ポリアセチレン 化学特性,用途語,生産方法
定義
① 共役アセチレン結合を持つ化合物の総称。ジアセチレン、トリアセチレン、テトラアセチレンなど。植物界には五〇〇種類以上が存在する。ポリイン(polyyne)ともいう。
② アセチレンの重合体である黒色粉末状の化合物、また、金属箔状のフィルム。半導体の性質を示し、ハロゲン・アルカリ金属などを少量加えると電気伝導率が増加する。
解説
アセチレンをチーグラー-ナッタ触媒で重合した主鎖に不飽和結合をもつ高分子.一般に黒色で不融?不溶の高分子である.ポリアセチレンは二重結合と単結合が交互に連なったポリエン構造
"をもち,シス形,トランス形の異性体がある.触媒を容器表面に塗布して重合(白川法([別用語参照]白川英樹))したポリアセチレンは,金属光沢をもったフィルムが得られる.ポリアセチレンは,共役二重結合による不対電子が非局在化した構造をもち,半導体の性質を示すが,空気中で酸化されやすい.ポリアセチレンにヨウ素などのドーパント(導電体中キャリヤー(電子数)を増加させる物質)を加えると,電気伝導率は 107 倍近くも増加し,高分子バッテリーや太陽電池などへ応用されている.森北出版「化学辞典(第2版)
用途
アセチレンガスを重合して得られる金属光沢を呈する高分子。もともとは電気を通さない絶縁物であるが,ヨウ素などのある種の物質 (ドーパント) を吸収すると,金属と同じ程度の導電体に変化することが知られ一躍注目された。ポリアセチレンの主鎖が炭素の共役二重結合で構成されるため,このパイ電子とドーパントの間で電荷移動錯体を形成し,ドーパントの量に応じて電気の運び手が増加することで,最高で 12桁に及ぶ導電率変化を生じることが知られている。ポリアセチレンは,元来絶縁物のイメージしかなかった高分子が電気を流しうることを示した記念碑的物質で,伝導物質としてはもちろん,半導体,太陽電池,各種センサなどへの応用が精力的に研究され,ポリアセチレンと同様に主鎖共役二重結合を持つ高分子のいくつかで,高分子バッテリーとして実用化されている。
定義
ChEBI: A macromolecule composed of repeating ethene units.
ポリアセチレン 上流と下流の製品情報
原材料
準備製品