安全データシート

エチレングリコールモノイソプロピルエーテル

改訂日:2024-01-24版番号:1

1. 化学品及び会社情報

製品識別子

  • 製品名: エチレングリコールモノイソプロピルエーテル
  • CB番号: CB6175300
  • CAS: 109-59-1
  • EINECS番号: 203-685-6
  • 同義語: 2-イソプロポキシエタノール,エチレングリコールモノイソプロピルエーテル

物質または混合物の関連する特定された用途、および推奨されない用途

  • 関連する特定用途: 香水, (セルローズ誘導体、樹脂、油脂類)(Gangolli (2nd, 1999))塗料用溶剤
  • 推奨されない用途: なし

会社ID

  • 会社名:Chemicalbook
  • 住所:北京市海淀区上地十街匯煌国際1号棟
  • 電話:400-158-6606

2. 危険有害性の要約

GHS分類

分類実施日
H25.8.22、政府向けGHS分類ガイダンス(H25.7版)を使用
GHS改訂4版を使用
物理化学的危険性
引火性液体   区分3
健康に対する有害性
急性毒性(経皮)   区分4
急性毒性(吸入:蒸気)   区分4
皮膚腐食性及び皮膚刺激性   区分2
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性   区分2B
特定標的臓器毒性 (単回ばく露)   区分1 (血液系、腎臓、肝臓、脾臓)、 区分2 (中枢神経系)
特定標的臓器毒性 (反復ばく露)   区分1 (血液系)
分類実施日
急性毒性:H22.2.19、政府向けGHS分類ガイダンス(H21.3版)を使用
慢性毒性:H18.3.31、GHS分類マニュアル(H18.2.10)を使用
環境に対する有害性
分類できない

2.2 注意書きも含むGHSラベル要素

絵表示
GHS02GHS07
注意喚起語
警告
危険有害性情報
H226 引火性液体及び蒸気。
H312 + H332 皮膚に接触した場合や吸入した場合は有害。
H315 皮膚刺激。
H319 強い眼刺激。
注意書き
安全対策
P210 熱、高温のもの、火花、裸火及び他の着火源から遠ざけること。禁煙。
P233 容器を密閉しておくこと。
P240 容器を接地しアースをとること。
P241 防爆型の【電気機器/換気装置/照明機器/機器】を使用すること。
P242 火花を発生させない工具を使用すること。
P243 静電気放電に対する措置を講ずること。
P261 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。
P264 取扱い後は皮膚をよく洗うこと。
P271 屋外又は換気の良い場所でだけ使用すること。
P280 保護手袋/保護眼鏡/保護面を着用すること。
応急措置
P303 + P361 + P353 皮膚(又は髪)に付着した場合:直ちに汚染された衣類を全て脱ぐこと。皮膚を水【又はシャワー】で洗うこと。
P304 + P340 + P312 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し,呼吸しやすい姿勢で休息させること。 気分が悪いときは医師に連絡すること。
P305 + P351 + P338 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。
P332 + P313 皮膚刺激が生じた場合:医師の診察/手当てを受けること。
P337 + P313 眼の刺激が続く場合:医師の診察/手当てを受けること。
保管
P403 + P235 換気の良い場所で保管すること。涼しいところに置くこと。
廃棄
P501 内容物/容器を承認された処理施設に廃棄すること。

2.3 他の危険有害性

なし

3. 組成及び成分情報

  • 化学物質・混合物の区別: 化学物質
  • 別名: Ethylene glycol monoisopropyl ether
    Isopropylglycol
  • 化学特性(示性式、構造式 等): C5H12O2
  • 分子量: 104.15 g/mol
  • CAS番号: 109-59-1
  • EC番号: 203-685-6
  • 化審法官報公示番号: 2-410
  • 安衛法官報公示番号: -

4. 応急措置

4.1 必要な応急手当

一般的アドバイス
この安全データシートを担当医に見せる。
吸入した場合
吸入後は新鮮な空気を吸うこと。呼吸停止時は人工呼吸する。必要なら酸素を吸入させる。ただちに医師の診察を受けること。
皮膚に付着した場合
皮膚に接触した場合: すべての汚染された衣類を直ちに脱ぐこと。 皮膚を流水/シャワーで洗うこと。 医師に相談する。
眼に入った場合
眼に触れた後は多量の水ですすぐこと。 眼科医の診察を受けること。 コンタクトレンズをはずす。
飲み込んだ場合
飲み込んだ後の嘔吐には対応が必要。誤嚥の危険。気道の開放状態を保つこと。 嘔吐物の誤嚥後は呼吸不全のおそれ。 直ちに医師を呼ぶ。

4.2 急性症状及び遅発性症状の最も重要な徴候症状

もっとも重要な既知の徴候と症状は、ラベル表示(項目2.2を参照)および/または項目11に記載されている

4.3 緊急治療及び必要とされる特別処置の指示

データなし

5. 火災時の措置

5.1 消火剤

使ってはならない消火剤
本物質/混合物に対する消火剤の制限なし
適切な消火剤
二酸化炭素(CO2) 泡 粉末

5.2 特有の危険有害性

炭素酸化物
可燃性。
蒸気は空気より重く、床に沿って広がることがある。
高温で空気と反応して爆発性混合物を生じる。
火災時に有害な燃焼ガスや蒸気を生じるおそれあり。

5.3 消防士へのアドバイス

自給式呼吸器がある場合のみ危険区域に留まってもよい。安全なゾーンまで離れるか適切な保護衣を着用して、皮膚に触れないようにすること。

5.4 詳細情報

容器を危険ゾーンから移動させて水で冷やすこと。 消火水が、地上水または地下水のシステムを汚染しないようにする。

6. 漏出時の措置

6.1 人体に対する注意事項、保護具及び緊急時措置

救急隊員以外への助言: 蒸気、エアゾールを吸入してはならない。 触れないようにすること。 十分な換気を確保する。 熱や発火源から遠ざける。 危険なエリアから避難し、緊急時手順に従い、専門家に相談のこと個人保護については項目 8 を参照する。

6.2 環境に対する注意事項

物質が排水施設に流れ込まないようにする。 爆発のおそれ。

6.3 封じ込め及び浄化の方法及び機材

排水溝に蓋をすること。こぼれたら集めて結合させ、ポンプですくい取る。 物質の制限があれば順守のこと (セクション 7、10参照) 液体吸収剤(例. Chemizorb® )で処置すること。 正しく廃棄すること。関係エリアを清掃のこと。

6.4 参照すべき他の項目

廃棄はセクション13を参照。

7. 取扱い及び保管上の注意

7.1 安全な取扱いのための予防措置

安全取扱注意事項
換気フードの下で作業すること。吸い込まないこと。 蒸気やエアロゾルが生じないようにすること。
火災及び爆発の予防
炎、熱および発火源から遠ざける。静電気放電に対する予防措置を講ずること。
衛生対策
汚した衣類はただちに替えること。予防的な皮膚保護を講じること。本物質を取り扱った後は手と顔を洗うこと。注意事項は項目2.2を参照。

7.2 配合禁忌等を踏まえた保管条件

保管クラス
保管クラス (ドイツ) (TRGS 510): 3: 可燃性液体
保管条件
容器を密閉し、乾燥した換気の良い場所に保管する。 熱や発火源から遠ざける。

7.3 特定の最終用途

項目1.2に記載されている用途以外には、その他の特定の用途が定められていない

8. ばく露防止及び保護措置

8.1 管理濃度

コンポーネント別作業環境測定パラメータ
TWA: 25 ppm - 米国。 ACGIH限界閾値(TLV)

8.2 曝露防止

適切な技術的管理
汚した衣類はただちに替えること。予防的な皮膚保護を講じること。本物質を取り扱った後は手と顔
を洗うこと。
保護具
眼/顔面の保護
NIOSH(US)またはEN 166(EU)などの適切な政府機関の規格で試験され、認められた眼の
保護具を使用する。 保護眼鏡
皮膚及び身体の保護具
手袋を着用して取扱う。 使用前に、必ず手袋を検査する。 (手袋外面に触れずに)適切に手袋
を脱ぎ、本製品の皮膚への付着を避ける。 適用法令およびGLPに従い、使用後に汚染手袋を廃
棄する。 手を洗い、乾燥させる。
選ばれた防護手袋は、EU指令2016/425の仕様と、それから派生する規格EN374を満たすもので
なければならない。
飛沫への接触
材質: クロロプレン
最小厚: 0.6 mm
破過時間: 150 min
試験物質:Camapren® (KCL 722 / Aldrich Z677493, Size M)
データソース:KCL GmbH, D-36124 Eichenzell, 電話 +49 (0)6659 87300, e-mail sales@kcl.de,
試験方法: EN374
EN374とは違った条件の下で、溶液の中、または他の物質と混ぜて使われる場合は、EC認可手
袋の供給業者に問い合わせる。 この勧告は単なる助言であり、予想される用途の特定状況に精
通した産業衛生専門家並びに安全管理者により評価されなければならない。 任意の使用方法に
ついて許可を受けていると理解すべきではない。
身体の保護
難燃静電気保護服。
呼吸用保護具
気化ガス/エアロゾル発生時に必要 次の規格に準拠しているフィルター式呼吸器保護具を推奨し
ます。DIN EN 143、DIN 14387および使用済み呼吸器保護システムに関連する他の付属規格。
環境暴露の制御
物質が排水施設に流れ込まないようにする。 爆発のおそれ。

9. 物理的及び化学的性質

物理的状態

形状
液体:ICSC(J) (2004)
無色:ICSC(J) (2004)
臭い
特徴臭:ICSC(J) (2004)
臭いのしきい(閾)値
情報なし
pH
情報なし

融点・凝固点

-60℃:ICSC(J) (2004)

沸点、初留点及び沸騰範囲

144℃ (743mmHg): HSDB(2014)

引火点

33℃ (OC) :HSDB(2014)

蒸発速度(酢酸ブチル=1)

情報なし

燃焼性(固体、気体)

情報なし

燃焼又は爆発範囲

1.6~13vol% (空気中) : ICSC(J) (2004)

蒸気圧

0.44 kPa (20℃):ICSC(J) (2004)

蒸気密度

3.6 (空気=1) : ICSC(J) (2004)

比重(相対密度)

0.9030 (20℃,4℃) : HSDB (2002)

溶解度

水 : 1.00×10^6mg/L : PHYSPROP Database (2005) アルコール、エーテル、アセトン可溶 : ICSC(J) (2004) エタノール : 混和 : Lide (88th, 2008)

n-オクタノール/水分配係数

log P = 0.092 : Verschueren (4th, 2003)

自然発火温度

240℃ : ICSC(J) (2004)

分解温度

情報なし

粘度(粘性率)

情報なし

10. 安定性及び反応性

10.1 反応性

蒸気/空気混合物は、強く温めると爆発性となる。

10.2 化学的安定性

標準的な大気条件(室温)で化学的に安定。

10.3 危険有害反応可能性

次と激しく反応
酸化剤

10.4 避けるべき条件

加熱

10.5 混触危険物質

軽金属

10.6 危険有害な分解生成物

火災の場合:項目5を参照

11. 有害性情報

急性毒性

経口
ラットのLD50値として、500-1,000 mg/kg (ECETOC TR64 (1995))、500-1,000 mg/kg (ECETOC TR 95 (2005))、500-1,000 mg/kg (PATTY (6th, 2012))、> 2,000 mg/kg (GLP:OECD TG 401準拠) (厚労省既存化学物質毒性データベース (Access on June 2014)、SIDS (2011))、5,600 mg/kg (ECETOC TR64 (1995)、ECETOC TR95 (2005)、PATTY (6th, 2012))、0.5-5.6 g/kg (DFGOT vol.V (1993)) の6件の報告がある。GLP及びOECD TGに基づくLD50値である >2000 mg/kg (厚労省既存化学物質毒性データベース (Access on June 2014)、SIDS (2011))、及びこのデータを支持するLD50値である5,600 mg/kg (ECETOC TR64 (1995)、ECETOC TR95 (2005) に基づき、区分外とした。
経皮
ウサギのLD50値として、1,440 mg/kg (DFGOT vol.V (1993))、1,600 mg/kg (ECETOC TR64 (1995)、ECETOC TR95 (2005))、1,080-2,370 mg/kg (PATTY (6th, 2012)) との3件の報告がある。分類ガイダンスの改訂により、最も多くのデータ (2件) が該当する区分4とした。
吸入:ガス
GHSの定義における液体である。
吸入:蒸気
ラットのLC50値 (4時間) として、4,000 ppm (ECETOC TR64 (1995)、ECETOC TR95 (2005)、DFGOT vol. 5 (1993)) との報告に基づき、区分4とした。なお、LC50値が飽和蒸気圧濃度 (6,841ppm) の90%より低いため、ミストを含まないものとしてppmを単位とする基準値を適用した。
吸入:粉じん及びミスト
データ不足のため分類できない。

皮膚腐食性及び皮膚刺激性

ウサギに本物質を4時間適用した皮膚刺激性試験 (EEC 試験法) において刺激性がみられたとの報告がある (SIDS (2011)、ECETOC TR95 (2005))。また、ドレイズ試験法による皮膚一次刺激スコアPII は4.8 (24時間適用) (SIDS (2011)、ECETOC TR95 (2005)) であった。以上の結果から、区分2とした。

眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性

ウサギを用いた眼刺激性試験で本物質 (未希釈) の適用によって、結膜炎、虹彩炎、角膜損傷がみられたが7日以内に回復したとの報告 (SIDS (2011)、ECETOC TR95 (2005)、DFGOT vol. 5 (1993)) から、区分2Bとした。なお、本物質はEU DSD分類において「Xi ; R36 」、EU CLP分類において「Eye Irrit. 2」に分類されている。

呼吸器感作性

呼吸器感作性:データ不足のため分類できない。

皮膚感作性

皮膚感作性:モルモットを使用したマキシマイゼーション試験の結果、感作性は示さなかったとの報告がある (ECETOC TR95 (2005))。また、本物質は感作性を示さないとの記載がある (PATTY (6th, 2012))。以上により、区分外とした。

生殖細胞変異原性

データ不足のため分類できない。すなわち、in vivoのデータはなく、in vitroでは、細菌の復帰突然変異試験、哺乳類培養細胞の染色体異常試験で陰性 (厚労省既存化学物質毒性データベース(Access on June 2014)、SIDS (2011)、PATTY (6th, 2012)) である。

発がん性

データ不足のため分類できない。

生殖毒性

ラットを用いた経口経路 (強制) での簡易生殖毒性試験 (OECD TG 421) では、親動物毒性 (溶血が原因と考えられる脾臓の髄外造血、脾臓重量増加、血尿) がみられる用量においても生殖能 (性周期、交尾及び受胎能力、妊娠期間、分娩並びに哺育状態等)、児動物毒性 (出生児の生存、体重、形態観察) に影響はみられていない (厚労省既存化学物質毒性データベース(Access on June 2014)、SIDS (2011))。ラット、ウサギを用いた吸入経路での催奇形性試験において、母動物毒性 (ラットで血尿、ウサギで摂餌量減少、体重増加抑制、溶血性貧血) がみられる用量で胎児体重減少(ウサギ)、発育遅延がみられている (ECETOC TR95 (2005))。 以上のように生殖能、催奇形性に影響はみられなかった。また、胎児に対する影響も軽微な影響であり、さらに母動物毒性がみられる用量においてのみみられることから区分外に相当するが、生殖能に関する情報がスクリーニング試験による情報であることから、分類できないとした。

特定標的臓器毒性(単回ばく露)

本物質の単回ばく露の影響は実験動物のデータに限られる。ラットの2,000 mg/kg の経口投与で、投与後3あるいは4時間から翌日にかけて赤色尿の排泄、尿量の減少が報告されている (厚労省既存化学物質毒性データベース (Access on June 2014)、SIDS (2011))。また、ラットの経口投与 (500-1,000 mg/kg) で、肝臓、腎臓、脾臓の所見を伴う大量の血尿 (ヘモグロビン尿)、中枢神経系の抑制及び呼吸困難 (PATTY (6th, 2012)、ECETOC TR95 (2005)) の報告がある。 吸入経路では、ラットの62 ppm、4時間のばく露で、赤血球浸透圧脆弱性の増加、(ACGIH (7th, 2001)、DFGOT vol. 5 (1993)、ECETOC TR4 (1982)、ECETOC TR95 (2005))、ラットの吸入ばく露で、腎障害を伴う溶血作用、ラットの160ppm、4時間の吸入ばく露で、血尿、及び腎臓に重度の障害 (PATTY (6th, 2012))、腎臓、肝臓、脾臓の所見を伴う大量の血尿 (ヘモグロビン尿) の報告 (DFGOT vol. 5 (1993))、中枢神経系の抑制及び呼吸困難 (ガイダンス値区分2を超える用量範囲 ) (DEFGOT vol. 5 (1993)) がある。 これらの影響は主として、吸入ばく露の場合、区分1、経口投与の場合、区分2に相当するガイダンス値の範囲でみられた。 以上より、区分1 (血液系、腎臓、肝臓、脾臓)、区分2 (中枢神経系) とした。

特定標的臓器毒性(反復ばく露)

ラットに28日間強制経口投与した試験で、30 mg/kg/day (90日換算: 9.3 mg/kg/day) 以上で、骨髄造血細胞像の変化 (赤芽球系細胞/顆粒球系細胞 (E/M比) の低下)、125 mg/kg/day (90日換算: 38.9 mg/kg/day) で、貧血様所見 (赤血球数、ヘマトクリット値及びヘモグロビン濃度の減少、網赤血球比の増加など)、脾臓の髄外造血亢進、骨髄の赤血球造血亢進がみられた (SIDS (2011)、厚労省既存化学物質毒性データベース (Access on June 2014))。吸入経路ではラットに28日間吸入ばく露した試験及びラット、モルモット、ウサギ、イヌに26週間吸入ばく露した試験において、ラットではいずれの試験でも区分1に該当する濃度 (0.43 mg/L (90日換算: 0.134 mg/L) 及び0.1075 mg/L) で、それぞれ貧血様所見 (赤血球数、ヘモグロビン濃度、充填赤血球容積 (PCV)) の減少、MCVの増加) 及び赤血球の浸透圧脆弱性がみられた (SIDS (2011)、ACGIH (7th, 2001)、ECETOC TR95 (2005))。なお、SIDS (2011) 及びECETOC TR95 (2005) には、本物質反復ばく露により溶血性貧血を生じるとの記述があり、脾臓及び骨髄への影響は貧血に伴う反応性の二次的変化と考えられる。以上より、区分1 (血液系) に分類した。

吸引性呼吸器有害性

データ不足のため分類できない。

12. 環境影響情報

12.1 生態毒性

魚毒性
半静止試験 LC50 - Oryzias latipes (オレンジレッドカダヤシ) - > 100 mg/l -
96 h
(OECD 試験ガイドライン 203)
ミジンコ等の水生無脊
止水式試験 LC50 - Daphnia magna (オオミジンコ) - > 970 mg/l - 48 h
椎動物に対する毒性
(OECD 試験ガイドライン 202)
微生物毒性
EC10 - Pseudomonas putida (シュードモナス‐プチダ) - 4,600 mg/l - 16 h
備考: (類似製品と同様)
(ECHA)

12.2 残留性・分解性

生分解性
好気性 - 曝露時間 28 d
結果: 23 % - 易分解性ではない。
(OECD 試験ガイドライン 301F)
生化学的酸素要求量
180 mg/g
(BOD)
備考: (Lit.)
化学的酸素要求量
2,080 mg/g
(COD)
備考: (Lit.)

12.3 生体蓄積性

データなし

12.4 土壌中の移動性

データなし

12.5 PBT および vPvB の評価結果

化学物質安全性評価が必要ではない/行っていないため、PBT/vPvB評価データはない。

12.6 内分泌かく乱性

データなし

12.7 他の有害影響

生態系に関する追加情 生物学的影響
土壌や水系に多量に入った場合は、飲用水を危険にさらす。
環境への放出は必ず避けなければならない。

13. 廃棄上の注意

13.1 廃棄物処理方法

製品
内容物及び容器は、関連法規及び各自治体の条例等の規制に従い、産業廃棄物として適切に処理すること。

14. 輸送上の注意

14.1 国連番号

ADR/RID (陸上規制): 1993    IMDG (海上規制): 1993    IATA-DGR (航空規制): 1993

14.2 国連輸送名

ADR/RID (陸上規制): FLAMMABLE LIQUID, N.O.S. (エチレングリコールモノイソプロピルエーテ
ル)
IMDG (海上規制): FLAMMABLE LIQUID, N.O.S. (2-isopropoxyethanol)
IATA-DGR (航空規制): Flammable liquid, n.o.s. (2-isopropoxyethanol)

14.3 輸送危険有害性クラス

ADR/RID (陸上規制): 3    IMDG (海上規制): 3    IATA-DGR (航空規制): 3

14.4 容器等級

ADR/RID (陸上規制): III IMDG (海上規制): III IATA-DGR (航空規制): III

14.5 環境危険有害性

ADR/RID: 非該当 IMDG 海洋汚染物質(該当・非該当): IATA-DGR (航空規制): 非該当
非該当

14.6 特別の安全対策

なし

14.7 混触危険物質

軽金属

15. 適用法令

化審法

優先評価化学物質

労働安全衛生法

名称等を表示すべき危険有害物(法第57条、施行令第18条別表第9) 名称等を通知すべき危険有害物(法第57条の2、施行令第18条の2別表第9) リスクアセスメントを実施すべき危険有害物(法第57条の3) 危険物・引火性の物

消防法

第4類引火性液体、第二石油類水溶性液体

航空法

引火性液体

船舶安全法

引火性液体類

16. その他の情報

略語と頭字語

ADR: 道路による危険物の国際輸送に関する欧州協定
CAS: ケミカルアブストラクトサービス
EC50: 有効濃度 50%
IATA:国際航空運送協会
IMDG: 国際海上危険物
LC50: 致死濃度 50%
LD50: 致死量 50%
RID: 鉄道による危険物の国際運送に関する規則
STEL: 短期暴露限度
TWA: 時間加重平均

参考文献

【1】労働安全衛生法 ウェブサイト https://www.mhlw.go.jp
【2】化学物質審査規制法(化審法)https://www.env.go.jp
【3】化学物質排出把握管理促進法(PRTR法) https://www.chemicoco.env.go.jp
【4】NITE化学物質総合情報提供システム (NITE-CHRIP)https://www.nite.go.jp/
【5】カメオケミカルズ公式サイト http://cameochemicals.noaa.gov/search/simple
【6】ChemIDplus、ウェブサイト http://chem.sis.nlm.nih.gov/chemidplus/chemidlite.jsp
【7】ECHA - 欧州化学物質庁、ウェブサイト https://echa.europa.eu/
【8】eChemPortal - OECD 化学物質情報グローバルポータル、ウェブサイトhttp://www.echemportal.org/echemportal/index?pageID=0&request_locale=en
【9】ERG - 米国運輸省による緊急対応ガイドブック、ウェブサイトhttp://www.phmsa.dot.gov/hazmat/library/erg
【10】有害物質に関するドイツ GESTIS データベース、ウェブサイトhttp://www.dguv.de/ifa/gestis/gestis-stoffdatenbank/index-2.jsp
【11】HSDB - 有害物質データバンク、ウェブサイト https://toxnet.nlm.nih.gov/newtoxnet/hsdb.htm
【12】IARC - 国際がん研究機関、ウェブサイト http://www.iarc.fr/
【13】IPCS - The International Chemical Safety Cards (ICSC)、ウェブサイトhttp://www.ilo.org/dyn/icsc/showcard.home
【14】Sigma-Aldrich、ウェブサイト https://www.sigmaaldrich.com/
免責事項:

本MSDS中の情報は指定された製品にのみ適用され、特に規定がない限り、本製品とその他の物質の混合物には適用されません。本MSDSは、製品使用者の適切な専門的なトレーニングを受けた者にのみ製品安全情報を提供します。本MSDSの使用者は、本SDSの適用性について独自に判断しなければならない。本MSDSの著者は、本MSDSの使用によるいかなる傷害にも責任を負わない。

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