安全データシート

ピリミホスメチル

改訂日:2024-01-29版番号:1

1. 化学品及び会社情報

製品識別子

  • 製品名: ピリミホスメチル
  • CB番号: CB7468690
  • CAS: 29232-93-7
  • 同義語: ピリミホスメチル

物質または混合物の関連する特定された用途、および推奨されない用途

  • 関連する特定用途: 殺虫剤、ダニ駆除剤
  • 推奨されない用途: なし

会社ID

  • 会社名:Chemicalbook
  • 住所:北京市海淀区上地十街匯煌国際1号棟
  • 電話:400-158-6606

2. 危険有害性の要約

GHS分類

分類実施日
H21.3.27、政府向けGHS分類ガイダンス(H20.9.5版)を使用
物理化学的危険性
火薬類   分類対象外
金属腐食性物質   分類できない
有機過酸化物   分類対象外
酸化性固体   分類対象外
酸化性液体   分類できない
水反応可燃性化学品   分類できない
自己発熱性化学品   分類できない
自然発火性固体   分類対象外
自然発火性液体   分類できない
自己反応性化学品   分類対象外
可燃性固体   分類対象外
引火性液体   分類できない
高圧ガス   分類対象外
支燃性・酸化性ガス類   分類対象外
可燃性・引火性エアゾール   分類対象外
可燃性・引火性ガス   分類対象外
健康に対する有害性
吸引性呼吸器有害性   分類できない
特定標的臓器・全身毒性(反復ばく露)   区分1(神経系)
特定標的臓器・全身毒性(単回ばく露)   分類できない
生殖毒性   区分2
発がん性   区分外
生殖細胞変異原性   区分外
皮膚感作性   分類できない
呼吸器感作性   分類できない
眼に対する重篤な損傷・眼刺激性   区分2
皮膚腐食性・刺激性   区分外
急性毒性(吸入:ミスト)   区分外
急性毒性(吸入:粉じん)   分類対象外
急性毒性(吸入:蒸気)   分類できない
急性毒性(吸入:ガス)   分類対象外
急性毒性(経皮)   区分外
急性毒性(経口)   区分4
環境に対する有害性
水生環境慢性有害性   分類できない
水生環境急性有害性   分類できない
ラベル要素
絵表示又はシンボル
GHS07GHS08GHS09
注意喚起語
危険
危険有害性情報
長期又は反復ばく露による神経系の障害
生殖能又は胎児への悪影響のおそれの疑い
強い眼刺激
飲み込むと有害
注意書き
内容物、容器を都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に業務委託すること。
【廃棄】
施錠して保管すること。
【保管】
気分が悪い時は、医師の診断、手当てを受けること。
ばく露又はその懸念がある場合、医師の診断、手当てを受けること。
眼に入った場合、眼の刺激が持続する場合は医師の診断、手当てを受けること。
眼に入った場合、水で数分間注意深く洗うこと。次に、コンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。
飲み込んだ場合、口をすすぐこと。
飲み込んだ場合、気分が悪い時は、医師に連絡すること。
【応急措置】
ミスト、蒸気、スプレーを吸入しないこと。
適切な個人用保護具を使用すること。
すべての安全注意を読み理解するまで取扱わないこと。
使用前に取扱説明書を入手すること。
適切な保護眼鏡、保護面を着用すること。
この製品を使用する時に、飲食又は喫煙をしないこと。
取扱い後はよく手を洗うこと。
【安全対策】

3. 組成及び成分情報

  • 化学名又は一般名: ピリミホスメチル
  • 別名: チオりん酸O‐[2‐(ジエチルアアミノ)‐6‐メチル‐4‐ピリミジニル]O,O‐ジメチル、(Phosphorothioic acid,O-[2-(diethylamino)-6-methyl-4-pyrimidinyl]O,O-dimethyl ester)、(Pyridimine phosphate)
  • 分子式 (分子量): C11H20N3O3PS(305.33)
  • CAS番号: 29232-93-7
  • 官報公示整理番号(化審法・安衛法): 化審法-   安衛法-
  • 分類に寄与する不純物及び安定化添加物: データなし
  • 濃度又は濃度範囲: 100%

4. 応急措置

吸入した場合

気分が悪い時は、医師の診断、手当てを受けること。

皮膚に付着した場合

皮膚刺激が生じた場合、医師の診断、手当てを受けること。
水と石鹸で洗うこと。

目に入った場合

眼の刺激が持続する場合は、医師の診断、手当てを受けること。
水で数分間注意深く洗うこと。次に、コンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。

飲み込んだ場合

気分が悪い時は、医師に連絡すること。
口をすすぐこと。

予想される急性症状及び遅発性症状

データなし

最も重要な兆候及び症状

データなし

応急措置をする者の保護

データなし

医師に対する特別注意事項

データなし

5. 火災時の措置

消火剤

泡消火剤、粉末消火剤、炭酸ガス、乾燥砂類

使ってはならない消火剤

水噴霧、棒状放水

特有の危険有害性

火災時に刺激性、腐食性及び毒性のガスを発生するおそれがある。
消火後再び発火するおそれがある。
極めて燃え易い、熱、火花、火炎で容易に発火する。

特有の消火方法

安全に対処できるならば着火源を除去すること。
容器が熱に晒されているときは、移さない。
危険でなければ火災区域から容器を移動する。

消火を行う者の保護

適切な空気呼吸器、防護服(耐熱性)を着用する。

6. 漏出時の措置

人体に対する注意事項、保護具および緊急措置

密閉された場所に立入る前に換気する。
関係者以外の立入りを禁止する。
直ちに、全ての方向に適切な距離を漏洩区域として隔離する。
全ての着火源を取り除く。

環境に対する注意事項

環境中に放出してはならない。

回収・中和

不活性材料(例えば、乾燥砂又は土等)で流出物を吸収して、化学品廃棄容器に入れる。

封じ込め及び浄化方法・機材

危険でなければ漏れを止める。

二次災害の防止策

排水溝、下水溝、地下室あるいは閉鎖場所への流入を防ぐ。
すべての発火源を速やかに取除く(近傍での喫煙、火花や火炎の禁止)。

7. 取扱い及び保管上の注意

取扱い

技術的対策
『8.ばく露防止及び保護措置』に記載の設備対策を行い、保護具を着用する。
局所排気・全体換気
『8.ばく露防止及び保護措置』に記載の局所排気、全体換気を行う。
安全取扱い注意事項
眼に入れないこと。
飲み込まないこと。
ミスト、蒸気、スプレーを吸入しないこと。
すべての安全注意を読み理解するまで取扱わないこと。
使用前に使用説明書を入手すること。
この製品を使用する時に、飲食又は喫煙をしないこと。
取扱い後はよく手を洗うこと。
接触回避
『10.安定性及び反応性』を参照。

保管

技術的対策
消防法の規制に従う。
混触危険物質
『10.安定性及び反応性』を参照。
保管条件
特に技術的対策は必要としない。
酸化剤から離して保管する。
強酸から離しておくこと。
塩基から離しておくこと。
施錠して保管すること。
容器包装材料
データなし

8. ばく露防止及び保護措置

管理濃度

未設定

許容濃度 (ばく露限界値、生物学的ばく露指標)

日本産衛学会(2007年版)
未設定
ACGIH(2007年版)
未設定

設備対策

ばく露を防止するため、装置の密閉化又は局所排気装置を設置すること。
この物質を貯蔵ないし取扱う作業場には洗眼器と安全シャワーを設置すること。

保護具

呼吸器の保護具
適切な呼吸器保護具を着用すること。
手の保護具
適切な保護手袋を着用すること。
眼の保護具
適切な眼の保護具を着用すること。
皮膚及び身体の保護具
適切な保護衣を着用すること。

衛生対策

この製品を使用する時に、飲食又は喫煙をしないこと。
取扱い後はよく手を洗うこと。

9. 物理的及び化学的性質

物理的状態

形状
液体
淡黄色
臭い
データなし
pH
データなし

融点・凝固点

15 ℃ (Lide (88th, 2008), Verschueren (4th, 2001) ,SRC (access on 2009),Howard (1997))

沸点、初留点及び沸騰範囲

Decomposes on distillation (PM (14th, 2006))

引火点

> 46 ℃ (PM (14th, 2006))

自然発火温度

データなし

燃焼性(固体、ガス)

GHS定義による液体

爆発範囲

データなし

蒸気圧

8.99E-006mmHg(25℃) [換算値 0.001198367Pa(25℃)] (Howard (1997))

蒸気密度

10.5 (Air=1) (GESTIS(access on1.2009))

蒸発速度(酢酸ブチル=1)

データなし

比重(密度)

1.157 g/cm3(30℃) (Merck (14th, 2006))

溶解度

水:8.6 mg/L (20℃,pH=7.3) 実測値 (SRC (access on 2009 )) アルコール類、ケトン類、ハロゲン化炭化水素類に溶解(Gangolli (2nd, 1999))

オクタノール・水分配係数

log Pow=4.20 20℃, un-ionised (Gangolli (2nd, 1999))

分解温度

データなし

粘度

データなし

粉じん爆発下限濃度

データなし

最小発火エネルギー

データなし

体積抵抗率(導電率)

データなし

10. 安定性及び反応性

安定性

法規制に従った保管及び取扱においては安定と考えられる

危険有害反応可能性

強酸やアルカリで加水分解

避けるべき条件

データなし

混触危険物質

強酸、アルカリ

危険有害な分解生成物

データなし

11. 有害性情報

急性毒性

経口
ラットLD50が2050mg/kg、1861mg/kg、あるいは1667mg/kgとのデータ(JMPR (1992))及び、ラットLD50が1450mg/kg、あるいは1250mg/kgとのデータ(HSDB (2002))に基づいて区分4とした。
経皮
ウサギLD50が >2000mg/kgとのデータ (EHC 63(1986)) がある。ラットLD50は2000mg/kgとのデータ(HSDB (2002))もあるが、他に、ラットで > 4592mg/kg (RTECS (2007))、ウサギで >2000 mg/kg (RTECS (2007)) との情報もあることから、JIS分類基準の区分外(国連分類基準の区分5)とした。。
吸入
吸入(ミスト):   ラットLC50値 >5.4mg/L/4hのデータ (HSDB (2002)) に基づきJIS分類基準の区分外(国連分類基準の区分5または区分外)とした。なお、飽和蒸気濃度は0.002mg/L(20℃) (GESTIS (access on 1.2009)より試験はミストで試験されたと考えられる。
吸入(蒸気):   データなし
吸入(ガス):   常温で液体である。

皮膚腐食性・刺激性

ウサギの皮膚に軽度の刺激性との情報(HSDB (2002))よりJIS分類基準の区分外(国連分類の区分3)とした。

眼に対する重篤な損傷・刺激性

ウサギの眼に軽度の刺激性との情報(HSDB (2002))に基づき区分2とした。

呼吸器感作性又は皮膚感作性

皮膚感作性: データが不足。なお、モルモットに感作性なしとの情報(HSDB (2002))があるが、試験内容等が確認出来ない。
呼吸器感作性:データなし

生殖細胞変異原性

マウスの精子を用いた小核試験で陰性(JMPR(1992))、あるいは、ラットの骨髄を用いた細胞遺伝学的試験において、用量32, 102, 320 mg/kg bwを単回投与及び、5日間反復投与して概ね陰性であったデータ(JMPR(1992))がある。すなわち、生殖細胞を用いるin vivo変異原性試験と体細胞を用いるin vivo変異原性試験に陰性結果があることから区分外とした。なお、in vitroでは、エームズ試験1件で陽性結果(JMPR(1992))があるが、エームズ試験1件(JMPR(1992))、マウスリンフォーマ試験(JMPR(1992))、ヒトのリンパ球を用いたin vitro細胞遺伝学的試験、及び、ハムスター腎臓細胞を用いた細胞形質転換試験(JMPR(1992))は陰性である。

発がん性

CFLPマウスに飼料中500ppmまでの用量を投与した80週間反復ばく露・発がん性試験において腫瘍誘発の証拠なしとのデータ(JMPR (1992))、あるいはWistar SPFラットに飼料中300ppmまでの用量を2年間反復投与した試験において、腫瘍発生頻度はコントロールグループと差なしとのデータ(JMPR (1992))があり、JMPR (1992))の結論では「発がん性はありそうにない」とされていることより区分外とした。

生殖毒性

ラットを用いた4世代試験において10mg/kg/dで交尾行動と妊娠率の減少が確認された報告(JMPR(1992))に基づき区分2とした。なお、この他に、雌のラットに妊娠期間中150mg/kg/d投与で胎仔毒性(slight evidence of delayed ossification in pes scores)が見られたが催奇性はなかったとの報告(JMPR(1992))、ラットの3世代試験において最高用量5mg/kg/dで生殖毒性なし(JMPR(1992))、ラットの妊娠中投与10mg/kg/dで催奇性なし(JMPR(1992))、ウサギの妊娠中投与16mg/kg/dで胎児毒性、催奇性なし(JMPR(1992)) とのデータが有る。

12. 環境影響情報

水生環境急性有害性

データ不足のため、分類できない。

水生環境慢性有害性

データ不足のため、分類できない。

13. 廃棄上の注意

残余廃棄物

廃棄においては、関連法規並びに地方自治体の基準に従うこと。
廃棄の前に、可能な限り無害化、安定化及び中和等の処理を行って危険有害性のレベルを低い状態にする。

汚染容器及び包装

空容器を廃棄する場合は、内容物を完全に除去すること。
容器は清浄にしてリサイクルするか、関連法規並びに地方自治体の基準に従って適切な処分を行う。

14. 輸送上の注意

国際規制

海上規制情報
IMOの規制に従う。
航空規制情報
ICAO/IATAの規制に従う。
UN No.
3017
Proper Shipping Name.
Organophosphorus pesticide, liquid, toxic, flammable
Class
6.1

国内規制

陸上規制情報
消防法の規制に従う。
海上規制情報
船舶安全法の規制に従う。
航空規制情報
航空法の規制に従う。

特別安全対策

重量物を上積みしない。
輸送に際しては、直射日光を避け、容器の破損、腐食、漏れのないように積み込み、荷崩れの防止を確実に行う。
食品や飼料と一緒に輸送してはならない。
移送時にイエローカードの保持が必要。

緊急時応急措置指針番号

131

15. 適用法令

消防法

第4類危険物(引火点不明)

船舶安全法

毒物類・毒物、引火性液体

航空法

毒物類・毒物、引火性液体

港則法

危険物・引火性液体類(法第21条2、則第12条、昭和54告示547別表二ホ)

16. その他の情報

略語と頭字語

TWA: 時間加重平均
STEL: 短期暴露限度
RID: 鉄道による危険物の国際運送に関する規則
LD50: 致死量 50%
LC50: 致死濃度 50%
IMDG: 国際海上危険物
IATA:国際航空運送協会
EC50: 有効濃度 50%
CAS: ケミカルアブストラクトサービス
ADR: 道路による危険物の国際輸送に関する欧州協定

参考文献

【14】Sigma-Aldrich、ウェブサイト https://www.sigmaaldrich.com/
【13】IPCS - The International Chemical Safety Cards (ICSC)、ウェブサイトhttp://www.ilo.org/dyn/icsc/showcard.home
【12】IARC - 国際がん研究機関、ウェブサイト http://www.iarc.fr/
【11】HSDB - 有害物質データバンク、ウェブサイト https://toxnet.nlm.nih.gov/newtoxnet/hsdb.htm
【10】有害物質に関するドイツ GESTIS データベース、ウェブサイトhttp://www.dguv.de/ifa/gestis/gestis-stoffdatenbank/index-2.jsp
【9】ERG - 米国運輸省による緊急対応ガイドブック、ウェブサイトhttp://www.phmsa.dot.gov/hazmat/library/erg
【8】eChemPortal - OECD 化学物質情報グローバルポータル、ウェブサイトhttp://www.echemportal.org/echemportal/index?pageID=0&request_locale=en
【7】ECHA - 欧州化学物質庁、ウェブサイト https://echa.europa.eu/
【6】ChemIDplus、ウェブサイト http://chem.sis.nlm.nih.gov/chemidplus/chemidlite.jsp
【5】カメオケミカルズ公式サイト http://cameochemicals.noaa.gov/search/simple
【4】NITE化学物質総合情報提供システム (NITE-CHRIP)https://www.nite.go.jp/
【3】化学物質排出把握管理促進法(PRTR法) https://www.chemicoco.env.go.jp
【2】化学物質審査規制法(化審法)https://www.env.go.jp
【1】労働安全衛生法 ウェブサイト https://www.mhlw.go.jp
免責事項:

本MSDS中の情報は指定された製品にのみ適用され、特に規定がない限り、本製品とその他の物質の混合物には適用されません。本MSDSは、製品使用者の適切な専門的なトレーニングを受けた者にのみ製品安全情報を提供します。本MSDSの使用者は、本SDSの適用性について独自に判断しなければならない。本MSDSの著者は、本MSDSの使用によるいかなる傷害にも責任を負わない。

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