安全データシート

3,3'-チオジプロピオン酸

改訂日:2024-01-24版番号:1

1. 化学品及び会社情報

製品識別子

  • 製品名: 3,3'-チオジプロピオン酸
  • CB番号: CB3770964
  • CAS: 111-17-1
  • EINECS番号: 203-841-3
  • 同義語: チオジプロピオン酸,3,3'-チオジプロピオン酸

物質または混合物の関連する特定された用途、および推奨されない用途

  • 関連する特定用途: 主たる用途は抗酸化剤・可塑剤である。
  • 推奨されない用途: なし

会社ID

  • 会社名:Chemicalbook
  • 住所:北京市海淀区上地十街匯煌国際1号棟
  • 電話:400-158-6606

2. 危険有害性の要約

GHS分類

分類実施日
H23.1.31、政府向けGHS分類ガイダンス(H22.7月版)を使用
健康に対する有害性
眼に対する重篤な損傷・眼刺激性   区分1
皮膚腐食性・刺激性   区分1
環境に対する有害性
注) 上記で区分の記載がない危険有害性は政府向けガイダンス文書で規定された[分類対象外]、[区分外]または[分類できない]に該当するものであり、後述の該当項目の説明を確認する必要がある。
水生環境慢性有害性   区分外
水生環境急性有害性   区分3

2.2 注意書きも含むGHSラベル要素

絵表示
GHS07
注意喚起語
警告
危険有害性情報
H319 強い眼刺激。
注意書き
なし

2.3 他の危険有害性

なし

3. 組成及び成分情報

  • 化学物質・混合物の区別: 化学物質
  • 別名: Bis(2-carboxyethyl) sulfide
  • 化学特性(示性式、構造式 等): C6H10O4S
  • 分子量: 178.21 g/mol
  • CAS番号: 111-17-1
  • EC番号: 203-841-3
  • 化審法官報公示番号: 2-920; 2-1397
  • 安衛法官報公示番号: -

4. 応急措置

4.1 必要な応急手当

一般的アドバイス
医師に相談する。 この安全データシートを担当医に見せる。
吸入した場合
吸い込んだ場合、新鮮な空気の場所に移す。 呼吸していない場合には、人工呼吸を施す。 医師に相談する。
皮膚に付着した場合
石けんと多量の水で洗い流す。 医師に相談する。
眼に入った場合
多量の水で15分以上よく洗浄し、医師の診察を受けること。
飲み込んだ場合
意識がない場合、口から絶対に何も与えないこと。 口を水ですすぐ。 医師に相談する。

4.2 急性症状及び遅発性症状の最も重要な徴候症状

もっとも重要な既知の徴候と症状は、ラベル表示(項目2.2を参照)および/または項目11に記載されている

4.3 緊急治療及び必要とされる特別処置の指示

データなし

5. 火災時の措置

5.1 消火剤

適切な消火剤
水噴霧、耐アルコール泡消火剤、粉末消火剤、二酸化炭素を使用すること。

5.2 特有の危険有害性

炭素酸化物, 硫黄酸化物

5.3 消防士へのアドバイス

消火活動時には必要に応じて 自給式呼吸装置を装着する。

5.4 詳細情報

データなし

6. 漏出時の措置

6.1 人体に対する注意事項、保護具及び緊急時措置

保護具を使用する。 粉じんの発生を避ける。 蒸気、ミスト、またはガスの呼吸を避ける。 十分な換気を確保する。 粉じんを吸い込まないよう留意。個人保護については項目 8 を参照する。

6.2 環境に対する注意事項

物質が排水施設に流れ込まないようにする。

6.3 封じ込め及び浄化の方法及び機材

粉じんを発生させないように留意して回収し、廃棄する。 掃いてシャベルですくいとる。 廃棄に備え適切な容器に入れて蓋をしておく。

6.4 参照すべき他の項目

廃棄はセクション13を参照。

7. 取扱い及び保管上の注意

7.1 安全な取扱いのための予防措置

皮膚や眼への接触を避けること。 粉じんやエアゾルを発生させない。粉じんが発生する場所では、換気を適切に行う。標準的な防火方法。注意事項は項目2.2を参照。

7.2 配合禁忌等を踏まえた保管条件

冷所に保管。 容器を密閉し、乾燥した換気の良い場所に保管する。

7.3 特定の最終用途

項目1.2に記載されている用途以外には、その他の特定の用途が定められていない

8. ばく露防止及び保護措置

8.1 管理濃度

コンポーネント別作業環境測定パラメータ
許容濃度が設定されている物質を含有していない。

8.2 曝露防止

適切な技術的管理
十分な衛生的作業を行い安全規定に従って取扱う。 休憩前や終業時には手を洗う。
保護具
眼/顔面の保護
EN166に 適合するサイドシールド付き安全ゴーグル NIOSH(US)またはEN 166(EU)など
の適切な政府機関の規格で試験され、認められた眼の保護具を使用する。
皮膚及び身体の保護具
手袋を着用して取扱う。 使用前に、必ず手袋を検査する。 (手袋外面に触れずに)適切に手袋
を脱ぎ、本製品の皮膚への付着を避ける。 適用法令およびGLPに従い、使用後に汚染手袋を廃
棄する。 手を洗い、乾燥させる。
選ばれた防護手袋は、EU指令2016/425の仕様と、それから派生する規格EN374を満たすもので
なければならない。
フルコンタクト
材質: ニトリルゴム
最小厚: 0.11 mm
破過時間: 480 min
試験物質:Dermatril® (KCL 740 / Aldrich Z677272, Size M)
飛沫への接触
材質: ニトリルゴム
最小厚: 0.11 mm
破過時間: 480 min
試験物質:Dermatril® (KCL 740 / Aldrich Z677272, Size M)
データソース:KCL GmbH, D-36124 Eichenzell, 電話 +49 (0)6659 87300, e-mail sales@kcl.de,
試験方法: EN374
EN374とは違った条件の下で、溶液の中、または他の物質と混ぜて使われる場合は、EC認可手
袋の供給業者に問い合わせる。 この勧告は単なる助言であり、予想される用途の特定状況に精
通した産業衛生専門家並びに安全管理者により評価されなければならない。 任意の使用方法に
ついて許可を受けていると理解すべきではない。
身体の保護
不浸透性衣服, 特定の作業場に存在する危険物質の濃度および量に応じて、保護装置のタイプを
選択しなければならない。
呼吸用保護具
不快物質への暴露には、P95型(US)又はP1型(EU EN 143)呼吸用粒子保護具を使用する。
より高度な保護には、OV/AG/P99型(US)又はABEK-P2型(EU EN 143)呼吸用保護具カー
トリッジを使用する。 NIOSH(US)またはCEN(EU)などの適切な政府機関の規格で試験さ
れ、認められた呼吸用保護具および部品を使用する。
環境暴露の制御
物質が排水施設に流れ込まないようにする。

9. 物理的及び化学的性質

物理的状態

形状
結晶性粉末
白色
臭い
データなし
pH
データなし

融点・凝固点

129 ℃ : SRC (Access on Aug. 2010)

沸点、初留点及び沸騰範囲

データなし

引火点

126-129 ℃ : NITE総合検索 (Access on Aug. 2010);元文献:Data from SRC PhysProp Database

自然発火温度

データなし

燃焼性(固体、ガス)

データなし

爆発範囲

データなし

蒸気圧

0.0000143 mmHg (25 ℃ est) : SRC (Access on Aug. 2010)

蒸気密度

データなし

蒸発速度(酢酸ブチル=1)

データなし

比重(密度)

データなし

溶解度

アルコールに易溶 : Sax(11th, 2004)
3.72E+004 mg/L (26℃ exp) : SRC (Access on Aug. 2010)

オクタノール・水分配係数

-0.18 : SRC (Access on Aug. 2010)

分解温度

データなし

粘度

データなし

粉じん爆発下限濃度

データなし

最小発火エネルギー

データなし

体積抵抗率(導電率)

データなし

10. 安定性及び反応性

10.1 反応性

データなし

10.2 化学的安定性

推奨保管条件下では安定。

10.3 危険有害反応可能性

データなし

10.4 避けるべき条件

データなし

10.5 混触危険物質

強酸化剤, 強塩基類

10.6 危険有害な分解生成物

火災の場合:項目5を参照
その他の分解生成物 - データなし
有害な分解生成物が火があるとき生成される。- 炭素酸化物, 硫黄酸化物

11. 有害性情報

急性毒性

経口
ラットLD50値: >2000 mg/kg(厚労省報告 (Access on Aug, 2010))、3000 mg/kg(JECFA FAS51 (1974))。(GHS分類:区分外(JIS分類基準))
経皮
データなし。(GHS分類:分類できない)
吸入
吸入(粉じん):   データなし。(GHS分類:分類できない)
吸入(蒸気):   データなし。(GHS分類:分類できない)
吸入(ガス):   GHSの定義における固体である。(GHS分類:分類対象外)

皮膚腐食性・刺激性

物理化学的性状としてpH2.0(20℃飽和水溶液)(厚労省報告 (Access on Aug, 2010))。(GHS分類:区分1)

眼に対する重篤な損傷・刺激性

物理化学的性状としてpH2.0(20℃飽和水溶液)(厚労省報告 (Access on Aug, 2010))。(GHS分類:区分1)

呼吸器感作性又は皮膚感作性

皮膚感作性:データなし。(GHS分類:分類できない)
呼吸器感作性:データなし。(GHS分類:分類できない)

生殖細胞変異原性

エームス試験およびCHL/IU細胞を用いた染色体異常試験において、いずれも陰性(厚労省報告 (Access on Aug, 2010))。(GHS分類:in vivo試験のデータがなく分類できない。)

発がん性

ラットに0.3~3%の濃度で2年間混餌投与した試験で、成長率、死亡率および病理学的検査において認識し得る有害影響は観察されなかった(JECFA FAS51 (1974))とある。(GHS分類:データ不足で分類できない。)

生殖毒性

ラットを用い交配の2週間前から分娩の3日後まで経口投与した簡易生殖毒性試験(OECD TG 421)において、高用量群(1000 mg/kg)で被験物質投与の影響とされる死亡が発生し、300 mg/kg群の雄について組織学的検査で精巣の精細管萎縮等の異常所見により、受胎能に関する被験物質投与の影響が示唆された。しかし、平均性周期日数および交尾能に被験物質投与の影響はなく、全例が正常に分娩し、妊娠、分娩および出生等の生殖指標にも被験物質投与の影響は認められなかった。雌雄の新生仔の生存性および出生後 0および4日の仔の状態にも被験物質投与の影響は認められなかった(厚労省報告 (Access on Aug, 2010))。(GHS分類:データ不足で分類できない。)

特定標的臓器・全身毒性(単回ばく露)

ラットに2000 mg/kgを経口投与した急性毒性試験において、死亡動物はなく、一般状態観察、体重測定および剖検において、被験物質投与の影響は認められなかった(厚労省報告 (Access on Aug, 2010))。(GHS分類:経口経路で区分外に相当するが、データ不足で分類できない。)

特定標的臓器・全身毒性(反復ばく露)

ラットに経口投与による28日間反復投与試験において、1000 mg/kg/day(90日換算:311 mg/kg/day)で被験物質投与に起因すると思われる変化が雌雄の一般状態および胃に認められ、NOAELは200 mg/kg/dayである(90日換算:62.2 mg/kg/day)厚労省報告 (Access on Aug, 2010))が、100 mg/kg/day付近では毒性影響が不明である。また、ラットに0.3~3%の濃度で2年間混餌投与した試験において、成長率、死亡率および病理学的検査で明らかな有害影響は観察されなかった(JECFA FAS51 (1974))。(GHS分類:データ不足で分類できない。)

吸引性呼吸器有害性

データなし。(GHS分類:分類できない)

12. 環境影響情報

12.1 生態毒性

データなし

12.2 残留性・分解性

データなし

12.3 生体蓄積性

データなし

12.4 土壌中の移動性

データなし

12.5 PBT および vPvB の評価結果

化学物質安全性評価が必要ではない/行っていないため、PBT/vPvB評価データはない。

13. 廃棄上の注意

13.1 廃棄物処理方法

製品
免許を有する廃棄物処理業者に、余剰物で再使用不可の溶液として処理を依頼する。 専門の廃棄物処理業者に処理を依頼する。 可燃性溶剤に溶解または混合し、アフターバーナーとスクラバーが備えられた化学焼却炉で焼却する。汚染容器及び包装製品入り容器と同様に処分する。

14. 輸送上の注意

14.1 国連番号

ADR/RID (陸上規制): -    IMDG (海上規制): -    IATA-DGR (航空規制): -

14.2 国連輸送名

IATA-DGR (航空規制): Not dangerous goods
IMDG (海上規制): Not dangerous goods
ADR/RID (陸上規制): 非危険物

14.3 輸送危険有害性クラス

ADR/RID (陸上規制): -    IMDG (海上規制): -    IATA-DGR (航空規制): -

14.4 容器等級

ADR/RID (陸上規制): - IMDG (海上規制): - IATA-DGR (航空規制): -

14.5 環境危険有害性

非該当
ADR/RID: 非該当 IMDG 海洋汚染物質(該当・非該当): IATA-DGR (航空規制): 非該当

14.6 特別の安全対策

14.7 混触危険物質

国際輸送に関する国連勧告の定義上は、危険物に該当しない。
詳細情報
強酸化剤, 強塩基類

15. 適用法令

16. その他の情報

略語と頭字語

TWA: 時間加重平均
STEL: 短期暴露限度
RID: 鉄道による危険物の国際運送に関する規則
LD50: 致死量 50%
LC50: 致死濃度 50%
IMDG: 国際海上危険物
IATA:国際航空運送協会
EC50: 有効濃度 50%
CAS: ケミカルアブストラクトサービス
ADR: 道路による危険物の国際輸送に関する欧州協定

参考文献

【1】労働安全衛生法 ウェブサイト https://www.mhlw.go.jp
【2】化学物質審査規制法(化審法)https://www.env.go.jp
【3】化学物質排出把握管理促進法(PRTR法) https://www.chemicoco.env.go.jp
【4】NITE化学物質総合情報提供システム (NITE-CHRIP)https://www.nite.go.jp/
【5】カメオケミカルズ公式サイト http://cameochemicals.noaa.gov/search/simple
【6】ChemIDplus、ウェブサイト http://chem.sis.nlm.nih.gov/chemidplus/chemidlite.jsp
【7】ECHA - 欧州化学物質庁、ウェブサイト https://echa.europa.eu/
【8】eChemPortal - OECD 化学物質情報グローバルポータル、ウェブサイトhttp://www.echemportal.org/echemportal/index?pageID=0&request_locale=en
【9】ERG - 米国運輸省による緊急対応ガイドブック、ウェブサイトhttp://www.phmsa.dot.gov/hazmat/library/erg
【10】有害物質に関するドイツ GESTIS データベース、ウェブサイトhttp://www.dguv.de/ifa/gestis/gestis-stoffdatenbank/index-2.jsp
【11】HSDB - 有害物質データバンク、ウェブサイト https://toxnet.nlm.nih.gov/newtoxnet/hsdb.htm
【12】IARC - 国際がん研究機関、ウェブサイト http://www.iarc.fr/
【13】IPCS - The International Chemical Safety Cards (ICSC)、ウェブサイトhttp://www.ilo.org/dyn/icsc/showcard.home
【14】Sigma-Aldrich、ウェブサイト https://www.sigmaaldrich.com/
免責事項:

本MSDS中の情報は指定された製品にのみ適用され、特に規定がない限り、本製品とその他の物質の混合物には適用されません。本MSDSは、製品使用者の適切な専門的なトレーニングを受けた者にのみ製品安全情報を提供します。本MSDSの使用者は、本SDSの適用性について独自に判断しなければならない。本MSDSの著者は、本MSDSの使用によるいかなる傷害にも責任を負わない。

推奨製品
ジヒドリド硫黄 SDS 3,3'-チオジプロピオン酸 ジオクタデシル SDS テトラデシルホスホン酸 SDS 硫化ナトリウム SDS 3,3'-チオジプロピオン酸ジドデシル SDS 3,3'-ジチオジプロピオン酸 SDS オキソチオキソメタン SDS 葉酸水和物 SDS メチルスルフィド SDS 3,3'-ジチオジプロピオン酸ジ(N-スクシンイミジル) SDS