安全データシート

エチルトリアセトキシシラン

改訂日:2024-01-24版番号:1

1. 化学品及び会社情報

製品識別子

  • 製品名: エチルトリアセトキシシラン
  • CB番号: CB8697314
  • CAS: 17689-77-9

物質または混合物の関連する特定された用途、および推奨されない用途

  • 関連する特定用途: シリコーン密封剤,接着剤用架橋剤
  • 推奨されない用途: なし

会社ID

  • 会社名:Chemicalbook
  • 住所:北京市海淀区上地十街匯煌国際1号棟
  • 電話:400-158-6606

2. 危険有害性の要約

GHS分類

分類実施日(物化危険性及び健康有害性)
GHS改訂4版を使用
H31.3.15、政府向けGHS分類ガイダンス (H25年度改訂版 (ver1.1):JIS Z7252:2014準拠) を使用
物理化学的危険性
-
健康に対する有害性
特定標的臓器毒性 (単回ばく露)   区分2(全身毒性)
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性   区分1
皮膚腐食性及び皮膚刺激性   区分1
急性毒性(経口)   区分4
分類実施日(環境有害性)
環境に対する有害性はH18年度、GHS分類マニュアル(H18.2.10版)を使用
環境に対する有害性
-

ラベル要素

絵表示又はシンボル
GHS05
注意喚起語
危険
危険有害性情報
重篤な皮膚の薬傷・眼の損傷
注意書き
[安全対策]
粉じん、ミストを吸入しないこと。
取扱い後は手や顔をよく洗うこと。
保護手袋、保護衣、保護面を着用すること。
[応急措置]
飲み込んだ場合:口をすすぐこと。無理に吐かせないこと。直ちに医師に連絡
すること。
皮膚(または髪)に付着した場合:直ちに、汚染された衣類をすべて脱ぐこと。
皮膚を流水、シャワーで洗うこと。直ちに医師に連絡すること。汚染された衣
類を再使用する場合には洗濯すること。
吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させるこ
と。直ちに医師に連絡すること。
眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。コンタクトレンズを着用して
いて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。直ちに医師に
連絡すること。
[保管]
施錠して保管すること。
[廃棄]
内容物や容器を、都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に委託す
ること。

3. 組成及び成分情報

  • 化学物質/混合物の区別: : 化学物質
  • 化学名又は一般名: : トリアセトキシエチルシラン
  • 濃度又は濃度範囲: : >96.0%(GC)
  • CAS RN: : 17689-77-9
  • 別名 : Ethyltriacetoxysilane
  • 化学式: : C8H14O6Si
  • 官報公示整理番号 化審法: : (9)-1939
  • 官報公示整理番号 安衛法: : 公表化学物質

4. 応急措置

吸入した場合:

に医師に連絡すること。
被災者を空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。直ち

皮膚に付着した場合:

洗うこと。直ちに医師に連絡すること。
直ちに、汚染された衣類をすべて脱ぐこと、取り除くこと。多量の水と石鹸で

目に入った場合:

て洗うこと。直ちに医師に連絡すること。
水で数分間注意深く洗うこと。コンタクトレンズを容易にはずせる場合は外し

飲み込んだ場合:

直ちに医師に連絡すること。口をすすぐこと。無理に吐かせないこと。

応急措置をする者の保護:

救助者はゴム手袋、密閉ゴーグルなどの保護具を着用する。

5. 火災時の措置

適切な消火剤:

粉末, 泡, 水噴霧, 二酸化炭素

使ってはならない消火剤:

棒状水

火災時の特定危険有害性:

燃焼や高温により分解し、有毒なヒュームを発生する恐れがあるので注意する。

特有の消火方法:

消火作業は、風上から行い、周囲の状況に応じた適切な消火方法を用いる。関係者以外は安全な場所に退去させる。周辺火災時、移動可能な容器は、速やかに安全な場所に移す。

消火を行う者の保護:

消火作業の際は、必ず保護具を着用する。

6. 漏出時の措置

人体に対する注意事項、保護具及び緊急時措置:

る。
漏出した場所の周辺に、ロープを張るなどして関係者以外の立入りを禁止す
十分に換気を行う。
漏出場所の風上から作業し、風下の人を退避させる。
個人用保護具を着用する。

環境に対する注意事項:

製品が排水路に排出されないよう注意する。

封じ込め及び浄化の方法及び機材:

付着物、回収物などは、関係法規に基づき速やかに処分する。
大量の流出には盛土で囲って流出を防止する。
ウエス、乾燥砂、土、おがくずなどに吸収させて回収する。

7. 取扱い及び保管上の注意

取扱い

技術的対策:
取扱いは換気のよい場所で行う。適切な保護具を着用する。漏れ、あふれ、飛散しないよう注意し、みだりに蒸気を発生させない。取扱い後は手や顔などをよく洗う。
注意事項:
できれば、密閉系で取扱う。蒸気やエアゾールが発生する場合には、換気、局所排気を用いる。
安全取扱い注意事項:
皮膚、眼および衣類との接触を避ける。

保管

適切な保管条件:
容器を密栓して冷暗所に保管する。不活性ガスを充填する。湿気を避ける。施錠して保管する。酸化剤などの混触危険物質から離して保管する。
避けるべき保管条件:
湿気
安全な容器包装材料:
法令の定めるところに従う。

8. ばく露防止及び保護措置

設備対策:

密閉化した設備又は局所排気装置を設ける。取扱い場所の近くに洗眼及び身体洗浄用の設備を設ける。

管理濃度:

設定されていない。

保護具

呼吸用保護具:
防毒マスク、自給式呼吸器、送気マスク等。
手の保護具:
不浸透性の手袋。
眼、顔面の保護具:
保護眼鏡(ゴーグル型)。状況に応じ保護面。
皮膚及び身体の保護具:
不浸透性の保護衣。状況に応じ、保護長靴。

9. 物理的及び化学的性質

物理的状態

形状
液体 (MSDS(東京化成工業) (2012))
無色-淡黄色(MSDS(東京化成工業) (2012))
臭い
データなし。
臭いのしきい(閾)値
データなし。
pH
データなし。

融点・凝固点

8.4℃(SIDS (2005))

沸点、初留点及び沸騰範囲

227℃(SIDS (2005))

引火点

104℃(OC)(SIDS (2005))

蒸発速度(酢酸ブチル=1)

データなし。

燃焼性(固体、気体)

データなし。

燃焼又は爆発範囲

Lower: 1.2%(MSDS(東京化成工業) (2012))

蒸気圧

0.0000038 mmHg(20℃)(環境省リスク評価 第9巻 (2011))

蒸気密度

>1(MSDS(東京化成工業) (2012))

比重(相対密度)

1.1437 (20℃) (SIDS (2005))

溶解度

水:41.6 g/L (25℃)(SIDS (2005))

n-オクタノール/水分配係数

0.74 (25℃)(SIDS (2005))

自然発火温度

データなし。

分解温度

データなし。

粘度(粘性率)

データなし。

10. 安定性及び反応性

反応性:

情報なし

化学的安定性:

適切な条件下においては安定。

危険有害反応可能性:

特別な反応性は報告されていない。

避けるべき条件:

情報なし

混触危険物質:

酸化剤

危険有害な分解生成物:

二酸化炭素, 一酸化炭素, ケイ素酸化物

11. 有害性情報

急性毒性

経口
ラットのLD50値は1462 mg/kg [OECD TG401; GLP](SIDS(2005))に基づき区分4とした。
経皮
データなし。なお、関連物質の酢酸ではウサギのLD50値が1060 mg/kg(SIDS(2005))と報告され、区分4に相当する。
吸入:ガス
GHSの定義における液体である。
吸入:蒸気
データなし。なお、関連物質の酢酸については、ラットに4時間ばく露によるLC50値は11.4 mg/L(4641 ppm)と報告され、(ミストの混在の有無に拘らず)区分4に相当する。
吸入:粉じん及びミスト
データなし。

皮膚腐食性及び皮膚刺激性

ウサギの皮膚に本物質原液0.5 mLを3分間の半閉塞適用した試験において、適用後72時間の観察で6匹中4匹に重度の病変(severe lesion)が観察され、14日の観察期間で回復はわずかであり、皮膚一次刺激指数(PDII)は4.28で腐食性あり(corrosive)との評価(SIDS(2005))に基づき区分1とした。

眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性

皮膚腐食性/刺激性において腐食性物質として分類していることから、区分1とした。

呼吸器感作性

データなし。

皮膚感作性

データなし。

生殖細胞変異原性

in vivo試験のデータがなく分類できない。なお、in vitro変異原性試験として、エームス試験で陰性(SIDS(2005))の報告がある。

発がん性

データなし。

生殖毒性

データなし。

特定標的臓器毒性(単回ばく露)

ラットを用いた急性経口毒性試験(OECD TG401、GLP準拠)において、ガイダンス値区分2に相当する1500 mg/kg以上の用量で死亡が発生し、活動低下、傾眠、流涙、流涎、不規則歩行、曲折姿勢、努力性呼吸などの症状が報告されている(SIDS(2005))が、標的臓器を特定できないので区分2(全身毒性)とした。なお、剖検での顕著な所見は、胃・消化管粘膜の変色、癒着、肥厚などが用量反応的に認められた(SIDS(2005))ことであるが、本物質は皮膚および眼に対し腐食性物質として分類しており、上述の消化管の所見は、腐食性物質の経口投与による局所影響と判断されるため、分類の根拠としなかった。

特定標的臓器毒性(反復ばく露)

データ不足。なお、ラットに7日間反復経口投与により、100 mg/kg/day以上で食道や胃の潰瘍にみられる消化管傷害が観察された(SIDS(2005))が、これらの影響はいずれも当該物質の加水分解から生じた酢酸の刺激性による局所影響と見なされる。また、ラットおよびマウスに酢酸を3~35日間吸入ばく露した試験では、15 ppm以上で活動低下、行動変化および運動能低下、23~31 ppmでは体重増加抑制、腎臓の重量増加と障害の兆候がみられた(SIDS(2005))と記述されているが、詳細不明である。

吸引性呼吸器有害性

データなし。

12. 環境影響情報

生態毒性:

魚類:
情報なし
甲殻類:
情報なし
藻類:
情報なし

残留性・分解性:

情報なし

生体蓄積性(BCF):

情報なし

土壌中の移動性

オクタノール/水分配係数:
情報なし
土壌吸着係数(Koc):
情報なし
ヘンリー定数(PaM 3/mol):
情報なし

オゾン層への有害性:

情報なし

13. 廃棄上の注意

処理施設がないなどの理由で廃棄できない場合は、許可を受けた産業廃棄物処理業者に委託する。
空容器を処分する時は、内容物を完全に除去した後に行う。
焼却処理する場合には、アフターバーナー及びスクラバーを備えた焼却炉で焼却する。
地方条例や国内規制に従う。
適切な保護具を着用する。

14. 輸送上の注意

国連番号:

1760

品名(国連輸送名):

Corrosive liquid, n.o.s.

国連分類:

クラス8(腐食性物質)

容器等級:

輸送の特定の安全対策及び条件:

積み込み、荷崩れの防止を確実に行い、法令の定めるところに従う。
運搬に際しては容器に漏れのないことを確かめ、転倒、落下、損傷のないように

15. 適用法令

該当しない

16. その他の情報

略語と頭字語

TWA: 時間加重平均
STEL: 短期暴露限度
RID: 鉄道による危険物の国際運送に関する規則
LD50: 致死量 50%
LC50: 致死濃度 50%
IMDG: 国際海上危険物
IATA:国際航空運送協会
EC50: 有効濃度 50%
CAS: ケミカルアブストラクトサービス
ADR: 道路による危険物の国際輸送に関する欧州協定

参考文献

【1】労働安全衛生法 ウェブサイト https://www.mhlw.go.jp
【2】化学物質審査規制法(化審法)https://www.env.go.jp
【3】化学物質排出把握管理促進法(PRTR法) https://www.chemicoco.env.go.jp
【4】NITE化学物質総合情報提供システム (NITE-CHRIP)https://www.nite.go.jp/
【5】カメオケミカルズ公式サイト http://cameochemicals.noaa.gov/search/simple
【6】ChemIDplus、ウェブサイト http://chem.sis.nlm.nih.gov/chemidplus/chemidlite.jsp
【7】ECHA - 欧州化学物質庁、ウェブサイト https://echa.europa.eu/
【8】eChemPortal - OECD 化学物質情報グローバルポータル、ウェブサイトhttp://www.echemportal.org/echemportal/index?pageID=0&request_locale=en
【9】ERG - 米国運輸省による緊急対応ガイドブック、ウェブサイトhttp://www.phmsa.dot.gov/hazmat/library/erg
【10】有害物質に関するドイツ GESTIS データベース、ウェブサイトhttp://www.dguv.de/ifa/gestis/gestis-stoffdatenbank/index-2.jsp
【11】HSDB - 有害物質データバンク、ウェブサイト https://toxnet.nlm.nih.gov/newtoxnet/hsdb.htm
【12】IARC - 国際がん研究機関、ウェブサイト http://www.iarc.fr/
【13】IPCS - The International Chemical Safety Cards (ICSC)、ウェブサイトhttp://www.ilo.org/dyn/icsc/showcard.home
【14】Sigma-Aldrich、ウェブサイト https://www.sigmaaldrich.com/
免責事項:

本MSDS中の情報は指定された製品にのみ適用され、特に規定がない限り、本製品とその他の物質の混合物には適用されません。本MSDSは、製品使用者の適切な専門的なトレーニングを受けた者にのみ製品安全情報を提供します。本MSDSの使用者は、本SDSの適用性について独自に判断しなければならない。本MSDSの著者は、本MSDSの使用によるいかなる傷害にも責任を負わない。

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