急性毒性
経口
GHS分類: 分類できない
データ不足のため分類できない。
なお、SIDS (2009) には、ラットのLD50値 (OECD TG 401) として、本物質と本物質のモノブチル化体 (CAS番号 25852-70-4、略称 MBT (IOTG)) の混合物のデータが2件記載されており (混合比率67:33、2,086 mg/kg及び3,088 mg/kg)、いずれも区分外 (国連分類基準の区分5) ~区分外に相当する。
経皮
GHS分類: 分類できない
データ不足のため分類できない。
なお、SIDS (2009) には、類縁物質ジブチルスズビス (2-エチルヘキシルチオグリコレート) (CAS番号 10584-98-2、略称 DBT (EHTG)) とDBT (EHTG) のモノブチル化体 (CAS番号 26864-37-9、略称 MBT (EHTG)) の混合物のデータが2件記載されている。"DBT (EHTG) と 本物質DBT (IOTG) は異性体であり、毒性学的には同等と考えられる" 旨の記載、及びDBT (EHTG) と MBT (EHTG) の混合物によるラットのLD50値として、> 1,000 mg/kg (OECD TG 402, 混合比率61.8:25.3, 媒体としてコーン油を12.9%使用)、777 mg/kg (OECD TG 402相当, 混合比率72:14, 媒体として大豆油を14%使用) の2件の報告があり、1件が区分4~区分外に、1件が区分3に相当する。
吸入:ガス
GHS分類: 分類対象外
GHSの定義における液体である。
吸入:蒸気
GHS分類: 分類できない
データ不足のため分類できない。
吸入:粉じん及びミスト
GHS分類: 区分外
ラットのLC50値 (1時間、OECD TG 403相当、雌雄) として 22 mg/L (4時間換算値:5.5 mg/L) (SIDS (2009)) に基づき、区分外とした。なお、LC50値が飽和蒸気圧濃度 (0.00000297 ppm (換算値:0.078 ng/L)) より高いため、ミストとして mg/L を単位とする基準値を適用した。
皮膚腐食性及び皮膚刺激性
GHS分類: 区分1
本物質と本物質のモノブチル化体 (CAS番号 25852-70-4、略称 MBT (IOTG)) の混合物 (95:5) によるウサギの皮膚刺激性試験 (4時間塗布) (OECD TG 404) で腐食性ありとの報告から、SIDSは本物質を皮膚刺激性物質としている (SIDS (2009))。 よって、区分1とした。
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性
GHS分類: 区分1
ウサギの眼刺激性試験でごく軽度の刺激性が認められたとの報告があり (SIDS (2009))、さらには、本物質の皮膚腐食性/刺激性の分類が区分1であることから、区分1とした。
呼吸器感作性
GHS分類: 分類できない
データ不足のため分類できない。
皮膚感作性
GHS分類: 区分1
本物質とブチルスズトリス(イソオクチル=チオグリコレート)の混合物 (67:33) によるモルモットの皮膚感作性試験 (マキシマイゼーション法、OECD TG 406) で、感作性 (感作性率45~95%) が認められ、SIDSは本物質を感作性物質としている (SIDS (2009))。よって区分1とした。
生殖細胞変異原性
GHS分類: 分類できない
データ不足のため分類できない。すなわち、in vivoデータはなく、in vitroでは、細菌の復帰突然変異試験で陰性である (SIDS (2009))。
発がん性
GHS分類: 分類できない
ACGIHが有機スズ化合物に対し、A4に分類している (ACGIH (7th, 2001)) ため、本項は分類できないとした。
生殖毒性
GHS分類: 分類できない
データ不足のため分類できない。