色定着剤

色定着剤は発色剤とも呼ばされ,肉及び肉制品中の発色物質と作用することができ,肉及び肉制品が食品の加工、貯蔵等の過程で分解されなく、かつ破壊されなく,良い色味を呈する物質である。これは主に亜硝酸塩によって生成された一酸化窒素が肉製品中のミオグロビンとヘモグロビンと結合し,真っ赤なニトロソミオグロビンとニトロソヘモグロビンを生成するからである。硝酸塩は食品の加工過程で細菌によって還元されて亜硝酸塩を生成した後にその作用を果たす。 肉製品の塩蔵過程で硝酸塩は亜硝酸菌の作用下で亜硝酸塩に還元され,亜硝酸塩は一定の酸性条件下で亜硝酸を生成する。一般的に蒸煮された肉製品は乳酸を含有するため,そのpHは約5.6~5.8であり,酸を追加しなくても亜硝酸を生成することができる。亜硝酸は化学的性質が不安定であり,高温でもニトロソ基を生成することができる。ニトロソ基が生成するとすぐに筋肉組織中のミオグロビンと反応して鮮やかで、真っ赤なニトロソミオグロビンを生成し,ニトロソミオグロビンは高温でメルカプト基(チオール基)を放出してニトロソヘモクロミゲンの真っ赤さを呈する。この真っ赤さは完成品の肉製品の最終的な色である。ある製品は生産過程で製品にデンプンや他の具材を添加してピンクを呈し,例えばランチョン肉缶詰。 亜硝酸塩は一定の毒性があり,特にアミン系物質と反応して発癌性の強いニトロソアミンを生成し,そのため人々はある適切な物質で亜硝酸塩を置換するために努めている。しかしそれは色を定着すると同時に,腐食を防止でき,特にボツリヌス菌を抑制してボツリヌス中毒を防止でき,それに肉製品の風味を強くするという作用を有する。今まで,色を定着しかつ細菌を抑制し,かつ肉製品の風味を強くすることができる代替品はまだ発見しない。その利害を考慮し,各国は安全と製品の品質を保証する前提で,その使用を厳しく制御する。アスコルビン酸、エリソルビン酸、ニコチンアミド等は色の定着を促進し(色定着助剤として用いられる),かつアスコルビン酸とα-トコフェロールを合わせて使用すればニトロソアミンの生成を抑制し,そのため一般的に色定着剤と合わせて用いる。 中国で現在生産する肉缶詰は硝酸塩を添加せずに亜硝酸塩のみを添加する。これは完成品の色、香り、味及び風合い等の製品の品質を保証すると同時に製品中の亜硝酸イオンの残留量を大きく低減することができる。 中国で使用が許可される色定着剤は硝酸ナトリウム、亜硝酸ナトリウム、硝酸カリウム及び亜硝酸カリウムである。
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