安全データシート

o-フタルアルデヒド

改訂日:2024-01-24版番号:1

1. 化学品及び会社情報

製品識別子

  • 製品名: o-フタルアルデヒド
  • CB番号: CB6731197
  • CAS: 643-79-8
  • EINECS番号: 211-402-2
  • 同義語: o‐フタルアルデヒド,フタルアルデヒド

物質または混合物の関連する特定された用途、および推奨されない用途

  • 関連する特定用途: 医薬 (殺菌消毒剤) (NITE-CHRIPより引用)
  • 推奨されない用途: なし

会社ID

  • 会社名:Chemicalbook
  • 住所:北京市海淀区上地十街匯煌国際1号棟
  • 電話:400-158-6606

2. 危険有害性の要約

GHS分類

分類実施日(物化危険性及び健康有害性)
JIS Z7252:2019準拠 (GHS改訂6版を使用)
R2.3.13、政府向けGHS分類ガイダンス (H25年度改訂版 (ver1.1)) を使用
物理化学的危険性
-
健康に対する有害性
特定標的臓器毒性 (反復ばく露)   区分1 (呼吸器、生殖器 (男性))
特定標的臓器毒性 (単回ばく露)   区分1 (呼吸器)
皮膚感作性   区分1A
呼吸器感作性   区分1
眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性   区分1
皮膚腐食性/刺激性   区分1
急性毒性 (経口)   区分3
分類実施日(環境有害性)
R1年度、分類実施中
環境に対する有害性
-   区分3

2.2 注意書きも含むGHSラベル要素

絵表示
GHS05GHS06GHS09
注意喚起語
危険
危険有害性情報
H410 長期継続的影響によって水生生物に非常に強い毒性。
H335 呼吸器への刺激のおそれ。
H317 アレルギー性皮膚反応を起こすおそれ。
H314 重篤な皮膚の薬傷及び眼の損傷。
H301 飲み込むと有毒。
注意書き
安全対策
P280 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。
P273 環境への放出を避けること。
P272 汚染された作業衣は作業場から出さないこと。
P271 屋外又は換気の良い場所でだけ使用すること。
P270 この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。
P264 取扱い後は皮膚をよく洗うこと。
P260 粉じんを吸入しないこと。
応急措置
P391 漏出物を回収すること。
P362 + P364 汚染された衣類を脱ぎ、再使用する場合には洗濯をすること。
P333 + P313 皮膚刺激又は発しん(疹)が生じた場合:医師の診断/手当てを受けること。
P305 + P351 + P338 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。
P304 + P340 + P310 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し,呼吸しやすい姿勢で休息させること。 直ちに医師に連絡すること。
P303 + P361 + P353 皮膚(又は髪)に付着した場合:直ちに汚染された衣類を全て脱ぐこと。皮膚を水【又はシャワー】で洗うこと。
P301 + P330 + P331 飲み込んだ場合:口をすすぐこと。無理に吐かせないこと。
保管
P405 施錠して保管すること。
P403 + P233 換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。
廃棄
P501 内容物/容器を承認された処理施設に廃棄すること。

2.3 他の危険有害性

なし

3. 組成及び成分情報

  • 化学物質・混合物の区別: 化学物質
  • 別名: OPA
    Benzene-1,2-dicarboxaldehyde
    o-Phthalic dicarboxaldehyde
    o-Phthalaldehyde
  • 化学特性(示性式、構造式 等): C8H6O2
  • 分子量: 134.13 g/mol
  • CAS番号: 643-79-8
  • EC番号: 211-402-2
  • 化審法官報公示番号: 3-1145
  • 安衛法官報公示番号: -

4. 応急措置

4.1 必要な応急手当

一般的アドバイス
医師に相談する。 この安全データシートを担当医に見せる。
吸入した場合
吸い込んだ場合、新鮮な空気の場所に移す。 呼吸していない場合には、人工呼吸を施す。 医師に相談する。
皮膚に付着した場合
直ちに汚染された衣服と靴を脱ぐ。 石けんと多量の水で洗い流す。 直ちに被災者を病院に連れて行く。医師に相談する。
眼に入った場合
多量の水で15分以上よく洗浄し、医師の診察を受けること。
飲み込んだ場合
無理に吐かせないこと。 意識がない場合、口から絶対に何も与えないこと。 口を水ですすぐ。 医師に相談する。

4.2 急性症状及び遅発性症状の最も重要な徴候症状

もっとも重要な既知の徴候と症状は、ラベル表示(項目2.2を参照)および/または項目11に記載されている

4.3 緊急治療及び必要とされる特別処置の指示

データなし

5. 火災時の措置

5.1 消火剤

適切な消火剤
水噴霧、耐アルコール泡消火剤、粉末消火剤、二酸化炭素を使用すること。

5.2 特有の危険有害性

可燃性。
炭素酸化物

5.3 消防士へのアドバイス

消火活動時には必要に応じて 自給式呼吸装置を装着する。

5.4 詳細情報

データなし

6. 漏出時の措置

6.1 人体に対する注意事項、保護具及び緊急時措置

呼吸保護(服)を着用。 粉じんの発生を避ける。 蒸気、ミスト、またはガスの呼吸を避ける。 十分な換気を確保する。 安全な場所に避難する。 粉じんを吸い込まないよう留意。個人保護については項目 8 を参照する。

6.2 環境に対する注意事項

安全を確認してから、もれやこぼれを止める。 物質が排水施設に流れ込まないようにする。 環境への放出は必ず避けなければならない。

6.3 封じ込め及び浄化の方法及び機材

粉じんを発生させないように留意して回収し、廃棄する。 掃いてシャベルですくいとる。 廃棄に備え適切な容器に入れて蓋をしておく。

6.4 参照すべき他の項目

廃棄はセクション13を参照。

7. 取扱い及び保管上の注意

7.1 安全な取扱いのための予防措置

安全取扱注意事項
皮膚や眼への接触を避けること。 粉じんやエアゾルを発生させない。
火災及び爆発の予防
粉じんが発生する場所では、換気を適切に行う。
衛生対策
皮膚、眼、そして衣服との接触を避ける。 休憩前や製品取扱い直後には手を洗う。注意事項は項目2.2を参照。

7.2 配合禁忌等を踏まえた保管条件

保管クラス
保管クラス (ドイツ) (TRGS 510): 6.1A: 可燃性、急性毒性カテゴリー1および2 / 猛毒性危険物
保管条件
容器を密閉し、乾燥した換気の良い場所に保管する。保管安定性推奨された保管温度2 - 8 °C光に敏感である。 湿気に反応する。 不活性ガス下に貯蔵する。

7.3 特定の最終用途

項目1.2に記載されている用途以外には、その他の特定の用途が定められていない

8. ばく露防止及び保護措置

8.1 管理濃度

コンポーネント別作業環境測定パラメータ
SL: 25µg/100 cm2 - 米国。 ACGIH限界閾値(TLV)

8.2 曝露防止

適切な技術的管理
皮膚、眼、そして衣服との接触を避ける。 休憩前や製品取扱い直後には手を洗う。
保護具
眼/顔面の保護
顔面シールドおよび保護メガネ NIOSH(US)またはEN 166(EU)などの適切な政府機関の規
格で試験され、認められた眼の保護具を使用する。
皮膚及び身体の保護具
手袋を着用して取扱う。 使用前に、必ず手袋を検査する。 (手袋外面に触れずに)適切に手袋
を脱ぎ、本製品の皮膚への付着を避ける。 適用法令およびGLPに従い、使用後に汚染手袋を廃
棄する。 手を洗い、乾燥させる。
選ばれた防護手袋は、EU指令2016/425の仕様と、それから派生する規格EN374を満たすもので
なければならない。
フルコンタクト
材質: ニトリルゴム
最小厚: 0.11 mm
破過時間: 480 min
試験物質:Dermatril® (KCL 740 / Aldrich Z677272, Size M)
飛沫への接触
材質: ニトリルゴム
最小厚: 0.11 mm
破過時間: 480 min
試験物質:Dermatril® (KCL 740 / Aldrich Z677272, Size M)
データソース:KCL GmbH, D-36124 Eichenzell, 電話 +49 (0)6659 87300, e-mail sales@kcl.de,
試験方法: EN374
EN374とは違った条件の下で、溶液の中、または他の物質と混ぜて使われる場合は、EC認可手
袋の供給業者に問い合わせる。 この勧告は単なる助言であり、予想される用途の特定状況に精
通した産業衛生専門家並びに安全管理者により評価されなければならない。 任意の使用方法に
ついて許可を受けていると理解すべきではない。
身体の保護
化学防護服, 特定の作業場に存在する危険物質の濃度および量に応じて、保護装置のタイプを選
択しなければならない。
呼吸用保護具
リスクアセスメントによりろ過式呼吸用保護具が適切であると示されている場所では、工学的
制御のバックアップとして、N100型(US)またはP3型(EN 143)呼吸用保護具カートリッジ
付き全面形呼吸用保護具を使用する。呼吸用保護具が唯一の保護手段である場合、全面形送気
マスクを使用する。 NIOSH(US)またはCEN(EU)などの適切な政府機関の規格で試験され、
認められた呼吸用保護具および部品を使用する。
環境暴露の制御
安全を確認してから、もれやこぼれを止める。 物質が排水施設に流れ込まないようにする。 環
境への放出は必ず避けなければならない。

9. 物理的及び化学的性質

物理的状態

物理状態
固体 (20℃、1気圧) (GHS判定)
黄色 (HSDB (Access on August 2019))
臭い
データなし

融点/凝固点

55.8℃ (HSDB (Access on August 2019))

沸点、初留点及び沸騰範囲

データなし

可燃性

可燃性 (HSDB (Access on August 2019))

爆発下限界及び爆発上限界/可燃限界

該当しない

引火点

該当しない

自然発火点

該当しない

分解温度

データなし

pH

データなし

動粘性率

該当しない

溶解度

5 g/100 mL (20℃) (HSDB (Access on August 2019)) エチルエーテル、エタノールに易溶 (HSDB (Access on August 2019))

n-オクタノール/水分配係数

logP = 1.43 (EST) (PHYSPROP Database (2019))

蒸気圧

0.0052 mmHg (21℃) (HSDB (Access on August 2019))

密度及び/又は相対密度

データなし

相対ガス密度

該当しない

粒子特性

データなし

10. 安定性及び反応性

10.1 反応性

データなし

10.2 化学的安定性

推奨保管条件下では安定。

10.3 危険有害反応可能性

データなし

10.4 避けるべき条件

データなし

10.5 混触危険物質

酸化剤, アミン, 強塩基類

10.6 危険有害な分解生成物

火災の場合:項目5を参照

11. 有害性情報

急性毒性

経口
【分類根拠】 (1)、(2) より、区分3とした。
【根拠データ】 (1) ラットのLD50:121 mg/kg (ACGIH (7th, 2019)) (2) ラットのLD50:178.46 mg/kg (REACH登録情報 (Access on August 2019))
経皮
【分類根拠】 (1) より、区分に該当しないとした。
【根拠データ】 (1) ラットのLD50:> 2,000 mg/kg (REACH登録情報 (Access on August 2019))
吸入: ガス
【分類根拠】 GHSの定義における固体であり、ガイダンスの分類対象外に相当し、区分に該当しない。
吸入: 蒸気
【分類根拠】 データ不足のため分類できない。
吸入: 粉じん及びミスト
【分類根拠】 データ不足のため分類できない。

皮膚腐食性及び皮膚刺激性

【分類根拠】 (1) より、区分1とした。
【根拠データ】 (1) OECD TG 404に準拠したウサギを用いた皮膚刺激性試験 (4時間半閉塞適用) において、24/48/72hの紅斑及び浮腫の平均スコアはそれぞれ1.8及び2.9であり、14日後にも痂皮及び瘢痕が残ったことから腐食性ありと判定された (REACH登録情報 (Access on July 2019))。

眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性

【分類根拠】 (1) より、皮膚腐食性 (区分1) と判定されているため、区分1とした。
【根拠データ】 (1) OECD TG 404に準拠したウサギを用いた皮膚刺激性試験 (4時間半閉塞適用) において24/48/72hの紅斑及び浮腫の平均スコアはそれぞれ1.8及び2.9あり、14日後にも痂皮及び瘢痕が残り皮膚腐食性 (区分1) と判定されている (REACH登録情報 (Access on July 2019))。

呼吸器感作性

【分類根拠】 (1)~(2) より、区分1とした。
【根拠データ】 (1) 本物質の職業ばく露と関連した気管支喘息及び接触皮膚炎の症例が複数報告された (NTP TR84 (2018))。 (2) 病院内で本物質を用いる内視鏡部門の作業者70人の健康有害影響を調べた研究において、17人が接触皮膚炎、職業喘息及び眼刺激と診断された (NTP TR84 (2018))。

皮膚感作性

【分類根拠】 (1) で使用されたマウス系統はOECD TG 429の推奨系統ではないが、EC3は区分1A相当の0.051%と報告されており、(2) の結果も区分1Aを支持することから、区分1Aとした。
【根拠データ】 (1) BALB/cマウスを用いたマウス局所リンパ節試験 (LLNA) においてEC3は0.051%と報告されている (ACGIH (7th, 2019))。 (2) モルモット (20例、雌) を用いたマキシマイゼーション試験 (OECD TG 406、GLP、皮内感作 0.1%、経皮感作1%、誘発0.1%) において、19/20例で陽性反応がみられた (REACH 登録情報 (Access on July 2019))。

生殖細胞変異原性

【分類根拠】 (1)、(2) より、遺伝毒性の懸念なしとするに足る十分なデータがなく、データ不足で分類できない。
【根拠データ】 (1) in vivoでは、ラットを用いた小核試験 (3ヵ月吸入ばく露) で陰性、マウスを用いた小核試験 (3ヵ月吸入ばく露) で陰性又は曖昧な結果の報告がある (NTP DB (Access on June 2019)、NTP TR84 (2018))。 (2) in vitroでは、細菌を用いた復帰突然変異試験で陽性結果の報告がある (NTP DB (Access on June 2019)、NTP TR84 (2018))。

発がん性

【分類根拠】 データ不足のため分類できない。

生殖毒性

【分類根拠】 (1) より、発生毒性に関しては母動物毒性がみられる用量においても胚/胎児に対する影響はみられていない。しかし、生殖能に関するデータがないことからデータ不足で分類できないとした。
【根拠データ】 (1) 雌ラットの妊娠6~15日に経口投与した発生毒性試験 (EPA OPP 83-3準拠) において、母動物では死亡例がみられる中及び高用量においても、胎児には体重低値及び骨格変異がみられただけであった (REACH 登録情報 (Access on July 2019))。
【参考データ等】 (2) ラット及びマウスを用いた吸入経路による14週間反復投与毒性試験において、ラットで精巣、精巣上体及び精巣上体尾部の重量の減少、ラット及びマウスで精子の運動性の低下、精巣及び精巣上体の病理組織学的病変 (精巣上体で剥離した生殖細胞の増加、精巣で精子細胞変性、胚上皮のアポトーシス、及び間細胞萎縮等) がみられた (NTP TR84 (2018))。 (3) 妊娠中にフタルアルデヒドにばく露された実験動物では妊娠中絶や先天性欠損症の徴候はみられなかったが、母動物毒性がみられた高用量で骨化遅延がみられた。 実験動物においてフタルアルデヒドが不妊を引き起こす可能性に関するデータは入手できなかった。しかしながら、低濃度のフタルアルデヒドに繰り返しばく露した後、精巣に対する損傷ならびに精子数の減少及び運動性が雄動物において観察された (HSDB (Access on June 2019))。これらのデータについては混合物のデータで詳細が不明のため参考データとした。

特定標的臓器毒性 (単回ばく露)

【分類根拠】 (1)~(3) で、ヒトにおいて呼吸器に影響を与えるとの報告より、区分1 (呼吸器) とした。
【根拠データ】 (1) 本物質を用いて消毒され、洗浄が不十分であった医療機器 (食道及び大腸内視鏡等) の使用による患者のばく露事故例が多数報告されている (NTP TR84 (2018))。原典論文には、一例として、患者が口唇、舌、喉頭、食道に熱傷を生じた症例が記載されている (Venticinque et al., Anesth. Analg. 97, 1260-1261, 2003)。 (2) 消毒剤として使用された本物質が不十分な洗浄のために残留・付着していた内視鏡の使用により、患者が中咽頭と喉頭に熱傷を生じた症例が1例、報告されている (HSDB (Access on June 2019))。 (3) 消毒剤として使用された本物質が不十分な洗浄のために残留・付着していた経食道超音波装置の使用により、患者が口唇、舌、咽頭、食道の皮膚と粘膜に広範で重篤な損傷を生じた症例が1例、報告されている (HSDB (Access on June 2019))。

特定標的臓器毒性 (反復ばく露)

【分類根拠】 (1)、(2) より、区分1 (呼吸器、生殖器 (男性)) とした。
【根拠データ】 (1) ラットに0.44~7.0 ppm (ガイダンス値換算: 0.002~0.03 mg/L、区分1の範囲) の濃度で14週間吸入ばく露試験 (6時間/日、5日間/週) した結果、0.44 ppm 以上で鼻腔の化膿性炎症、0.88 ppm 以上で異常呼吸、くしゃみ、精巣重量の減少、鼻腔、喉頭、気管への影響等、3.5 ppm以上で死亡、肺胞及び気管支への影響、精巣の間細胞萎縮等がみられ、7.0 ppm では全例が死亡した (NTP TR84 (2018))。 (2) マウスに0.44~7.0 ppm (ガイダンス値換算: 0.002~0.03 mg/L、区分1の範囲) の濃度で14週間吸入ばく露試験 (6時間/日、5日間/週) した結果、0.44 ppm 以上で鼻腔の化膿性炎症、精子運動性の減少等、0.88 ppm以上でヘモグロビン、ヘマトクリット値の減少、鼻腔への影響等、1.75 ppm以上で赤血球数減少、喉頭の慢性活動性炎症等、3.5 ppm以上で死亡、異常呼吸、気管、肺の細気管支への影響、骨髄過形成 (骨髄芽球/赤芽球比の増加) 等がみられ、7.0 ppmで全例が死亡した。このうち血液系及び骨髄への影響については、呼吸器等の炎症に伴った変化であると考察されている (NTP TR84 (2018))。

誤えん有害性*

【分類根拠】 データ不足のため分類できない。

* JIS Z7252の改訂により吸引性呼吸器有害性から項目名が変更となった。

12. 環境影響情報

12.1 生態毒性

魚毒性
LC50 - Oncorhynchus mykiss (ニジマス) - 0.07 mg/l - 96 h
備考: (ECOTOX データベース)
ミジンコ等の水生無脊 椎動物に対する毒性
EC50 - Daphnia magna (オオミジンコ) - 0.087 mg/l - 48 h
止水式試験 EC50 - Daphnia magna (オオミジンコ) - 0.11 mg/l - 48 h
(OECD 試験ガイドライン 202)
藻類に対する毒性
止水式試験 EC50 - Pseudokirchneriella subcapitata (緑藻) - 0.22 mg/l - 96 h
備考: (ECOTOX データベース)
微生物毒性
止水式試験 EC50 - 活性汚泥 - 76.6 mg/l - 3 h
(OECD 試験ガイドライン 209)
止水式試験 最大無影響濃度 - 活性汚泥 - 9.8 mg/l - 3 h
(OECD 試験ガイドライン 209)

12.2 残留性・分解性

データなし
生分解性
好気性 - 曝露時間 28 d
結果: 7 % - 易分解性ではない。
(OECD テスト ガイドライン 301B)

12.3 生体蓄積性

データなし

12.4 土壌中の移動性

データなし

12.5 PBT および vPvB の評価結果

化学物質安全性評価が必要ではない/行っていないため、PBT/vPvB評価データはない。

12.6 内分泌かく乱性

データなし

12.7 他の有害影響

長期継続的影響によって水生生物に非常に強い毒性。
環境への放出は必ず避けなければならない。

13. 廃棄上の注意

13.1 廃棄物処理方法

製品
免許を有する廃棄物処理業者に、余剰物で再使用不可の溶液として処理を依頼する。 可燃性溶剤に溶解または混合し、アフターバーナーとスクラバーが備えられた化学焼却炉で焼却する。汚染容器及び包装製品入り容器と同様に処分する。

14. 輸送上の注意

14.1 国連番号

ADR/RID (陸上規制): 2923    IMDG (海上規制): 2923    IATA-DGR (航空規制): 2923

14.2 国連輸送名

IATA-DGR (航空規制): Corrosive solid, toxic, n.o.s. (o-phthaldialdehyde)
IMDG (海上規制): CORROSIVE SOLID, TOXIC, N.O.S. (o-phthaldialdehyde)
ADR/RID (陸上規制): CORROSIVE SOLID, TOXIC, N.O.S. (o-フタルアルデヒド)

14.3 輸送危険有害性クラス

(6.1) (6.1)
ADR/RID (陸上規制): 8    IMDG (海上規制): 8 (6.1)    IATA-DGR (航空規制): 8

14.4 容器等級

ADR/RID (陸上規制): II IMDG (海上規制): II IATA-DGR (航空規制): II

14.5 環境危険有害性

該当
ADR/RID: 該当 IMDG 海洋汚染物質(該当・非該当): IATA-DGR (航空規制): 非該当

14.6 特別の安全対策

なし

14.7 混触危険物質

酸化剤, アミン, 強塩基類

15. 適用法令

労働安全衛生法

該当しない

化学物質排出把握管理促進法 (PRTR法)

該当しない

毒物及び劇物取締法

該当しない

航空法

毒物類・毒物(施行規則第194条危険物告示別表第1)【【国連番号】2928 その他の毒物(有機物)(固体)(腐食性のもの)】

船舶安全法

毒物類・毒物(危規則第3条危険物告示別表第1)【【国連番号】2928 その他の毒物(有機物)(固体)(腐食性のもの)】

16. その他の情報

略語と頭字語

TWA: 時間加重平均
STEL: 短期暴露限度
RID: 鉄道による危険物の国際運送に関する規則
LD50: 致死量 50%
LC50: 致死濃度 50%
IMDG: 国際海上危険物
IATA:国際航空運送協会
EC50: 有効濃度 50%
CAS: ケミカルアブストラクトサービス
ADR: 道路による危険物の国際輸送に関する欧州協定

参考文献

【1】労働安全衛生法 ウェブサイト https://www.mhlw.go.jp
【2】化学物質審査規制法(化審法)https://www.env.go.jp
【3】化学物質排出把握管理促進法(PRTR法) https://www.chemicoco.env.go.jp
【4】NITE化学物質総合情報提供システム (NITE-CHRIP)https://www.nite.go.jp/
【5】カメオケミカルズ公式サイト http://cameochemicals.noaa.gov/search/simple
【6】ChemIDplus、ウェブサイト http://chem.sis.nlm.nih.gov/chemidplus/chemidlite.jsp
【7】ECHA - 欧州化学物質庁、ウェブサイト https://echa.europa.eu/
【8】eChemPortal - OECD 化学物質情報グローバルポータル、ウェブサイトhttp://www.echemportal.org/echemportal/index?pageID=0&request_locale=en
【9】ERG - 米国運輸省による緊急対応ガイドブック、ウェブサイトhttp://www.phmsa.dot.gov/hazmat/library/erg
【10】有害物質に関するドイツ GESTIS データベース、ウェブサイトhttp://www.dguv.de/ifa/gestis/gestis-stoffdatenbank/index-2.jsp
【11】HSDB - 有害物質データバンク、ウェブサイト https://toxnet.nlm.nih.gov/newtoxnet/hsdb.htm
【12】IARC - 国際がん研究機関、ウェブサイト http://www.iarc.fr/
【13】IPCS - The International Chemical Safety Cards (ICSC)、ウェブサイトhttp://www.ilo.org/dyn/icsc/showcard.home
【14】Sigma-Aldrich、ウェブサイト https://www.sigmaaldrich.com/
免責事項:

本MSDS中の情報は指定された製品にのみ適用され、特に規定がない限り、本製品とその他の物質の混合物には適用されません。本MSDSは、製品使用者の適切な専門的なトレーニングを受けた者にのみ製品安全情報を提供します。本MSDSの使用者は、本SDSの適用性について独自に判断しなければならない。本MSDSの著者は、本MSDSの使用によるいかなる傷害にも責任を負わない。

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