安全データシート

テトラヒドロ-4-メチル無水フタル酸

改訂日:2024-01-29版番号:1

1. 化学品及び会社情報

製品識別子

  • 製品名: テトラヒドロ-4-メチル無水フタル酸
  • CB番号: CB0125570
  • CAS: 34090-76-1
  • 同義語: テトラヒドロ-4-メチル無水フタル酸

物質または混合物の関連する特定された用途、および推奨されない用途

  • 推奨されない用途: なし

会社ID

  • 会社名:Chemicalbook
  • 住所:北京市海淀区上地十街匯煌国際1号棟
  • 電話:400-158-6606

2. 危険有害性の要約

GHS分類

分類実施日
(物化危険性及び健康有害性)
GHS改訂4版を使用
H31.3.15、政府向けGHS分類ガイダンス (H25年度改訂版 (ver1.1):JIS Z7252:2014準拠) を使用
物理化学的危険性
-
健康に対する有害性
-
分類実施日
(環境有害性)
環境に対する有害性はH18年度、GHS分類マニュアル(H18.2.10版)を使用
環境に対する有害性
-

GHSラベル要素

絵表示
GHS08GHS05
注意喚起語
情報なし
危険有害性情報
情報なし
注意書き
安全対策
情報なし
応急措置
情報なし
保管
廃棄
他の危険有害性
-

3. 組成及び成分情報

  • 単一製品・混合物の区別: 単一製品
  • 化学名又は一般名: テトラヒドロ-4-メチル無水フタル酸
  • 別名: 4-Methyltetrahydrophthalic anhydride   Tetrahydro-4-methylphthalic anhydride
  • 濃度又は濃度範囲: 100%
  • 分子式 (分子量): C9H10O3 (-)
  • CAS番号: 34090-76-1
  • 官報公示整理番号
    (化審法)
    : 3-2479   3-2451
  • 官報公示整理番号
    (安衛法)
    : 情報なし
  • 分類に寄与する不純物及び
    安定化添加物
    : -

4. 応急措置

「2.危険有害性の要約」における応急措置も確認すること。

吸入した場合

呼吸が困難な場合には、新鮮な空気のある場所に移動し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。
呼吸に関する症状が出た場合には、医師に連絡すること。
気分が悪い時は、診断、手当てを受けること。

皮膚に付着した場合

汚染された衣類を再使用する前に洗濯すること。
気分が悪い時は、診断、手当てを受けること。
多量の水と石鹸で洗うこと。
汚染された衣類を脱ぐこと。
皮膚刺激又は発疹が生じた場合は、医師の診断、手当てを受けること。

眼に入った場合

水で数分間注意深く洗うこと。次に、コンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。
眼の刺激が持続する場合は、医師の診断、手当てを受けること。

飲み込んだ場合

気分が悪い時は、医師に連絡をすること。
口をすすぐこと。

急性症状及び遅発性症状の最も重要な徴候症状

情報なし

応急措置をする者の保護

情報なし

医師に対する特別な注意事項

情報なし

5. 火災時の措置

消火剤

泡消化剤、粉末消化剤、炭酸ガス、乾燥砂類

使ってはならない消火剤

棒状放水、水噴霧

特有の危険有害性

火災によって刺激性、腐食性及び/又は毒性のガスを発生するおそれがある。 加熱あるいは水の混入により容器が爆発するおそれがある。

特有の消火方法

危険でなければ火災区域から容器を移動する。 消火後も、大量の水を用いて十分に容器を冷却する。

消火を行う者の保護

消火作業の際は、適切な空気呼吸器、化学用保護衣を着用する。

6. 漏出時の措置

人体に対する注意事項、保護具及び緊急措置

直ちに、全ての方向に適切な距離を漏洩区域として隔離する。
関係者以外の立入りを禁止する。
密閉された場所に立入る前に換気する。
作業者は適切な保護具(『8.ばく露防止措置及び保護措置』の項を参照)を着用し、眼、皮膚への接触や吸入を避ける。

環境に対する注意事項

環境中に放出してはならない。

封じ込め及び浄化の方法及び機材

回収・中和:不活性材料(例えば、乾燥砂又は土等)で流出物を吸収して、化学品廃棄容器に入れる。
封じ込め及び浄化方法・機材:少量の場合、乾燥土、砂や不燃材料で覆い更にプラスチックシートで飛散を防止し、雨に濡らさない。
二次災害防止策:すべての発火源を速やかに取除く(近傍での喫煙、火花や火炎の禁止)。

7. 取扱い及び保管上の注意

取扱い

技術的対策
『8.ばく露防止及び保護措置』に記載の設備対策を行い、保護具を着用する。
局所排気・全体換気:『8.ばく露防止及び保護措置』に記載の局所排気、全体換気を行う。
安全取扱い注意事項
屋外または換気の良い場所でのみ使用すること。
この製品を使用する時に、飲食又は喫煙をしないこと。
取扱い後はよく手を洗うこと。
飲み込まないこと。
皮膚との接触を避けること。
ミスト、蒸気、スプレーの吸入を避けること。
眼に入れないこと。
汚染された作業衣は作業場から出さないこと。
環境への放出を避けること。
接触回避
情報なし
衛生対策
この製品を使用する時に、飲食又は喫煙をしないこと。
取扱い後はよく手を洗うこと。
汚染された作業衣は作業場から出さないこと。

保管

安全な保管条件
技術的対策:特別に技術的対策は必要としない。
保管条件:換気の良いところで保管すること。容器を密閉しておくこと。
容器を密閉して冷乾所にて保存すること。
施錠して保管すること。
安全な容器包装材料
情報なし

8. ばく露防止及び保護措置

管理濃度

未設定

許容濃度

日本産衛学会(2019年度版)
未設定

許容濃度

ACGIH(2019年度版)
未設定

設備対策

この物質を貯蔵ないし取扱う作業場には洗眼器と安全シャワーを設置すること。 特別な換気要求事項はない。

保護具

呼吸用保護具
適切な呼吸器保護具を着用すること。
手の保護具
適切な保護手袋を着用すること。
眼の保護具
適切な眼の保護具を着用すること。
皮膚及び身体の保護具
適切な保護衣を着用すること。

9. 物理的及び化学的性質

物理的状態

形状
液体
情報なし
臭い
情報なし
臭いのしきい(閾)値
情報なし
pH
情報なし

融点・凝固点

-38℃:EPA(2009)

沸点、初留点及び沸騰範囲

283?290℃:EPA(2009)

引火点

情報なし

蒸発速度(酢酸ブチル=1)

情報なし

燃焼性(固体、気体)

情報なし

燃焼又は爆発範囲

情報なし

蒸気圧

情報なし

蒸気密度

情報なし

比重(相対密度)

情報なし

溶解度

水: > 10g/L at 10℃:(測定値):EPA(2009)

n-オクタノール/水分配係数

情報なし

自然発火温度

情報なし

分解温度

情報なし

粘度(粘性率)

情報なし

10. 安定性及び反応性

反応性

法規制に従った保管及び取扱においては安定と考えられる。

化学的安定性

法規制に従った保管及び取扱においては安定と考えられる。

危険有害反応可能性

情報なし

避けるべき条件

情報なし

混触危険物質

情報なし

危険有害な分解生成物

情報なし

11. 有害性情報

急性毒性

経口
データ不足のため分類できない。なお、本物質の異性体混合物であるテトラヒドロメチル無水フタル酸(CAS番号 11070-44-3)では、ラットのLD50値として、1,900 mg/kg、2,102 mg/kg、2,140 mg/kg の報告(SIDS(2005))があり、これはJIS分類基準の区分外(国連分類基準の区分5)に該当する。
経皮
データ不足のため分類できない。
吸入:ガス
GHSの定義における液体である。
吸入:蒸気
データ不足のため分類できない。
吸入:粉じん及びミスト
データ不足のため分類できない。

皮膚腐食性及び皮膚刺激性

データ不足のため分類できない。なお、SIDS(2005)には本物質の異性体混合物であるテトラヒドロメチル無水フタル酸(CAS番号 11070-44-3)で4時間適用試験ではないが、ウサギを用いた皮膚刺激性試験で中等度の刺激性がみられたとの記載があり、区分2に該当する。

眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性

データ不足のため分類できない。なお、SIDS(2005)には、本物質の異性体混合物であるテトラヒドロメチル無水フタル酸(CAS番号 11070-44-3)での眼刺激性試験において、眼に対する刺激作用がみられ、適用10日後に観察したところ、完全には可逆的でなかったとの記載があり、区分2Aに該当する。なお、EU DSD分類では、「Xi; R41」、EU CLP分類において「Eye Dam. 1 H318」に分類されている。

呼吸器感作性

呼吸器感作性:データ不足のため分類できない。なお、本物質の異性体混合物であるテトラヒドロメチル無水フタル酸(CAS番号 11070-44-3)では、環境省リスク評価第4巻(2005)の複数のヒト疫学事例において呼吸器感作性がみられている。また、EU DSD分類において「R42/43」、EU CLP分類において「Resp. Sens. 1 H334」に分類され、区分1に該当する。

皮膚感作性

データ不足のため分類できない。なお本物質の異性体混合物であるテトラヒドロメチル無水フタル酸(CAS番号 11070-44-3)では、環境省リスク評価第4巻(2005)の複数のヒト疫学事例において皮膚感作性がみられている。また、EU DSD分類において「Xi; R42/43」、EU CLP分類において「Skin Sens. 1 H317」に分類され、区分1に該当する。

生殖細胞変異原性

データ不足のため分類できない。すなわち、in vivo、in vitroのデータはない。なお、本物質の異性体混合物であるテトラヒドロメチル無水フタル酸(CAS番号 11070-44-3)では、CERIハザードデータ集2001-62(2002)、厚労省既存化学物質毒性データベース(Access on September 2013)、SIDS(2005)の記述から、経世代変異原性試験なし、生殖細胞/体細胞in vivo変異原性試験なし、生殖細胞/体細胞in vivo遺伝毒性試験なし、in vitro変異原性試験では複数指標で(強)陽性の結果なし、との報告がある。

発がん性

データ不足のため分類できない。

生殖毒性

データ不足のため分類できない。

12. 環境影響情報

生態毒性

水生環境有害性(急性)
データなし。
水生環境有害性(長期間)
データなし。

オゾン層への有害性

当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。

13. 廃棄上の注意

残余廃棄物

廃棄においては、関連法規ならびに地方自治体の基準に従うこと。都道府県知事などの許可を受けた産業廃棄物処理業者、もしくは地方公共団体がその処理を行っている場合にはそこに委託して処理する。廃棄物の処理を委託する場合、処理業者等に危険性、有害性を十分告知の上処理を委託する。

汚染容器及び包装

容器は洗浄してリサイクルするか、関連法規制ならびに地方自治体の基準に従って適切な処分を行う。空容器を廃棄する場合は、内容物を完全に除去すること。

14. 輸送上の注意

国際規制

国連番号
該当しない
国連品名
該当しない
国連危険有害性クラス
該当しない
副次危険
該当しない
容器等級
該当しない
海洋汚染物質
該当しない
MARPOL73/78附属書Ⅱ及び
IBCコードによるばら積み
輸送される液体物質
該当しない

国内規制

海上規制情報
該当しない
航空規制情報
該当しない
陸上規制情報
該当しない

特別な安全上の対策

該当しない

その他 (一般的) 注意

化学品を扱う場合の一般的な注意として、輸送に際しては、直射日光を避け、容器の破損、腐食、漏れのないように積み込み、荷崩れの防止を確実に行う。 重量物を上積みしない。

緊急時応急措置指針番号*

該当しない

15. 適用法令

化学物質排出把握管理促進法 (PRTR法)

第一種指定化学物質(法第2条第2項、施行令第1条別表第1)

大気汚染防止法

有害大気汚染物質(中央環境審議会第9次答申)

16. その他の情報

略語と頭字語

TWA: 時間加重平均
STEL: 短期暴露限度
RID: 鉄道による危険物の国際運送に関する規則
LD50: 致死量 50%
LC50: 致死濃度 50%
IMDG: 国際海上危険物
IATA:国際航空運送協会
EC50: 有効濃度 50%
CAS: ケミカルアブストラクトサービス
ADR: 道路による危険物の国際輸送に関する欧州協定

参考文献

【14】Sigma-Aldrich、ウェブサイト https://www.sigmaaldrich.com/
【13】IPCS - The International Chemical Safety Cards (ICSC)、ウェブサイトhttp://www.ilo.org/dyn/icsc/showcard.home
【12】IARC - 国際がん研究機関、ウェブサイト http://www.iarc.fr/
【11】HSDB - 有害物質データバンク、ウェブサイト https://toxnet.nlm.nih.gov/newtoxnet/hsdb.htm
【10】有害物質に関するドイツ GESTIS データベース、ウェブサイトhttp://www.dguv.de/ifa/gestis/gestis-stoffdatenbank/index-2.jsp
【9】ERG - 米国運輸省による緊急対応ガイドブック、ウェブサイトhttp://www.phmsa.dot.gov/hazmat/library/erg
【8】eChemPortal - OECD 化学物質情報グローバルポータル、ウェブサイトhttp://www.echemportal.org/echemportal/index?pageID=0&request_locale=en
【7】ECHA - 欧州化学物質庁、ウェブサイト https://echa.europa.eu/
【6】ChemIDplus、ウェブサイト http://chem.sis.nlm.nih.gov/chemidplus/chemidlite.jsp
【5】カメオケミカルズ公式サイト http://cameochemicals.noaa.gov/search/simple
【4】NITE化学物質総合情報提供システム (NITE-CHRIP)https://www.nite.go.jp/
【3】化学物質排出把握管理促進法(PRTR法) https://www.chemicoco.env.go.jp
【2】化学物質審査規制法(化審法)https://www.env.go.jp
【1】労働安全衛生法 ウェブサイト https://www.mhlw.go.jp
免責事項:

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