安全データシート

チオシアン酸2-(2-ブトキシエトキシ)エチル

改訂日:2024-01-24版番号:1

1. 化学品及び会社情報

製品識別子

  • 製品名: チオシアン酸2-(2-ブトキシエトキシ)エチル
  • CB番号: CB9208188
  • CAS: 112-56-1
  • EINECS番号: 203-985-7

物質または混合物の関連する特定された用途、および推奨されない用途

  • 関連する特定用途: 殺虫剤
  • 推奨されない用途: なし

会社ID

  • 会社名:Chemicalbook
  • 住所:北京市海淀区上地十街匯煌国際1号棟
  • 電話:400-158-6606

2. 危険有害性の要約

GHS分類

分類実施日
H24.3.1、政府向けGHS分類ガイダンス(H22.7月版)を使用
環境に対する有害性はGHS改訂4版を使用
物理化学的危険性
引火性液体   区分3
健康に対する有害性
急性毒性(経口)   区分3
急性毒性(経皮)   区分3
特定標的臓器毒性(単回ばく露)   区分2(中枢神経系)
環境に対する有害性
水生環境有害性 (急性)   区分2
水生環境有害性 (長期間)   区分2

2.2 注意書きも含むGHSラベル要素

絵表示
注意喚起語
警告
危険有害性情報
H226 引火性液体及び蒸気。
注意書き
安全対策
P210 熱、高温のもの、火花、裸火及び他の着火源から遠ざけること。禁煙。
P280 保護手袋/保護眼鏡/保護面を着用すること。
P243 静電気放電に対する措置を講ずること。
P242 火花を発生させない工具を使用すること。
P241 防爆型の【電気機器/換気装置/照明機器/機器】を使用すること。
P240 容器を接地しアースをとること。
P233 容器を密閉しておくこと。
応急措置
P303 + P361 + P353 皮膚(又は髪)に付着した場合:直ちに汚染された衣類を全て脱ぐこと。皮膚を水【又はシャワー】で洗うこと。
保管
P403 + P235 換気の良い場所で保管すること。涼しいところに置くこと。
廃棄
P501 内容物/容器を承認された処理施設に廃棄すること。

2.3 他の危険有害性

なし

3. 組成及び成分情報

  • 化学物質・混合物の区別: 化学物質
  • 化学特性(示性式、構造式 等): C9H17NO2S
  • 分子量: 203.19 g/mol
  • CAS番号: 112-56-1
  • EC番号: 203-985-7
  • 化審法官報公示番号: 9-1661
  • 安衛法官報公示番号: -

4. 応急措置

4.1 必要な応急手当

一般的アドバイス
応急措置担当者は自分が暴露しないよう、適切な防護を行う。 この安全データシートを担当医に見せる。
吸入した場合
吸入後は新鮮な空気を吸うこと。
皮膚に付着した場合
皮膚に接触した場合: すべての汚染された衣類を直ちに脱ぐこと。 皮膚を流水/シャワーで洗うこと。 直ちに医師を呼ぶ。
眼に入った場合
眼に触れた後は多量の水ですすぐこと。 コンタクトレンズをはずす。
飲み込んだ場合
飲み込んだ場合は水を飲ませる(多くても2杯)。ただちに医師の診察を受けること。1時間以内に治療が受けられないという例外的な状況のみ、嘔吐させ(相手に完全に意識のある場合のみ)、活性炭(10%懸濁液に20~40g)を投与してできるだけ早く医師の診察を受ける。

4.2 急性症状及び遅発性症状の最も重要な徴候症状

もっとも重要な既知の徴候と症状は、ラベル表示(項目2.2を参照)および/または項目11に記載されている

4.3 緊急治療及び必要とされる特別処置の指示

データなし

5. 火災時の措置

5.1 消火剤

使ってはならない消火剤
本物質/混合物に対する消火剤の制限なし
適切な消火剤
泡 二酸化炭素(CO2) 粉末

5.2 特有の危険有害性

炭素酸化物
窒素酸化物(NOx)
硫黄酸化物
可燃性。
蒸気は空気より重く、床に沿って広がることがある。
高温で空気と反応して爆発性混合物を生じる。
火災時に有害な燃焼ガスや蒸気を生じるおそれあり。

5.3 消防士へのアドバイス

自給式呼吸器がある場合のみ危険区域に留まってもよい。安全なゾーンまで離れるか適切な保護衣を着用して、皮膚に触れないようにすること。

5.4 詳細情報

容器を危険ゾーンから移動させて水で冷やすこと。 ガス/蒸気/ミストを水スプレージェットで抑える(除去する)。 消火水が、地上水または地下水のシステムを汚染しないようにする。

6. 漏出時の措置

6.1 人体に対する注意事項、保護具及び緊急時措置

救急隊員以外への助言: 蒸気、エアゾールを吸入してはならない。 触れないようにすること。 十分な換気を確保する。 熱や発火源から遠ざける。 危険なエリアから避難し、緊急時手順に従い、専門家に相談のこと個人保護については項目 8 を参照する。

6.2 環境に対する注意事項

物質が排水施設に流れ込まないようにする。 爆発のおそれ。

6.3 封じ込め及び浄化の方法及び機材

排水溝に蓋をすること。こぼれたら集めて結合させ、ポンプですくい取る。 物質の制限があれば順守のこと (セクション 7、10参照) 液体吸収剤(例. Chemizorb® )で処置すること。 正しく廃棄すること。関係エリアを清掃のこと。

6.4 参照すべき他の項目

廃棄はセクション13を参照。

7. 取扱い及び保管上の注意

7.1 安全な取扱いのための予防措置

火災及び爆発の予防
炎、熱および発火源から遠ざける。静電気放電に対する予防措置を講ずること。
衛生対策
汚した衣類はただちに替えること。予防的な皮膚保護を講じること。本物質を取り扱った後は手と顔を洗うこと。注意事項は項目2.2を参照。

7.2 配合禁忌等を踏まえた保管条件

保管クラス
保管クラス (ドイツ) (TRGS 510): 3: 可燃性液体
保管条件
容器を密閉し、乾燥した換気の良い場所に保管する。 熱や発火源から遠ざける。 鍵をかけておくか、資格のあるまたは認可された人のみが出入りできる場所に入れておく。

7.3 特定の最終用途

項目1.2に記載されている用途以外には、その他の特定の用途が定められていない

8. ばく露防止及び保護措置

8.1 管理濃度

コンポーネント別作業環境測定パラメータ
許容濃度が設定されている物質を含有していない。

8.2 曝露防止

適切な技術的管理
汚した衣類はただちに替えること。予防的な皮膚保護を講じること。本物質を取り扱った後は手と顔
を洗うこと。
保護具
眼/顔面の保護
NIOSH(US)またはEN 166(EU)などの適切な政府機関の規格で試験され、認められた眼の
保護具を使用する。 保護眼鏡
皮膚及び身体の保護具
身体の保護
難燃静電気保護服。
呼吸用保護具
気化ガス/エアロゾル発生時に必要
次の規格に準拠しているフィルター式呼吸器保護具を推奨します。DIN EN 143、DIN 14387お
よび使用済み呼吸器保護システムに関連する他の付属規格。
環境暴露の制御
物質が排水施設に流れ込まないようにする。 爆発のおそれ。

9. 物理的及び化学的性質

物理的状態

形状
液体(CRC (91st, 2010))
透明褐色(HSDB (2002))
臭い
データなし。
臭いのしきい(閾)値
データなし。
pH
データなし。

融点・凝固点

データなし。

沸点、初留点及び沸騰範囲

120-125℃(0.25 mmHg)(Merck (14th, 2006))

引火点

52℃(CC)(HSDB (2002))

蒸発速度(酢酸ブチル=1)

データなし。

燃焼性(固体、気体)

データなし。

燃焼又は爆発範囲

データなし。

蒸気圧

0.000594 mmHg(25℃)(SRC PhysProp (Access on June. 2011))

蒸気密度

データなし。

密度

0.915-0.930 g/cm3(HSDB (2002))

溶解度

有機溶媒に非常によく溶解する。(CRC (91st, 2010))
水:1550 mg/L (25℃)(EST)(SRC PhysProp)

n-オクタノール/水分配係数

1.68 (EXP)(SRC PhysProp (Access on June. 2011))

自然発火温度

データなし。

分解温度

データなし。

粘度(粘性率)

データなし。

10. 安定性及び反応性

10.1 反応性

蒸気/空気混合物は、強く温めると爆発性となる。

10.2 化学的安定性

標準的な大気条件(室温)で化学的に安定。

10.3 危険有害反応可能性

データなし

10.4 避けるべき条件

加熱

10.5 混触危険物質

強酸化剤

10.6 危険有害な分解生成物

火災の場合:項目5を参照

11. 有害性情報

急性毒性

経口
ラットのLD50値は90 mg/kg bw(HSDB (2002))である。GHS分類:区分3   ラットのLD50値は90 mg/kg bw(HSDB (2002))に基づき、区分3とした。
経皮
ラットのLD50値は250mg/kg (RTECS (2003):元文献 World Review of Pest Control. (London, UK) 9, 119, 1970)、EU分類ではT; R24(EC-JRC (ESIS) (Access on June 2011))である。なお、ウサギのLD50値は34mg/kg (RTECS (2003))との報告もあるが、詳細が不明である。GHS分類:区分3   ラットのLD50値は250mg/kg (RTECS (2003):元文献 World Review of Pest Control. (London, UK) 9, 119, 1970)、EU分類ではT; R24(EC-JRC (ESIS) (Access on June 2011))であることから区分3とした。なお、ウサギのLD50値は34mg/kg (RTECS (2003))との報告もあるが、List3の情報であり詳細も不明である。
吸入:ガス
常温で液体である。GHS分類:分類対象外   常温で液体である。(CRC (91st, 2010))
吸入:蒸気
データなし。GHS分類:分類できない   データなし。
吸入:粉じん及びミスト
データなし。GHS分類:分類できない   データなし。

皮膚腐食性及び刺激性

データなし。GHS分類:分類できない   データなし。

眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性

データなし。GHS分類:分類できない   データなし。

呼吸器感作性

データなし。GHS分類:分類できない   データなし。

皮膚感作性

データなし。GHS分類:分類できない   データなし。

生殖細胞変異原性

in vivo試験のデータがなく、分類できない。なお、in vitro 試験として、エームス試験で陰性(NTP DB (1986))の報告がある。GHS分類:分類できない   in vivo試験のデータがなく、分類できない。なお、in vitro 試験として、エームス試験で陰性(NTP DB (1986))の報告がある。

発がん性

データなし。GHS分類:分類できない   データなし。

生殖毒性

データなし。GHS分類:分類できない   データなし。

特定標的臓器毒性(単回ばく露)

チオシアン酸殺虫剤による急性中毒の主な症状は痙攣であると記載され(HSDB (2002))、また、芳香族チオシアン酸化合物のばく露では主な全身反応はおそらく中枢神経抑制であり、情緒不安、呼吸亢進、強直性痙攣により遮られると記載されている(HSDB (2002))。動物試験では、ラットに当該物質90 mg/kgを経口投与により、昏睡、チアノーゼ、呼吸困難、強直性痙攣を起こし(DHP (13th, 2002))、ウサギに種々の投与経路で、振戦、麻痺、痙性および強直性発作の症状(HSDB (2002))が報告されている。GHS分類:区分2(中枢神経系)   チオシアン酸殺虫剤による急性中毒の主な症状は痙攣であると記載され(HSDB (2002))、また、芳香族チオシアン酸化合物のばく露では主な全身反応はおそらく中枢神経抑制であり、情緒不安、呼吸亢進、強直性痙攣により遮られると記載されている(HSDB (2002))。動物試験では、ラットに当該物質90 mg/kgを経口投与により、昏睡、チアノーゼ、呼吸困難、強直性痙攣を起こし(DHP (13th, 2002))、ウサギに種々の投与経路で、振戦、麻痺、痙性および強直性発作の症状(HSDB (2002))が報告さ

特定標的臓器毒性(反復ばく露)

データなし。GHS分類:分類できない   データなし。

吸引性呼吸器有害性

データなし。GHS分類:分類できない   データなし。

12. 環境影響情報

12.1 生態毒性

魚毒性
LC50 - Oncorhynchus clarki - 3.2 mg/l - 96 h

12.2 残留性・分解性

データなし

12.3 生体蓄積性

データなし

12.4 土壌中の移動性

データなし

12.5 PBT および vPvB の評価結果

化学物質安全性評価が必要ではない/行っていないため、PBT/vPvB評価データはない。

12.6 内分泌かく乱性

データなし

12.7 他の有害影響

データなし

13. 廃棄上の注意

13.1 廃棄物処理方法

製品
内容物及び容器は、関連法規及び各自治体の条例等の規制に従い、産業廃棄物として適切に処理すること。

14. 輸送上の注意

14.1 国連番号

ADR/RID (陸上規制): 1992    IMDG (海上規制): 1992    IATA-DGR (航空規制): 1992

14.2 国連輸送名

thiocyanate)
IATA-DGR (航空規制): Flammable liquid, toxic, n.o.s. (2-(2-Butoxyethoxy)ethyl
thiocyanate)
IMDG (海上規制): FLAMMABLE LIQUID, TOXIC, N.O.S. (2-(2-Butoxyethoxy)ethyl
ADR/RID (陸上規制): FLAMMABLE LIQUID, TOXIC, N.O.S. (2-(2-Butoxyethoxy)ethyl thiocyanate)

14.3 輸送危険有害性クラス

(6.1) (6.1)
ADR/RID (陸上規制): 3    IMDG (海上規制): 3 (6.1)    IATA-DGR (航空規制): 3

14.4 容器等級

ADR/RID (陸上規制): III IMDG (海上規制): III IATA-DGR (航空規制): III

14.5 環境危険有害性

非該当
ADR/RID: 非該当 IMDG 海洋汚染物質(該当・非該当): IATA-DGR (航空規制): 非該当

14.6 特別の安全対策

なし

14.7 混触危険物質

強酸化剤

15. 適用法令

労働安全衛生法

危険物・引火性の物

消防法

第4類引火性液体、第二石油類非水溶性液体

船舶安全法

引火性液体類

航空法

引火性液体

16. その他の情報

略語と頭字語

TWA: 時間加重平均
STEL: 短期暴露限度
RID: 鉄道による危険物の国際運送に関する規則
LD50: 致死量 50%
LC50: 致死濃度 50%
IMDG: 国際海上危険物
IATA:国際航空運送協会
EC50: 有効濃度 50%
CAS: ケミカルアブストラクトサービス
ADR: 道路による危険物の国際輸送に関する欧州協定

参考文献

【1】労働安全衛生法 ウェブサイト https://www.mhlw.go.jp
【2】化学物質審査規制法(化審法)https://www.env.go.jp
【3】化学物質排出把握管理促進法(PRTR法) https://www.chemicoco.env.go.jp
【4】NITE化学物質総合情報提供システム (NITE-CHRIP)https://www.nite.go.jp/
【5】カメオケミカルズ公式サイト http://cameochemicals.noaa.gov/search/simple
【6】ChemIDplus、ウェブサイト http://chem.sis.nlm.nih.gov/chemidplus/chemidlite.jsp
【7】ECHA - 欧州化学物質庁、ウェブサイト https://echa.europa.eu/
【8】eChemPortal - OECD 化学物質情報グローバルポータル、ウェブサイトhttp://www.echemportal.org/echemportal/index?pageID=0&request_locale=en
【9】ERG - 米国運輸省による緊急対応ガイドブック、ウェブサイトhttp://www.phmsa.dot.gov/hazmat/library/erg
【10】有害物質に関するドイツ GESTIS データベース、ウェブサイトhttp://www.dguv.de/ifa/gestis/gestis-stoffdatenbank/index-2.jsp
【11】HSDB - 有害物質データバンク、ウェブサイト https://toxnet.nlm.nih.gov/newtoxnet/hsdb.htm
【12】IARC - 国際がん研究機関、ウェブサイト http://www.iarc.fr/
【13】IPCS - The International Chemical Safety Cards (ICSC)、ウェブサイトhttp://www.ilo.org/dyn/icsc/showcard.home
【14】Sigma-Aldrich、ウェブサイト https://www.sigmaaldrich.com/
免責事項:

本MSDS中の情報は指定された製品にのみ適用され、特に規定がない限り、本製品とその他の物質の混合物には適用されません。本MSDSは、製品使用者の適切な専門的なトレーニングを受けた者にのみ製品安全情報を提供します。本MSDSの使用者は、本SDSの適用性について独自に判断しなければならない。本MSDSの著者は、本MSDSの使用によるいかなる傷害にも責任を負わない。

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