急性毒性
経口
【分類根拠】
(1)~(3) より、区分に該当しない。
【根拠データ】
(1) ラットのLD50: 4,000~13,000 mg/kg (JMPR (2006))
(2) ラットのLD50: 雄: 8,000 mg/kg、雌: 13,000 mg/kg (ACGIH (7th, 2019))
(3) ラットのLD50: 雄: 8,600 mg/kg、雌: 13,000 mg/kg (HSDB (Access on July 2019))
【参考データ等】
(4) ラットのLD50: 1,226~13,000 mg/kg (PATTY (6th, 2012))
(5) ラットのLD50: 444~2,000 mg/kg (ACGIH (7th, 2019))
(6) ラットのLD50: 444 mg/kg (EPA Pesticide (2000)、HSDB (Access on July 2019))
(7) ラットのLD50: 1,000 mg/kg (HSDB (Access on July 2019))
経皮
【分類根拠】
(1)~(7) より、ウサギの知見に基づき、区分3とした。
新たな情報源の使用により、旧分類から区分を変更した。
【根拠データ】
(1) ウサギのLD50: 970~1,850 mg/kg (PATTY (6th, 2012))
(2) ウサギのLD50: 雄: 1,850 mg/kg、雌: 970 mg/kg (ACGIH (7th, 2019)、EPA Pesticide (2000))
(3) ウサギのLD50: 雄: 1,930 mg/kg、雌: 970 mg/kg (HSDB (Access on July 2019))
(4) ウサギのLD50: 970 mg/kg (HSDB (Access on July 2019))
(5) ラットのLD50: > 4,000 mg/kg (PATTY (6th, 2012)、ACGIH (7th, 2019)、HSDB (Access on July 2019))
(6) ラットのLD50: 2,000~> 4,000 mg/kg (JMPR (2006))
(7) ラットのLD50: 1,370 mg/kg (HSDB (Access on July 2019))
吸入: ガス
【分類根拠】
GHSの定義における固体であり、ガイダンスでは分類対象外に相当し、区分に該当しない。
吸入: 蒸気
【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
吸入: 粉じん及びミスト
【分類根拠】
(1) より、区分が特定できないため、分類できない。
なお、LC50値が飽和蒸気圧濃度 (0.000002 mg/L) より高いため、粉じんとしてmg/Lを単位とする基準値を適用した。
【根拠データ】
(1) ラットのLC50 (4時間): > 1,300 mg/m3 (1.3 mg/L) (PATTY (6th, 2012)、ACGIH (7th, 2019)、HSDB (Access on July 2019))
【参考データ等】
(2) ラットのLC50 (ばく露時間不明): > 4.79 mg/L (JMPR (2006))
皮膚腐食性及び皮膚刺激性
【分類根拠】
(1)~(3) より、区分に該当しないとした。
【根拠データ】
(1) EPA OPPTS 870.2500に準拠したウサギを用いた皮膚刺激性試験で刺激性を示さない (刺激性インデックス 1.4) (EPA Pesticide (2000)、HSDB (Access on July 2019))。
(2) 本物質はウサギの眼及び皮膚に刺激性を示さない (JMPR (2006))。
(3) 本物質はごく軽度の皮膚及び眼刺激性を示すが、皮膚感作性を示さない (PATTY (6th, 2012))。
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性
【分類根拠】
(1)、(2) より、区分2Bとした。
【根拠データ】
(1) EPA OPPTS 870.2400に準拠したウサギを用いた眼刺激性試験で軽度の刺激性を示す (EPA Pesticide (2000)、HSDB (Access on July 2019))。
(2) 本物質はごく軽度の皮膚及び眼刺激性を示すが、皮膚感作性を示さない (PATTY (6th, 2012))。
【参考データ等】
(3) 本物質はウサギの眼及び皮膚に刺激性を示さない (JMPR (2006))。
呼吸器感作性
【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
皮膚感作性
【分類根拠】
(1)~(3) より区分に該当しないとした。
【根拠データ】
(1) 本物質は軽度の眼刺激性を示すが、皮膚刺激性及び皮膚感作性を示さない (EPA Pesticide (2000)、HSDB (Access on July 2019))。
(2) モルモットを用いた皮膚感作性試験法 (ビューラー法) で感作性を示さない (JMPR (2006))。
(3) 本物質はごく軽度の皮膚及び眼刺激性を示すが、皮膚感作性を示さない (PATTY (6th, 2012))。
生殖細胞変異原性
【分類根拠】
In vivoのデータがなく、データ不足のため分類できない。
【根拠データ】
(1) in vitroでは、細菌の復帰突然変異試験、哺乳類培養細胞の染色体異常試験及び不定期DNA合成試験で陰性の報告がある (PATTY (6th, 2012))。
発がん性
【分類根拠】
(1) の既存分類結果より、ガイダンスに従い、分類できないとした。
【根拠データ】
(1) 国内外の分類機関による既存分類では、ACGIHでA4 (ACGIH (7th, 2019))に分類されている。
生殖毒性
【分類根拠】
(1)、(2) より区分に該当しないとした。
【根拠データ】
(1) ラットを用いた混餌による3世代生殖毒性試験において、生殖及び発生影響はみられていない (ACGIH (7th, 2019)、PATTY (6th, 2012))。
(2) ウサギを用いた経口及び経皮投与による発生毒性試験において、経皮投与で母動物の体重増加抑制がみられたが、いずれの投与経路においても発生毒性はみられていない (ACGIH (7th, 2019)、PATTY (6th, 2012))。
【参考データ等】
(3) 交配から妊娠、分娩、哺育期間にわたり1用量を経口投与した試験において、出産動物数、同腹児数、児の生存率、奇形の発現頻度に影響はみられていないが、母動物及び生後21日の児動物の赤血球コリンエステラーゼ活性の抑制 (母動物: 90%減少、児動物: 30%減少) がみられている (ACGIH (7th, 2019)、PATTY (6th, 2012))