ペニシリン薬
【作用機序】ペニシリン系薬は細菌の細胞壁の合成を抑制し，自己分解酵素を生成し又は活性化させ，細菌を死滅させる。本系薬中で，異なる品種は異なるペニシリン結合タンパク質及び酵素に狙いをつけ，これらのタンパク質及び酵素は細菌の細胞壁の代謝に関する。
【適応症】細菌の増殖期間において殺菌効果を果たす。レンサ球菌、肺炎球菌、敏感なブドウ球菌のようなグラム陽性球菌，及び髄膜炎菌、淋菌のようなグラム陰性菌に対して，強い抗菌作用を有する。ジフテリア菌のようなグラム陽性桿菌，梅毒トレポネーマ、回帰熱ボレリア、レプトスピラのようなスピロヘータ，破傷風菌、ガス壊疽菌、放線菌のようなクロストリジウム等によって引き起こした様々な感染症に適用し，例えば様々な化膿性皮膚疾患、細菌性皮膚感染症、淋病、梅毒等。
【禁忌症】ペニシリンアレルギー患者及びアレルギー歴がある患者は使用不可である。
【副作用】
１． アレルギー反応
２． 胃腸の不快感
【注意事項】
１． プロベネシドはペニシリン系薬の排泄を阻害し，他の薬物と合わせて使用すれば血液中の薬物の濃度を引き上げることができる。
２． 服用前に必ず所定の方法に従って皮膚試験を行わなければならず，プロカインアレルギー患者はプロカインペニシリンを服用してはいけない。
３． プロカインペニシリンは一種の特異反応を引き起こす可能性がある。プロカインペニシリンを注射する時又はその後の1～2minで，患者は不快で，恐怖を感じ，めまい、動悸、幻覚と幻視等の症状が発生する。一般的に呼吸障害や循環障害がないが，ほとんどの場合に血圧が上がる。一般的に特別な治療を必要とせず，1～2h後にそれらの症状を緩和することができる。鎮静薬、抗ヒスタミン薬を服用すればそれらの症状の緩和に役立つ。
４． 低用量のペニシリンは毒性反応を引き起こすことがない。高用量の場合に，神経 - 精神症状を引き起こす可能性がある。凝固障害にかかった患者に対して，高用量のペニシリンは凝固機序を妨害し，これにより出血を引き起こす。
５． ペニシリンナトリウム塩及びカリウム塩の水溶液は不安定であるため，使用時に調製すべきである。
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