急性毒性
経口
ラットのLD50値は122 mg/kg bw(USEPA/HPV (2001))である。GHS分類:区分3 ラットのLD50値は122 mg/kg bw(USEPA/HPV (2001)、List1相当)に基づき区分3とした。
経皮
ウサギのLD50値は1457 mg/kg bw(USEPA/HPV (2001))である。GHS分類:区分4 ウサギのLD50値は1457 mg/kg bw(USEPA/HPV (2001))に基づき区分4とした。
吸入:ガス
GHSの定義における固体である。GHS分類:分類対象外 GHSの定義における固体である。
吸入:蒸気
データなし。GHS分類:分類できない データなし。
吸入:粉じん及びミスト
ラットのLC50値は>1.38 mg/L/4h(USEPA/HPV (2001))と報告されているが、区分を特定できない。なお、出典中にエアゾールにばく露と記載されているので、粉塵の基準値を適用した。GHS分類:分類できない。 ラットのLC50値は>1.38 mg/L/4h(USEPA/HPV (2001))と報告されているが、区分を特定できないので「分類できない」とした。なお、出典中にエアゾールにばく露と記載されているので、粉塵の基準値を適用した。
皮膚腐食性及び刺激性
ウサギを用いた試験で皮膚対して中等度の刺激性が認められた(食品健康影響評価 (2010))と記載され、ウサギの急性経皮毒性試験の3540~5000 mg/kgの用量で、中等度の紅斑と軽度の浮腫が観察されている(USEPA/HPV (2001))。GHS分類:区分2 ウサギを用いた試験で皮膚対して中等度の刺激性が認められた(食品健康影響評価 (2010))と記載され、ウサギの急性経皮毒性試験の3540~5000 mg/kgの用量で、中等度の紅斑と軽度の浮腫が観察されている(USEPA/HPV (2001))ことから、区分2とした。
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性
ウサギを用いた試験で眼に対して強い刺激性が認められた(食品健康影響評価 (2010))とする記載がある。GHS分類:区分2A ウサギを用いた試験で眼に対して強い刺激性が認められた(食品健康影響評価 (2010))とする記載に基づき、区分2Aとした。
呼吸器感作性
データなし。GHS分類:分類できない データなし。
皮膚感作性
データなし。GHS分類:分類できない データなし。
生殖細胞変異原性
マウスの経口投与による骨髄細胞を用いた染色体異常試験(体細胞in vivo変異原性試験)(OECD TG475、GLP)において陰性の結果(USEPA/HPV (2001))がある。なお、in vitro試験としてエームス試験のTA100(+S9)で弱陽性(食品健康影響評価 (2010))、CHO細胞を用いた染色体異常試験の代謝活性化無しで陰性の報告(USEPA/HPV (2001)がある。GHS分類:区分外 マウスの経口投与による骨髄細胞を用いた染色体異常試験(体細胞in vivo変異原性試験)(OECD TG475、GLP)において陰性の結果(USEPA/HPV (2001))に基づき区分外とした。なお、in vitro試験としてエームス試験のTA100(+S9)で弱陽性(食品健康影響評価 (2010))、CHO細胞を用いた染色体異常試験の代謝活性化無しで陰性の報告(USEPA/HPV (2001)がある。
発がん性
ラットに混餌投与による2年間慢性毒性/発がん性併合試験において発がん性は認められなかった(食品健康影響評価 (2010))が、マウスに混餌投与による18力月間発がん性試験では、雌雄とも肝腫瘍及び前胃乳頭腫の発生率の増加、また、2年間発がん性試験では雌で肝腫瘍の発生頻度の増加がそれぞれ認められた(食品健康影響評価 (2010))。しかし、マウスでの肝腫瘍の発生機序には肝臓の酵素誘導が関与していること、また、前胃乳頭腫については本剤の刺激作用に起因した可能性が高いことが考えられるため、これらの腫瘍の発生機序は遺伝毒性メカニズムとは考え難い(食品健康影響評価 (2010))とされた食品安全委員会の評価結果もあり、データ不足である。GHS分類:分類できない ラットに混餌投与による2年間慢性毒性/発がん性併合試験において発がん性は認められなかった(食品健康影響評価 (2010))が、マウスに混餌投与による18力月間発がん性試験では、雌雄とも肝腫瘍及び前胃乳頭腫の発生率の増加、また、2年間発がん性試験では雌で肝腫瘍の発生頻度の増加がそれぞれ認められた(食品健康影響評価 (2010))。しかし、マウスでの肝腫瘍の発生機序には肝臓の酵素誘導が関与していること、また、前胃乳頭腫については本剤の刺激作用に起因した可能性が高いことが考えられるため、これらの腫瘍の発生機序は
生殖毒性
ラットに混餌投与による二世代生殖毒性試験において、親動物の一般毒性として各世代の高用量(2500 ppm)群で体重低下、F0世代の500 ppm以上で摂餌量減少が見られ、生殖への影響としてF0世代の2500 ppmで着床痕数が減少、およびF1世代の500 ppm以上で分娩後1~4日に仔の生存率が低下した(USEPA/HPV (2001))。また、ラットの妊娠6~19日に経口投与した発生毒性試験において、高用量(180 mg/kg)群で母動物の体重低下と25匹中3匹の死亡が見られたが、同用量では胚吸収の増加と90 mg/kg以上の用量で仔の内臓異常(側脳室の軽度拡張)が観察されている(USEPA/HPV (2001))。以上の結果より、親動物の一般毒性が発現している用量で生殖への悪影響が認められる。GHS分類:区分2 ラットに混餌投与による二世代生殖毒性試験において、親動物の一般毒性として各世代の高用量(2500 ppm)群で体重低下、F0世代の500 ppm以上で摂餌量減少が見られ、生殖への影響としてF0世代の2500 ppmで着床痕数が減少、およびF1世代の500 ppm以上で分娩後1~4日に仔の生存率が低下した(USEPA/HPV (2001))。また、ラットの妊娠6~19日に経口投与した発生毒性試験において、高用量(180 mg/kg)群で母動物の体重低下と25匹中3匹の死亡が見られたが、同用量では胚吸収の増加