急性毒性
経口
GHS分類: 分類できない データ不足のため分類できない。
経皮
GHS分類: 分類できない データ不足のため分類できない。
吸入:ガス
GHS分類: 分類対象外 GHSの定義における固体である。
吸入:蒸気
GHS分類: 分類対象外 GHSの定義における固体である。
吸入:粉じん及びミスト
GHS分類: 分類できない データ不足のため分類できない。
皮膚腐食性及び皮膚刺激性
GHS分類: 分類できない データ不足のため分類できない。
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性
GHS分類: 分類できない データ不足のため分類できない。
呼吸器感作性
GHS分類: 分類できない データ不足のため分類できない。
皮膚感作性
GHS分類: 分類できない データ不足のため分類できない。
生殖細胞変異原性
GHS分類: 分類できない データ不足のため分類できない。
発がん性
GHS分類: 分類できない データ不足のため分類できない。
生殖毒性
GHS分類: 区分2 ヒトでは本物質を前立腺癌治療薬として処方した場合の主な副作用として、女性型乳房の報告がある (医療用医薬品集2017 (2016))。実験動物では、雄ラットに離乳後の生後23~54日まで強制経口投与した試験 (pubertal assay) において、25 mg/kg/day以上で包皮分離の遅延、精巣重量の増加、及び副生殖器官重量の減少、50 mg/kg/dayで精巣の病理組織変化がみられたとの報告がある (NTP Abstract for RACB20103, RACB20104, RACB20105, RACB20106, and RACB20203 (Access on August 2017))。以上、男性の女性型乳房は内分泌系への有害影響であり、生殖影響の評価対象外の所見である。一方、実験動物では本物質の抗アンドロゲン作用 (NTP Abstract for RACB20103, RACB20104, RACB20105, RACB20106, and RACB20203 (Access on August 2017)) による影響がみられるが、重篤な発生影響が含まれていないことから、本項は区分2とした。
特定標的臓器毒性(単回ばく露)
GHS分類: 分類できない データ不足のため分類できない。
特定標的臓器毒性(反復ばく露)
GHS分類: 区分1 (肝臓、内分泌系、血液系、生殖器 (男性)) 本物質 (別名: フルタミド) は非ステロイド性抗アンドロゲン剤であり、前立腺癌の治療に用いられる (医療用医薬品集2017 (2016))。 ヒトについては、6,393例における副作用及び臨床検査値の異常の発現率は29.0%、主なものは女性型乳房2.9%、食欲不振2.0%、下痢1.7%、悪心・嘔吐1.1%、AST上昇13.2%、ALT上昇13.2%、γ-GT上昇5.9%、LDH上昇3.8%、アルカリ性ホスファターゼ上昇3.1%、赤血球数減少1.8%、ヘモグロビン低下1.5%、ヘマトクリット値低下1.5%等であり、重大な副作用として劇症肝炎等の重篤な肝障害による死亡例が報告されている。また、間質性肺炎 (0.1%未満)、心不全・心筋梗塞 (頻度不明) が現れることがあるとの記載がある (医療用医薬品集2017 (2016))。 実験動物については、ラットを用いた28日間経口投与毒性試験において、区分1のガイダンス値の範囲である1 mg/kg/day (90日換算: 0.31 mg/kg/day) 以上で精巣上体の絶対及び相対重量減少、乳腺の小葉の萎縮、4 mg/kg/day (90日換算: 1.24 mg/kg/day) で血中テストステロン及びエストラジオールの増加、精嚢の絶対及び相対重量減少、精子形成サイクルのステージIX~XIにおけるレプトテン期精母細胞増加の報告がある (平成10年度厚生科学研究費補助金 (生活安全総合研究事業) 28日間反復投与試験等に関する調査研究 (OECDテストガイドライン国際共同バリデ-ションプロジェクト) 分担研究報告書 http://www.nihs.go.jp/edc/houkoku10/10-9/10-9-shunin.pdf))。 以上より、区分1 (肝臓、内分泌系、血液系、生殖器 (男性)) とした。なお、ヒトでの食欲不振、下痢、悪心・嘔吐は消化器系への副作用であるが、GHS分類の根拠としては十分でないこと、また、重篤な副作用のうち、間質性肺炎、心不全・心筋梗塞は頻度が低いことから標的臓器とはしなかった。
吸引性呼吸器有害性
GHS分類: 分類できない データ不足のため分類できない。