急性毒性
経口
ラットLD50値: 493 mg/kg (PATTY (5th, 2001) )。(GHS分類:区分4)
経皮
ラットLD50値:>2000 mg/kg(HSDB (2006))、2000 mg/kg 投与で死亡なし。(GHS分類:区分外)
吸入
吸入(ミスト): データなし。(GHS分類:分類できない)
吸入(蒸気): マウスの4時間ばく露によるLC50値: 178 ppm(PATTY (5th, 2001))。ラットLC50値: >235 ppm/4h(PATTY (5th, 2001))がある。なお、試験濃度(178 ppm)が飽和蒸気圧濃度(543 ppm)の90%より低いので、気体の基準値を適用した。(GHS分類:区分2)
吸入(ガス): GHSの定義における液体である。(GHS分類:分類対象外)
皮膚腐食性・刺激性
ウサギ3匹の皮膚に0.5 mLを4時間適用した試験で、1匹目は軽微な紅斑(very slight erythema)、2匹目は軽度の紅斑と浮腫(slight erythema and slight edema)、3匹目は軽微~軽度の紅斑(very slight to slight erythema)が見られ、いずれも8日目までに回復し、本物質は刺激性なしと評価されている(HSDB (2006))。(GHS分類:区分外)
眼に対する重篤な損傷・刺激性
ウサギの眼に滴下した試験で軽度の刺激(slight irritation)を生じ、刺激の程度は1~10段階中の1(PATTY (5th, 2001) )。(GHS分類:区分外)
呼吸器感作性又は皮膚感作性
皮膚感作性:データなし。(GHS分類:分類できない)
呼吸器感作性:データなし。(GHS分類:分類できない)
生殖細胞変異原性
Ames testで陰性(PATTY (5th, 2001) )。(GHS分類:in vivo試験のデータがなく分類できない。)
発がん性
マウスの皮膚に本物質を5%含むエタノールとグリセリン、またはワセリンを6ヶ月間適用した試験において、悪性新生物の発現はなかった(PATTY (5th, 2001) )。(GHS分類:データがなく分類できない。)
生殖毒性
データなし。(GHS分類:分類できない)
特定標的臓器・全身毒性(単回ばく露)
ラットおよびマウスを用いた急性吸入毒性試験において、本物質は持続性の麻酔作用を引き起こした(PATTY (5th, 2001))。なお、ラットに2000 mg/kgを経皮投与した試験では、何ら毒性影響は認められていない(HSDB (2006))。(GHS分類:区分3(麻酔作用))
特定標的臓器・全身毒性(反復ばく露)
データなし。(GHS分類:分類できない)
吸引性呼吸器有害性
データなし。(GHS分類:分類できない)