急性毒性
経口
ラットLD50値: 20 mg/kg(EPA RED (2007)) 、21 mg/kg(PATTY (5th. 2001)) 。(GHS分類:区分2)
経皮
ウサギLD50値: 327 mg/kg (EPA RED (2007))。(GHS分類:区分3)
吸入
吸入(粉じん): データなし。(GHS分類:分類できない)
吸入(蒸気): データなし。(GHS分類:分類できない)
吸入(ガス): GHSの定義における固体である。(GHS分類:分類対象外)
皮膚腐食性・刺激性
本物質は強塩基であり、軽度~中等度の皮膚刺激性を有する可能性がある(PATTY (5th, 2001))。(GHS分類:データがなく分類できない。)
眼に対する重篤な損傷・刺激性
本物質は強塩基であり、軽度~中等度の眼刺激性を有する可能性がある(PATTY (5th, 2001))。(GHS分類:データがなく分類できない。)
呼吸器感作性又は皮膚感作性
皮膚感作性:データなし。(GHS分類:分類できない)
呼吸器感作性:データなし。(GHS分類:分類できない)
生殖細胞変異原性
エームス試験で陰性(IRIS (2010))。(GHS分類:in vivo試験のデータがなく分類できない。)
発がん性
EPAで「D」に分類されている(IRIS (2010))。(GHS分類:分類できない)
生殖毒性
データなし。(GHS分類:分類できない)
特定標的臓器・全身毒性(単回ばく露)
本物質は多発性硬化症の歩行改善を目的とした治療薬に使用されており、カリウムチャネルを遮断し、アセチルコリンと神経末端部のノルアドレナリンの放出を増加させる。副作用として、自律神経系や筋肉への影響は小さいが中枢神経系に対しては振戦、興奮、痙攣のような大きな影響を与える(PATTY (5th, 2001))。本物質約60 mgを摂取したヒト2人のうち1人が吐気、嘔吐、めまいなどと共に強直性間代性痙攣を発症した事例、本物質による急性中毒として、筋痙縮、腹部痙攣、下肢感覚異常、筋緊張亢進、錯乱などの症状。(GHS分類:区分1(神経系))
特定標的臓器・全身毒性(反復ばく露)
本物質は多発性硬化症の歩行改善を目的とした治療薬に使用されており、カリウムチャネルを遮断し、アセチルコリンと神経末端部のノルアドレナリンの放出を増加させ、自律神経系や筋肉への影響は小さいが中枢神経系に対しては、振戦、興奮、痙攣のような大きな影響を与える(PATTY (5th, 2001))。副作用としてヒトの低用量(1日5-30 mg)摂取により、神経過敏、めまい、記憶変化、動脈攣縮、末梢感覚異常が記載され、高用量では事故による中毒例で、上記の症状に加え脱力、切迫感、呼吸困難、激越などの症状。(GHS分類:区分1(神経系))
吸引性呼吸器有害性
データなし。(GHS分類:分類できない)