安全データシート

アゼライン酸ビス(2-エチルヘキシル)

改訂日:2024-01-24版番号:1

1. 化学品及び会社情報

製品識別子

  • 製品名: アゼライン酸ビス(2-エチルヘキシル)
  • CB番号: CB2185299
  • CAS: 103-24-2
  • 同義語: アゼライン酸ビス(2-エチルヘキシル)

物質または混合物の関連する特定された用途、および推奨されない用途

  • 関連する特定用途: 塩ビ樹脂・合成ゴムの耐寒性可塑剤、合成潤滑油
  • 推奨されない用途: なし

会社ID

  • 会社名:Chemicalbook
  • 住所:北京市海淀区上地十街匯煌国際1号棟
  • 電話:400-158-6606

2. 危険有害性の要約

GHS分類

分類実施日
GHS改訂4版を使用
H25.9.19、政府向けGHS分類ガイダンス(H25.7版)を使用
環境に対する有害性
水生環境有害性 (長期間)   分類実施中
水生環境有害性 (急性)   分類実施中

ラベル要素

絵表示又はシンボル
なし
注意喚起語
なし
危険有害性情報
なし
注意書き
なし

3. 組成及び成分情報

  • 化学物質/混合物の区別: : 化学物質
  • 化学名又は一般名: : アゼライン酸ビス(2-エチルヘキシル)
  • 濃度又は濃度範囲: : >75.0%(GC)
  • CAS RN: : 103-24-2
  • 別名 : Azelaic Acid Di(2-ethylhexyl) Ester , Azelaic Acid Dioctyl Ester , Di(2-ethylhexyl)Azelate , Dioctyl Azelate
  • 化学式: : C25H48O4
  • 官報公示整理番号 化審法: : (2)-879
  • 官報公示整理番号 安衛法: : 公表化学物質

4. 応急措置

吸入した場合:

空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。気分が悪い時
は、医師の診断、手当てを受けること。

皮膚に付着した場合:

直ちに、汚染された衣類をすべて脱ぐこと、取り除くこと。皮膚を流水、シャ
ワーで洗うこと。皮膚刺激または発疹が生じた場合は、医師の診断、手当てを
受けること。

目に入った場合:

水で数分間注意深く洗うこと。コンタクトレンズを容易にはずせる場合は外し
て洗うこと。眼の刺激が続く場合は、医師の診断、手当てを受けること。

飲み込んだ場合:

気分が悪い時は、医師の診断、手当てを受けること。口をすすぐこと。

応急措置をする者の保護:

救助者はゴム手袋、密閉ゴーグルなどの保護具を着用する。

5. 火災時の措置

適切な消火剤:

粉末, 泡, 二酸化炭素

使ってはならない消火剤:

水(火災を拡大し危険な場合がある)

特有の消火方法:

消火作業は、風上から行い、周囲の状況に応じた適切な消火方法を用いる。関係者以外は安全な場所に退去させる。周辺火災時、移動可能な容器は、速やかに安全な場所に移す。

消火を行う者の保護:

消火作業の際は、必ず保護具を着用する。

6. 漏出時の措置

人体に対する注意事項、保護具及び緊急時措置:

個人用保護具を着用する。
漏出場所の風上から作業し、風下の人を退避させる。
十分に換気を行う。
漏出した場所の周辺に、ロープを張るなどして関係者以外の立入りを禁止す
る。

環境に対する注意事項:

製品が排水路に排出されないよう注意する。

封じ込め及び浄化の方法及び機材:

ウエス、乾燥砂、土、おがくずなどに吸収させて回収する。
大量の流出には盛土で囲って流出を防止する。
付着物、回収物などは、関係法規に基づき速やかに処分する。

7. 取扱い及び保管上の注意

取扱い

技術的対策:
取扱いは換気のよい場所で行う。適切な保護具を着用する。漏れ、あふれ、飛散しないよう注意し、みだりに蒸気を発生させない。取扱い後は手や顔などをよく洗う。
注意事項:
蒸気やエアゾールが発生する場合には、換気、局所排気を用いる。
安全取扱い注意事項:
皮膚、眼および衣類との接触を避ける。

保管

適切な保管条件:
容器を密栓して冷暗所に保管する。酸化剤などの混触危険物質から離して保管する。
安全な容器包装材料:
法令の定めるところに従う。

8. ばく露防止及び保護措置

設備対策:

作業者が直接暴露されないように、できるだけ密閉化した設備又は局所排気装置を設ける。取扱い場所の近くに洗眼及び身体洗浄用の設備を設ける。

管理濃度:

設定されていない。

保護具

呼吸用保護具:
防毒マスク、簡易防毒マスク等。
手の保護具:
保護手袋。
眼、顔面の保護具:
保護眼鏡。状況に応じ保護面。
皮膚及び身体の保護具:
保護衣。状況に応じ、保護長靴。

9. 物理的及び化学的性質

物理的状態

形状
液体
無色
臭い
無臭
臭いのしきい(閾)値
情報なし
pH
情報なし

融点・凝固点

-78℃:CRC(2010)

沸点、初留点及び沸騰範囲

237℃(5 mm Hg):CRC(2010)

引火点

211℃

蒸発速度(酢酸ブチル=1)

情報なし

燃焼性(固体、気体)

情報なし

燃焼又は爆発範囲

情報なし

蒸気圧

情報なし

蒸気密度

情報なし

比重(相対密度)

0.915(25℃/4℃):HSDB(2013)

溶解度

水:< 0.0004 mg/L (20℃) (測定値):SIDS (2008) 有機:エタノール、アセトン、ベンゼンに溶ける:HSDB(2013)

n-オクタノール/水分配係数

LogPow=11.9(25℃) (測定値):SIDS (2008)

自然発火温度

情報なし

分解温度

情報なし

粘度(粘性率)

情報なし

10. 安定性及び反応性

反応性:

情報なし

化学的安定性:

適切な条件下においては安定。

危険有害反応可能性:

特別な反応性は報告されていない。

避けるべき条件:

情報なし

混触危険物質:

酸化剤

危険有害な分解生成物:

二酸化炭素, 一酸化炭素

11. 有害性情報

急性毒性

経口
ラットのLD50 > 2,000 mg/kg (厚労省既存化学物質毒性データベース (Access on October 2013)、SIDS (2004)) 及び7,978 mg/kg の報告 (PATTY (6th, 2012)) に基づき、区分外とした。
経皮
ウサギのLD50値として、18,300 mg/kg の報告 (PATTY (6th, 2012)) に基づき、区分外とした。
吸入:ガス
GHSの定義における液体である。
吸入:蒸気
データ不足のため分類できない。
吸入:粉じん及びミスト
データ不足のため分類できない。

皮膚腐食性及び皮膚刺激性

データ不足のため分類できない。

眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性

データ不足のため分類できない。なお、HSDB (Access on October 2013) に本物質のウサギへの24時間後にわずかな刺激性 (10段階で1) がみられたとの報告があるが詳細は不明である。

呼吸器感作性

呼吸器感作性:データ不足のため分類できない。

皮膚感作性

皮膚感作性:データ不足のため分類できない。

生殖細胞変異原性

データ不足のため分類できない。すなわち、in vivoデータはなく、in vitroでは、細菌の復帰突然変異試験及び哺乳類培養細胞の染色体異常試験で陰性である (厚労省既存化学物質毒性データベース (Access on September 2013))。

発がん性

データ不足のため分類できない。

生殖毒性

データ不足のため分類できない。なお、ラットを用いた経口経路 (強制) での反復投与毒性・生殖毒性併合試験 (OECD TG422) において、生殖能に対する影響として1,000 mg/kg/dayで雌の性周期の延長がみられた以外は生殖・発生に対する影響がみられなかった。この所見は、肝臓及び腎臓の重量増加がみられる用量でみられた (厚労省既存化学物質毒性データベース (Access on October 2013)) ことから、生殖能に対する有害な影響はないものと考えられるが、この試験はスクリーニング試験であり生殖毒性として区分するには十分でないと判断した。また、発生毒性に関する十分な報告がないことから分類できないとした。

特定標的臓器毒性(単回ばく露)

データ不足のため分類できない。なお、ラットの強制経口投与 (2,000 mg/kg) において毒性症状がみられなかったとの記載から、経口経路では区分外相当と考えられる (厚労省既存化学物質毒性データベース (Access on October 2013)) が、他の経路での情報はないため、分類できないとした。

特定標的臓器毒性(反復ばく露)

ラットに強制経口投与した反復投与毒性・生殖発生毒性併合試験では、区分2のガイダンス値範囲を超える用量 (467 mg/kg/day (90日換算)) において肝臓への影響 (重量増加、小葉中心性肝細胞肥大) がみられたに過ぎない (厚労省既存化学物質毒性データベース (Access on October 2013))。すなわち、経口経路では区分外相当であるが、他の経路での毒性情報がなく、データ不足のため分類できない。

吸引性呼吸器有害性

データ不足のため分類できない。

12. 環境影響情報

生態毒性:

魚類:
情報なし
甲殻類:
情報なし
藻類:
情報なし

残留性・分解性:

95 % (by BOD) , 100 % (by GC)*既存化学物質安全性点検による判定結果:良分解性

生体蓄積性(BCF):

情報なし

土壌中の移動性

オクタノール/水分配係数:
情報なし
土壌吸着係数(Koc):
情報なし
ヘンリー定数(PaM 3/mol):
情報なし

オゾン層への有害性:

情報なし

13. 廃棄上の注意

適切な保護具を着用する。
地方条例や国内規制に従う。
焼却処理する場合には、アフターバーナー及びスクラバーを備えた焼却炉で焼却する。
空容器を処分する時は、内容物を完全に除去した後に行う。
処理施設がないなどの理由で廃棄できない場合は、許可を受けた産業廃棄物処理業者に委託する。

14. 輸送上の注意

国連番号:

該当なし。

国連分類:

国連の分類基準に該当せず。

輸送の特定の安全対策及び条件:

運搬に際しては容器に漏れのないことを確かめ、転倒、落下、損傷のないように
積み込み、荷崩れの防止を確実に行い、法令の定めるところに従う。

15. 適用法令

消防法

第4類引火性液体、第4石油類

16. その他の情報

略語と頭字語

ADR: 道路による危険物の国際輸送に関する欧州協定
CAS: ケミカルアブストラクトサービス
EC50: 有効濃度 50%
IATA:国際航空運送協会
IMDG: 国際海上危険物
LC50: 致死濃度 50%
LD50: 致死量 50%
RID: 鉄道による危険物の国際運送に関する規則
STEL: 短期暴露限度
TWA: 時間加重平均

参考文献

【1】労働安全衛生法 ウェブサイト https://www.mhlw.go.jp
【2】化学物質審査規制法(化審法)https://www.env.go.jp
【3】化学物質排出把握管理促進法(PRTR法) https://www.chemicoco.env.go.jp
【4】NITE化学物質総合情報提供システム (NITE-CHRIP)https://www.nite.go.jp/
【5】カメオケミカルズ公式サイト http://cameochemicals.noaa.gov/search/simple
【6】ChemIDplus、ウェブサイト http://chem.sis.nlm.nih.gov/chemidplus/chemidlite.jsp
【7】ECHA - 欧州化学物質庁、ウェブサイト https://echa.europa.eu/
【8】eChemPortal - OECD 化学物質情報グローバルポータル、ウェブサイトhttp://www.echemportal.org/echemportal/index?pageID=0&request_locale=en
【9】ERG - 米国運輸省による緊急対応ガイドブック、ウェブサイトhttp://www.phmsa.dot.gov/hazmat/library/erg
【10】有害物質に関するドイツ GESTIS データベース、ウェブサイトhttp://www.dguv.de/ifa/gestis/gestis-stoffdatenbank/index-2.jsp
【11】HSDB - 有害物質データバンク、ウェブサイト https://toxnet.nlm.nih.gov/newtoxnet/hsdb.htm
【12】IARC - 国際がん研究機関、ウェブサイト http://www.iarc.fr/
【13】IPCS - The International Chemical Safety Cards (ICSC)、ウェブサイトhttp://www.ilo.org/dyn/icsc/showcard.home
【14】Sigma-Aldrich、ウェブサイト https://www.sigmaaldrich.com/
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