急性毒性
経口
ラットのLD50値は14.8mg/kg bw(EPA RED (2007)である。GHS分類:区分2 ラットのLD50値は14.8mg/kg bw(EPA RED (2007)に基づき、区分2とした。
経皮
ラットのLD50値は>5600 mg/kgおよびウサギのLD50値は>10200 mg/kg(食品健康影響評価 (Access on July. 2011)である。GHS分類:区分外 ラットのLD50値は>5600 mg/kgおよびウサギのLD50値は>10200 mg/kg(食品健康影響評価 (Access on July. 2011)で、いずれも区分外に該当する。
吸入:ガス
GHSの定義における固体である。GHS分類:分類対象外 GHSの定義における固体である。
吸入:蒸気
データなし。GHS分類:分類できない データなし。
吸入:粉じん及びミスト
ラットLC50値は>0.15 mg/L/4h (食品健康影響評価 (Access on July. 2011))と報告されているが、区分を特定できない。なお、毒性値(0.15 mg/L)が飽和蒸気圧濃度より高いことから、粉塵の基準値を適用した。GHS分類:分類できない ラットLC50値は>0.15 mg/L/4h (食品健康影響評価 (Access on July. 2011))と報告されているが、区分を特定できないため分類できない。なお、毒性値(0.15 mg/L)が飽和蒸気圧濃度より高いことから、粉塵の基準値を適用した。
皮膚腐食性及び刺激性
リスク評価の要約として当該物質は皮膚刺激物ではない(EPA RED (2007))と記載され、またウサギの皮膚に刺激を起こさなかった(HSDB (2010))。なお、皮膚刺激性試験(動物種不明)で刺激性が認められた(食品健康影響評価 (Access on July. 2011))。GHS分類:区分外 リスク評価の要約として当該物質は皮膚刺激物ではない(EPA RED (2007))と記載され、またウサギの皮膚に刺激を起こさなかった(HSDB (2010))との記載もあることから区分外とした。なお、皮膚刺激性試験(動物種不明)で刺激性が認められた(食品健康影響評価 (Access on July. 2011))との情報もある。
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性
リスク評価の要約として当該物質は眼刺激物ではない(EPA RED (2007))と記述されている。なお、ウサギの眼に可逆性で中等度の刺激を起こした(HSDB (2010))との記載の一方、眼刺激性試験(動物種不明)で刺激性は認められなかったとの記載(食品健康影響評価 (Access on July. 2011))もある。GHS分類:区分外 リスク評価の要約として当該物質は眼刺激物ではない(EPA RED (2007))と記述されていることから区分外とした。なお、ウサギの眼に可逆性で中等度の刺激を起こした(HSDB (2010))との記載の一方、眼刺激性試験(動物種不明)で刺激性は認められなかったとの記載(食品健康影響評価 (Access on July. 2011))もある。
呼吸器感作性
データなし。GHS分類:分類できない データなし。
皮膚感作性
モルモットを用いた皮膚感作性試験(Buehler法)で感作性が認められた(食品健康影響評価 (Access on July. 2011))と報告され、さらに、リスク評価の要約として当該物質は皮膚感作性刺激物である(EPA RED (2007))と記述されている。なお、EU分類はR43である。(EC-JRC(ESIS)(Access on August. 2011))。GHS分類:区分1 モルモットを用いた皮膚感作性試験(Buehler法)で感作性が認められた(食品健康影響評価 (Access on July. 2011))と報告され、さらに、リスク評価の要約として当該物質は皮膚感作性刺激物である(EPA RED (2007))と記述されていることから、区分1とした。なお、EU分類はR43である。(EC-JRC(ESIS)(Access on August. 2011))。
生殖細胞変異原性
ほ乳類精原細胞を用いた染色体異常試験(生殖細胞 in vivo変異原性試験)およびマウスを用いた小核試験(in vivo変異原性試験)で陰性の結果(食品健康影響評価 (Access on July. 2011))がある。なお、in vitro試験では、エームス試験で陰性、ヒトリンパ球細胞を用いた染色体異常試験及びマウスリンフォーマ試験で陽性(以上、食品健康影響評価 (Access on July. 2011)が報告されている。GHS分類:区分外 ほ乳類精原細胞を用いた染色体異常試験(生殖細胞 in vivo変異原性試験)およびマウスを用いた小核試験(in vivo変異原性試験)で陰性の結果(食品健康影響評価 (Access on July. 2011))に基づき区分外とした。なお、in vitro試験では、エームス試験で陰性、ヒトリンパ球細胞を用いた染色体異常試験及びマウスリンフォーマ試験で陽性(以上、食品健康影響評価 (Access on July. 2011)が報告されている。
発がん性
EPAによりグループE分類されている(EPA RED (2007))。なお、ラットを用いた、2年間慢性毒性・発がん性併合試験で発がん性は認められず(食品健康影響評価 (Access on July. 2011))、また、マウスを用いた、22ヶ月間発がん性試験でも、発がん性は認められなかった(食品健康影響評価 (Access on July. 2011))と報告されている。GHS分類:区分外 EPAによりグループE分類されている(EPA RED (2007))ことから、区分外とした。なお、ラットを用いた、2年間慢性毒性・発がん性併合試験で発がん性は認められず(食品健康影響評価 (Access on July. 2011))、また、マウスを用いた、22ヶ月間発がん性試験でも、発がん性は認められなかった(食品健康影響評価 (Access on July. 2011))と報告されている。
生殖毒性
ラットに混餌投与による2世代繁殖試験において、高用量の250 ppm群で親動物の一般毒性として全血コリンエステラーゼ(ChE)活性阻害等が認められ、同一用量で仔動物の生存率低下が起きている(食品健康影響評価 (Access on July. 2011))。その他に繁殖能に対する影響は認められず、また、ラット及びウサギの器官形成期に経口投与した試験でも、母動物に体重増加抑制など一般毒性が現れている用量で、胎児に催奇形性を含め投与に関連した毒性所見は認められていない(食品健康影響評価 (Access on July. 2011))。GHS分類:区分2 ラットに混餌投与による2世代繁殖試験において、高用量の250 ppm群で親動物の一般毒性として全血コリンエステラーゼ(ChE)活性阻害等が認められ、同一用量で仔動物の生存率低下が起きている(食品健康影響評価 (Access on July. 2011))ことから、区分2とした。その他に繁殖能に対する影響は認められず、また、ラット及びウサギの器官形成期に経口投与した試験でも、母動物に体重増加抑制など一般毒性が現れている用量で、胎児に催奇形性を含め投与に関連した毒性所見は認められていない(食品健康影響評価 (
特定標的臓器毒性(単回ばく露)
ラットに経口による急性神経毒性試験において、10 mg/kg投与群で、振戦、歩行失調、歩行異常、自発運動量低下、覚醒の低下、散瞳、流涎、立ち上がり減少、足指及び尾部の痛覚低下、聴覚性驚愕反応の低下及び亢進、1 mg/kg以上の投与群で、ChE活性阻害(20%以上)が認められた(食品健康影響評価 (Access on July. 2011))と報告され、ガイダンス値から判断すると区分1相当であるが、OECD TG試験;GLPを満たしていない。なお、本物質はカーバメイト系殺虫剤であり、毒性の主な作用機序は単回または反復ばく露後のコリンエステラーゼ阻害に因る(EPA RED (2007))と記載されている。GHS分類:区分2(神経系) ラットに経口による急性神経毒性試験において、10 mg/kg投与群で、振戦、歩行失調、歩行異常、自発運動量低下、覚醒の低下、散瞳、流涎、立ち上がり減少、足指及び尾部の痛覚低下、聴覚性驚愕反応の低下及び亢進、1 mg/kg以上の投与群で、ChE活性阻害(20%以上)が認められた(食品健康影響評価 (Access on July. 2011))と報告され、ガイダンス値から判断すると区分1相当であるがList 2のデータであって、判定基準1b3)(OECD TG試験;GLP)を満たさないため、ガイダンスにしたが
特定標的臓器毒性(反復ばく露)
本物質はカーバメイト系殺虫剤であり、毒性の主な作用機序は単回または反復ばく露後のコリンエステラーゼ阻害に因る(EPA RED (2007))。ラットに2年間混餌投与した試験において、50 ppm(2.3~2.9 mg/kg bw/day)以上で全血及び脳のChE活性阻害(20%以上)、また、イヌの1年間混餌投与試験では、50 ppm(1.74~1.78 mg/kg bw/day)以上で全血ChE活性阻害(20%以上)に加え、唾液分泌過剰、呼吸困難、振戦、嘔吐、咳そう及び沈静化が報告されている(食品健康影響評価 (Access on July. 2011))。以上の結果により、ガイダンス値区分1相当の用量でChE活性阻害が観察されたが、OECD TG試験;GLPを満たしていない。GHS分類:区分2(神経系) 本物質はカーバメイト系殺虫剤であり、毒性の主な作用機序は単回または反復ばく露後のコリンエステラーゼ阻害に因る(EPA RED (2007))。ラットに2年間混餌投与した試験において、50 ppm(2.3~2.9 mg/kg bw/day)以上で全血及び脳のChE活性阻害(20%以上)、また、イヌの1年間混餌投与試験では、50 ppm(1.74~1.78 mg/kg bw/day)以上で全血ChE活性阻害(20%以上)に加え、唾液分泌過剰、呼吸困難、振戦、嘔吐、咳そう及び沈静化が報告されている(食品健康影響
吸引性呼吸器有害性
データなし。GHS分類:分類できない データなし。