D-(+)-キシロース 化学特性,用途語,生産方法
外観
白色~わずかにうすい褐色, 結晶性粉末~粉末
定義
本品は、次の化学式で表される糖である。
化学的性質
キシロースは,ペントース液に塩化第二鉄の濃塩酸液とオルシノールのエタノール溶液を加え、加熱すると緑色を生じる(ビアルのオルシン反応)。この反応はRNA(リボ核酸)の定量に用いられる。ペントースは天然では遊離状態では少ないが、配糖体、ヌクレオシド、オリゴ糖(少糖)、多糖の形で存在する。ペントースのリン酸エステルはペントースリン酸回路の中間代謝物として重要である。
溶解性
水に易溶。熱エタノールに可溶。エーテルに不溶。水, ピリジン, 熱エタノールに可溶。水に溶けやすく、エタノールおよびアセトンにほとんど溶けない。
解説
五炭糖ともいう.炭素数が5個の単糖類の総称.アルドペントースとケトペントースとに大別される.前者には8種類の異性体があり,D-およびL-系列のリボース,アラビノース,キシロース,リキソースがある.後者には同様にリブロースとキシルロースがある.単糖類のうち,ヘキソースについで広く生物界に分布するが,ほとんどが多糖類や配糖体の成分として存在している.天然には,D-およびL-アラビノース,D-キシロース,D-リボース,L-リキソース,D-およびL-キシルロース(D-およびL-threo-ペンツロース),D-リブロース(D-erythro-ペンツロース)などがある.それらのリン酸エステルは,光合成,解糖,ペントースリン酸サイクルなどの生体内反応に中間体として現れる.テトロースからの組み上げ,ヘキソースからの組み下げ,ほかのペントースの異性化などによっても合成される.単糖類としての代表的な諸性質をすべて示すほか,強酸と加熱すると収率よくフルフラールとなる.この反応はペントースの検出および定量に利用される.
森北出版「化学辞典(第2版)
種類
糖質の性質は(したがって名称も)ヒドロキシ基の相対的な向きによって決まる。キシロースは,アルドペントースには不斉炭素(炭素の4本の結合手のすべてに異なる原子団あるいは原子がついている炭素。不整炭素ともいう)が三つある。すなわち、アルデヒド基の炭素を1番、隣を2番、…と番号をつけると、2、3、4番の炭素が不斉炭素である。不斉炭素が3個あるので、8個の異性体が存在する(図Aでは4個のみ示す)。たとえば、3、4番の炭素についたヒドロキシ基が同じ向きで、2番のヒドロキシ基が反対向きであるのがアラビノースである。[徳久幸子]
糖のD型とL型
このような構造の化合物は、3、4番ともに右向きのものと、左向きのものの2種類がある。糖質はカルボニル基を上方に書いたとき、下から2番目の炭素のヒドロキシ基が右方についたものをD型、左方についたものをL型(図B)と区別する。一般に天然に存する糖の多くはD型である。天然にみいだされるアルドペントースはD-、L-アラビノース、D-キシロース、D-リボース、L-リキソースである。[徳久幸子]
アルドペントースの環状構造
アルドペントースのアルデヒド基と5番目の炭素についたヒドロキシ基が分子内反応をすると6員環(炭素五つと酸素一つ(ヒドロキシ基由来)からなる)を形成する。この環状構造の糖を一般にピランという化合物にちなんでピラノースと総称する(環状構造になる前の構造を鎖状構造という)。6員環構造のキシロースをキシロピラノースのようによぶ。環状構造では1番目の炭素が不斉炭素となるため2種類の異性体ができる。これらをα(アルファ)型、β(ベータ)型と区別する。Dでは1番目の炭素についたヒドロキシ基(アノマー性ヒドロキシ基という。この酸素はアルデヒド基由来)が下方のものがα型、上方のものがβ型である。α型とβ型を互いにアノマー(異性体の一種)であるという。
また、アルデヒド基と4番目の炭素についたヒドロキシ基が分子内反応をすると5員環(炭素四つと酸素一つからなる)を形成する。この環状構造の糖を一般にフランという化合物にちなんでフラノースと総称する。5員環構造のキシロースをキシロフラノースのようによぶ。
遊離の状態のキシロースは水溶液中でα-ピラノース型、β-ピラノース型、α-フラノース型、β-フラノース型、鎖状型が平衡状態にあり、それぞれの存在割合はpH(ペーハー/ピーエイチ)(水素イオン濃度)や温度により異なる(D)。
化粧品の成分用途
保湿.湿潤剤、保水剤、香料、香味剤
効能
診断補助薬 (腸機能判定)
化学的特性
white crystals or powder
使用
D-Xylose is used in diagnostic malabsorption tests as well as in the production of Furfural.
定義
ChEBI: The pyranose form of D-xylose.
一般的な説明
Xylose is a five-carbon sugar that contributes to lignocellulose in plants. Xylose is predominantly found in hardwoods and agricultural residues.
概要
酵母非発酵.甘味有.キシラン,植物ガム,粘質多糖に存在
純化方法
-D(+)-Xylose forms needles or prisms (which have a very sweet taste) by slow crystallisation from aqueous 80% EtOH or absolute EtOH, which are then dried at 60o in vacuo over P2O5. Store it in a vacuum desiccator over CaSO4. 1Gram dissolves in 0.8mL H2O. [Bragg & Hough J Chem Soc 4347 1957, Hudson & Yanovsky J Am Chem Soc 39 1029 1917, Monroe J Am Chem Soc 41 1002 1919, Beilstein 1 IV 4223.] In D2O at 31o, 1H NMR showed the following ratios: -pyranose (36.5), -pyranose (63), -furanose + -furanose (~1) [Angyal Adv Carbohydr Chem 42 15 1984, Angyal & Pickles Aust J Chem 25 1711 1972].
D-(+)-キシロース 上流と下流の製品情報
原材料
準備製品