドロキシ-1,4-ジイソプロピルベンゼン SDS α,α'-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-1,4-ジイソプロピルベンゼン SDS クロロフェニルアリル[1,3‐ビス(ジイソプロピルフェニル)‐2‐イミダゾリジニリデン]パラジウム(II) SDS アバシミブ SDS α,α'-ビス(4-アミノフェニル)-1,4-ジイソプロピルベンゼン SDS 1,3,5-トリイソプロピルベンゼン SDS ビス(1-フェニル-1-メチルエチル)ペルオキシド SDS 1,3-ジイソプロピルベンゼン SDS 1-フェニル-1,3,3-トリメチルインダン SDS クミンアルデヒド SDS