急性毒性
経口
【分類根拠】
(1) より、区分に該当しないとした。
【根拠データ】
(1) ラットのLD50: > 5,000 mg/kg (食安委 農薬評価書 (2009)、農薬抄録 (2009))
経皮
【分類根拠】
(1) より、区分に該当しないとした。
【根拠データ】
(1) ラットのLD50: > 2,000 mg/kg (食安委 農薬評価書 (2009)、農薬抄録 (2009))
吸入: ガス
【分類根拠】
GHSの定義における固体であり、区分に該当しない。
吸入: 蒸気
【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
吸入: 粉じん及びミスト
【分類根拠】
(1) より、区分に該当しないとした。
【根拠データ】
(1) ラットのLC50 (4時間): > 5.1 mg/L (食安委 農薬評価書 (2009)、農薬抄録 (2009))
皮膚腐食性及び皮膚刺激性
【分類根拠】
(1) の記載はあるが、製剤のデータのみであり、データ不足のため分類できない。
【参考データ等】
(1) 本物質の8.6%水和剤及び1.5%粒剤のウサギを用いた皮膚刺激性試験で、刺激性はみられなかった (農薬抄録 (2009))。
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性
【分類根拠】
(1) の記載はあるが、製剤のデータのみであり、データ不足のため分類できない。
【参考データ等】
(1) 本物質の8.6%水和剤及び1.5%粒剤のウサギを用いた眼刺激性試験で、8.6%水和剤では刺激性はみられなかったが、1.5%粒剤では結膜発赤及び浮腫、角膜混濁等の所見がみられたが、適用4日後までに消失した (農薬抄録 (2009))。
呼吸器感作性
【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
皮膚感作性
【分類根拠】
(1) より、区分1Bとした。
【根拠データ】
(1) 本物質のモルモットを用いた皮膚感作性試験 (マキシマイゼーション法、皮内投与 2.5%) で約半数の動物に反応がみられ、感作性陽性 (陽性率65%) と判定された (食安委 農薬評価書 (2009)、農薬抄録 (2009))。
【参考データ等】
(2) 本物質の8.6%水和剤及び1.5%粒剤のモルモットを用いた皮膚感作性試験 (ビューラー法) で感作性はみられなかった (農薬抄録 (2009))。
生殖細胞変異原性
【分類根拠】
(1)、(2) より、区分に該当しないとした。
【根拠データ】
(1) in vivoでは、マウス腹腔内又は経口投与の骨髄細胞を用いた小核試験で陰性 (食安委 農薬評価書 (2009)、農薬抄録 (2009))。ラット4週間混餌投与の膀胱を用いたコメットアッセイ及び骨髄細胞を用いた小核試験で陰性の報告がある (食安委 農薬評価書 (2009))。
(2) in vitroでは、細菌の復帰突然変異試験で陰性、哺乳類培養細胞を用いた染色体異常試験で陽性の報告がある (食安委 農薬評価書 (2009)、農薬抄録 (2009))。
発がん性
【分類根拠】
国内外の分類機関による既存分類はない。利用可能なヒトを対象とした報告はない。(1)~(3) より区分2とした。
【根拠データ】
(1) 雌雄のラットに本物質を2年間混餌投与した慢性毒性/発がん性併合試験では、雌ラットで膀胱の移行上皮乳頭腫の発生率の有意な増加が認められた (食安委 農薬評価書 (2009))。
(2) 雌雄のマウスに本物質を18ヵ月間混餌投与した発がん性試験では、発がん性は認められなかった (食安委 農薬評価書 (2009))。
(3) 膀胱粘膜上皮の増殖性変化の性格及び発生機序を明確にするための試験が実施された。その結果、本物質による膀胱粘膜の変化は、尿性状の変化あるいは尿中代謝物の変異原性によるものではないと考えられている (食安委 農薬評価書 (2009))。
生殖毒性
【分類根拠】
(1)~(3) より、区分に該当しないとした。
【根拠データ】
(1) ラットを用いた混餌投与による2世代繁殖試験において、親動物毒性 (雄で腎絶対及び比重量増加等、雌で体重増加抑制等) がみられる用量で、児動物の生後21日の低体重がみられたが繁殖能に影響はみられていない (食安委 農薬評価書 (2009))。
(2) 雌ラットの妊娠6~15日に強制経口投与した発生毒性試験において、最高用量の1,000 mg/kg/dayにおいても母動物、胎児に影響はみられていない (食安委 農薬評価書 (2009))。
(3) 雌ウサギの妊娠6~18日に強制経口投与した発生毒性試験において、母動物毒性 (死亡 (2/18例)、流産、早産) がみられる用量においても胎児に影響はみられていない (食安委 農薬評価書 (2009))。