急性毒性
経口
【分類根拠】 (1)より、区分に該当しない。
【根拠データ】 (1)ラットのLD50:> 5,000 mg/kg(REACH登録情報 (Accessed Nov. 2022))
経皮
【分類根拠】 (1)より、区分に該当しない。
【根拠データ】 (1)ウサギのLD50:> 5,000 mg/kg(REACH登録情報 (Accessed Nov. 2022))
吸入: ガス
【分類根拠】 GHSの定義における固体であり、区分に該当しない。
吸入: 蒸気
【分類根拠】 データ不足のため分類できない。
吸入: 粉じん及びミスト
【分類根拠】 データ不足のため分類できない。
皮膚腐食性及び皮膚刺激性
【分類根拠】 (1)、(2)より、区分に該当しない。なお、新たな知見に基づき、分類結果を変更した。
【根拠データ】 (1)本物質の2%溶液0.5 mL、及び10%溶液0.2 mLをそれぞれ被験者54人及び105人に9回反復経皮適用したヒト反復侵襲パッチテスト(HRIPT)では、皮膚刺激性の証拠はみられなかった(Food Chem. Toxicol., 49 (2011))。 (2)ウサギ(n=4)を用いた皮膚刺激性試験(OECD TG 404、GLP、半閉塞、4時間適用、14日間観察)において、全例で軽微~明瞭な紅斑がみられたが、14日目までに完全回復した(24/48/72h後のスコアの平均は紅斑:1.58、浮腫:0.08)との報告がある(REACH登録情報 (Accessed Oct. 2022)、Food Chem. Toxicol., 49 (2011))。
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性
【分類根拠】 データ不足のため分類できない。
呼吸器感作性
【分類根拠】 データ不足のため分類できない。
皮膚感作性
【分類根拠】 (1)~(5)より、ヒト及びモルモットでの陰性知見、マウスでの陽性知見が得られており、相反するため分類できない。
【根拠データ】 (1)114名に対するパッチテスト(10%溶液0.2mLを閉塞適用 (3回/週、3週間、計9回))において、皮膚感作性反応はみられなかったとの報告がある(REACH登録情報 (Accessed Oct. 2022))。 (2)50名に対するパッチテスト(20%溶液0.05mLを48時間閉塞適用 (最大3回/週、3週間、計8回))において、惹起終了24、48時間後に皮膚反応を評価したところ、感作性がみられたのは1名であったとの報告がある(REACH登録情報 (Accessed Oct. 2022))。 (3)モルモット(n=19)を用いたMaximisation試験(OECD TG 406、GLP、皮内投与:5%溶液)において、惹起終了24、48時間後の陽性率はともに0%(0/19例)であったとの報告がある(REACH登録情報 (Accessed Oct. 2022))。 (4)モルモット(n=20)を用いたMaximisation試験(OECD TG 406、GLP、皮内投与:10%溶液)において、惹起終了24、48時間後の陽性率はともに0%(0/20例)であったとの報告がある(REACH登録情報 (Accessed Oct. 2022))。 (5)マウス(n=4または5/群)を用いた局所リンパ節試験(LLNA)(OECD TG 429、GLP、適用濃度:10%、25%、50%)が同一用量で7試験実施されており、6試験は陽性(EC3値:8.2~34.8%、区分1Bに相当する結果)、1試験は陰性(刺激指数(SI値)<3、区分に該当しない範囲の結果)との報告がある(REACH登録情報 (Accessed Oct. 2022))。
生殖細胞変異原性
【分類根拠】 (1)、(2)より、区分に該当しない。なお、新たな知見に基づき分類結果を見直した。
【根拠データ】 (1)In vivoでは、マウスの末梢血赤血球を用いた小核試験(単回腹腔内投与、1回目:100~1,600 mg/kg、2回目:350~1,400 mg/kg)で、陰性の報告がある(Canada CMP Screening Assessment (2019)、REACH登録情報 (Accessed Oct. 2022)、Food Chem. Toxicol. (2011))。 (2)In vitroでは、細菌を用いた複数の復帰突然変異試験で陰性の報告がある(REACH登録情報 (Accessed Oct. 2022)、安衛法変異原性試験結果(Accessed Oct. 2022)、Food Chem. Toxicol. (2011))。
発がん性
【分類根拠】 データ不足のため分類できない。
生殖毒性
【分類根拠】 データ不足のため分類できない。
【参考データ等】 (1)構造関連物質グループ(Macrocyclic lactones and ketones)8物質には生殖発生毒性試験データはないとの報告がある(Canada CMP Screening Assessment (2019))。 (2)(E)-oxacyclohexadec-12-en-2-one、(E)-oxacyclohexadec-13-en-2-one、 (Z)-oxacyclohexadec-(12)-en-2-one、(Z)-oxacyclohexadec-(13)-en-2-oneの混合物(EC番号:422-320-3、CAS登録番号:なし)について、ラットを用いた強制経口投与による一世代生殖毒性試験(OECD TG415、GLP、20~1,000 mg/kg/day)において、限度用量の1,000 mg/kg/dayまで、受胎能及び繁殖成績、出生児の発生及び生後発達への影響はみられなかったとの報告がある。REACH登録事業者はこの結果をREAD ACROSSにより本項分類に利用している(REACH登録情報 (Accessed Oct. 2022))。
特定標的臓器毒性 (単回ばく露)
【分類根拠】 (1)、(2)より、経口及び経皮経路では区分に該当しない。ただし、他の経路ではデータ不足のため分類できない。
【根拠データ】 (1)ラットの単回経口投与試験では、5,000 mg/kgで死亡例は見られなかったとの報告がある(REACH登録情報 (Accessed Nov. 2022))。 (2)ウサギを用いた単回経皮投与試験では、5,000 mg/kgで皮膚に軽度の紅斑がみられたとの報告がある(REACH登録情報 (Accessed Nov. 2022))。
特定標的臓器毒性 (反復ばく露)
【分類根拠】 データ不足のため分類できない。
誤えん有害性*
【分類根拠】 データ不足のため分類できない。
* JIS Z7252の改訂により吸引性呼吸器有害性から項目名が変更となった。