急性毒性
経口
GHS分類: 分類対象外 GHSの定義におけるガスである。
経皮
GHS分類: 分類対象外 GHSの定義におけるガスである。
吸入:ガス
GHS分類: 区分3 ラットのLC50値 (4時間) として、590 ppm、1,082 ppm (ACGIH (7th, 2012)) との報告に基づき、区分3とした。
吸入:蒸気
GHS分類: 分類対象外 GHSの定義におけるガスである。
吸入:粉じん及びミスト
GHS分類: 分類対象外 GHSの定義におけるガスである。
皮膚腐食性及び皮膚刺激性
GHS分類: 分類できない データ不足のため分類できない。
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性
GHS分類: 分類できない データ不足のため分類できない。
呼吸器感作性
GHS分類: 分類できない データ不足のため分類できない。
皮膚感作性
GHS分類: 分類できない データ不足のため分類できない。
生殖細胞変異原性
GHS分類: 分類できない データ不足のため分類できない。In vivoのデータはない。In vitroでは細菌を用いた復帰突然試験で弱い陽性との報告がある (NTP DB (2015))。
発がん性
GHS分類: 分類できない 国際機関による分類結果もなく、データ不足のため分類できない。
生殖毒性
GHS分類: 分類できない データ不足のため分類できない。なお、雄ラットに10週間吸入ばく露後、非ばく露の雌と交配させた試験では、妊娠率の低下がみられたとの記述がある (draft ATSDR (2014))。
特定標的臓器毒性(単回ばく露)
GHS分類: 区分1 (中枢神経系) 本物質の情報は多くないが、ラットの吸入ばく露 (1,096 ppm以上) で、痙攣、活動低下、呼吸困難など中枢神経系障害の報告、急性毒性の主たる標的臓器は脳、特に、小脳であるとの報告、急性ばく露で中枢神経系への影響があるとの記載がある (ACGIH (7th, 2012)、HSDB (2015)、draft ATSDR (2014))。上記のラット吸入ばく露における用量は、ガイダンス値の区分1に相当した。したがって、区分1 (中枢神経系) とした。
特定標的臓器毒性(反復ばく露)
GHS分類: 区分2 (中枢神経系) ヒトに関する情報はない。 実験動物では、ラットを用いた12週間吸入毒性試験において、中枢神経系に対する影響がみられ、200 ppm (ガイダンス値換算: 133.3 ppm) 以上でチトクローム酸化酵素活性低下 (3,6,12週目)、300 ppm (ガイダンス値換算: 200 ppm) 以上で聴性脳幹誘発電位の低下がみられ、これらは区分2の範囲である。なお、区分2を超える用量である400 ppm (ガイダンス値換算: 266.7 ppm) で行動観察試験 (FOB) でみられた変化、体性感覚誘発電位の潜時の変化、病理学的変化、核磁気共鳴顕微鏡 (MRM) 像の変化 (視床後核群、視床下部、後丘の多発性低信号域) がみられた (ACGIH (7th, 2012))。したがって、区分2 (中枢神経系) とした。
吸引性呼吸器有害性
GHS分類: 分類対象外 GHSの定義におけるガスである。