急性毒性
経口
GHS分類: 分類対象外 GHSの定義におけるガスである。
経皮
GHS分類: 分類対象外 GHSの定義におけるガスである。
吸入:ガス
GHS分類: 分類できない データ不足のため分類できない。
吸入:蒸気
GHS分類: 分類対象外 GHSの定義におけるガスである。
吸入:粉じん及びミスト
GHS分類: 分類対象外 GHSの定義におけるガスである。
皮膚腐食性及び皮膚刺激性
GHS分類: 区分1 本物質は強酸性物質である。具体的な報告はないが、ヒトの皮膚に対して腐食性を持ち、発赤や水疱を生じるとの記載や (CICAD 72 (2009))、ヒトの皮膚との接触により重度の刺激性と壊死を引き起こすとの記載がある (HSDB (2015))。また、EU CLP分類において「Skin. Corr. 1A H314」に分類されている。以上より、区分1とした ((ECHA CL Inventory (2015)))。
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性
GHS分類: 区分1 本物質は強酸性物質である。具体的な報告はないが、本物質は眼に対して腐食性を持ち、発赤と強い熱傷を示すとの記載 (CICAD 72 (2009)) や、本物質は眼に対して重度の刺激性を持つと記載がある (HSDB (2015))。なお、本物質は皮膚腐食性/刺激性の分類で区分1に分類されている。以上より、区分1とした。
呼吸器感作性
GHS分類: 分類できない データ不足のため分類できない。
皮膚感作性
GHS分類: 分類できない データ不足のため分類できない。
生殖細胞変異原性
GHS分類: 分類できない データ不足のため分類できない。
発がん性
GHS分類: 分類できない データ不足のため分類できない。なお、ACGIHはヨウ素、及びヨウ化物に対しA4に分類している (ACGIH (7th, 2008))。
生殖毒性
GHS分類: 分類できない データ不足のため分類できない。
特定標的臓器毒性(単回ばく露)
GHS分類: 区分1 (呼吸器) 本物質は強い気道刺激性があり (HSDB (2015))、ヒトの吸入ばく露で、頭痛、肺の傷害 (肺水腫、咽頭水腫など呼吸器影響) の報告がある (PATTY (6th, 2012)、HSDB (2015))。実験動物のデータはない。 以上より、本物質は呼吸器への影響があり、区分1 (呼吸器) とした。 新たな情報を追加し旧分類を見直した。
特定標的臓器毒性(反復ばく露)
GHS分類: 区分1 (皮膚、甲状腺、呼吸器、全身毒性) ヒトにおいて、本物質の慢性ばく露により腎臓、脾臓の傷害、低血圧、動悸、運動失調、脱力感が生じ、肺の損傷を引き起こす場合がある。また、本物質の水溶液であるヨウ化水素酸の長期ばく露により皮膚発疹、頭痛、鼻粘膜の刺激が生じるとの記載がある (HSDB (2015))。これらの所見について、本物質の反復ばく露に関する情報は不十分であるが、本物質は強酸性物質であり、急性毒性として刺激に基づく呼吸器への影響が報告されていることから、反復ばく露においても生じると推察される。一方、腎臓や脾臓に対する傷害については他に同様の報告がないことから、呼吸器系のみを標的臓器とした。本物質ではないが、ヨウ素中毒としてヨウ素疹や甲状腺の病変のほかに、喉頭炎、気管支炎、声門浮腫、喘息発作、唾液腺浮腫、耳下腺炎、胃炎、ヨウ素悪液質として、全身衰弱、心悸亢進、抑うつ、不眠、神経過敏などが記載されている (医療用医薬品集 2016 (2015))。以上のように、皮膚、甲状腺、呼吸器のほか標的臓器の特定が困難な全身性の諸症状がみられ、ヨウ素中毒については水溶性ヨウ素化合物において共通する影響と考えた。 したがって、区分1 (皮膚、甲状腺、呼吸器、全身毒性) とした。
吸引性呼吸器有害性
GHS分類: 分類対象外 GHSの定義におけるガスである。