安全データシート

ケテン

改訂日:2024-01-29版番号:1

1. 化学品及び会社情報

製品識別子

  • 製品名: ケテン
  • CB番号: CB9934768
  • CAS: 463-51-4
  • 同義語: ケテン

物質または混合物の関連する特定された用途、および推奨されない用途

  • 関連する特定用途: 有機合成原料
  • 推奨されない用途: なし

会社ID

  • 会社名:Chemicalbook
  • 住所:北京市海淀区上地十街匯煌国際1号棟
  • 電話:400-158-6606

2. 危険有害性の要約

GHS分類

分類実施日
H22.2.19、政府向けGHS分類ガイダンス(H21.3版)を使用
物理化学的危険性
金属腐食性物質   分類できない
有機過酸化物   分類対象外
酸化性固体   分類対象外
酸化性液体   分類対象外
水反応可燃性化学品   分類対象外
自己発熱性化学品   分類対象外
自然発火性固体   分類対象外
自然発火性液体   分類対象外
自己反応性化学品   分類対象外
可燃性固体   分類対象外
引火性液体   分類対象外
高圧ガス   分類できない
支燃性・酸化性ガス類   区分外
可燃性・引火性エアゾール   分類対象外
可燃性・引火性ガス   区分1
火薬類   分類対象外
健康に対する有害性
吸引性呼吸器有害性   分類対象外
特定標的臓器・全身毒性(反復ばく露)   分類できない
特定標的臓器・全身毒性(単回ばく露)   区分1(呼吸器系)
生殖毒性   分類できない
発がん性   分類できない
生殖細胞変異原性   分類できない
皮膚感作性   分類できない
呼吸器感作性   分類できない
眼に対する重篤な損傷・眼刺激性   分類できない
皮膚腐食性・刺激性   分類できない
急性毒性(吸入:ミスト)   分類対象外
急性毒性(吸入:粉じん)   分類対象外
急性毒性(吸入:蒸気)   分類対象外
急性毒性(吸入:ガス)   分類できない
急性毒性(経皮)   分類できない
急性毒性(経口)   分類できない
環境に対する有害性
分類実施日
水生環境慢性有害性   区分外
水生環境急性有害性   分類できない
慢性毒性:H18.3.31、GHS分類マニュアル(H18.2.10)を使用
急性毒性:H22.2.19、政府向けGHS分類ガイダンス(H21.3版)を使用
ラベル要素
絵表示又はシンボル
GHS02GHS05GHS06
注意喚起語
危険
危険有害性情報
呼吸器系の障害
極めて可燃性・引火性の高いガス
注意書き
内容物、容器を都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に業務委託すること。
【廃棄】
施錠して保管すること。
換気の良い場所で保管すること。
【保管】
ばく露した場合、医師に連絡すること。
安全に対処できるならば着火源を除去すること。
漏洩ガス火災の場合、漏洩が安全に停止されない限り消火しないこと。
【応急措置】
この製品を使用する時に、飲食または喫煙をしないこと。
取扱い後はよく手を洗うこと。
ガスを吸入しないこと。
熱、火花、裸火、高温のもののような着火源から遠ざけること。-禁煙。
【安全対策】

3. 組成及び成分情報

  • 化学名又は一般名: ケテン
  • 別名: エテン-1-オン (Ethen-1-one)、エテノン (Ethenone)、カルボメテン (Carbomethene)
  • 分子式 (分子量): C2H2O(42.04)
  • CAS番号: 463-51-4
  • 官報公示整理番号(化審法・安衛法): (2)-601
  • 分類に寄与する不純物及び安定化添加物: データなし
  • 濃度又は濃度範囲: 100%

4. 応急措置

吸入した場合

気分が悪い時は、医師に連絡すること。

皮膚に付着した場合

皮膚刺激が生じた場合、医師に連絡すること。
水と石鹸で洗うこと。

眼に入った場合

眼の刺激が持続する場合は、医師に連絡すること。
水で数分間注意深く洗うこと。

飲み込んだ場合

気分が悪い時は、医師に連絡すること。
口をすすぐこと。

予想される急性症状及び遅発性症状

眼:発赤、痛み。
皮膚:発赤。
吸入:咳、息切れ。

最も重要な兆候及び症状

肺水腫を引き起こすことがある。
肺が冒され気腫や線維症を生じることがある。

応急措置をする者の保護

データなし

医師に対する特別注意事項

医師または医師が認定した者による適切なスプレー剤の迅速な使用を検討する。
肺水腫の症状は2~3 時間経過するまで現われない場合が多く、安静を保たないと悪化する。したがって、安静と経過観察が不可欠である。

5. 火災時の措置

消火剤

ガス漏れを止められないときは、漏洩ガスの火災は消火しない。

使ってはならない消火剤

ガス漏れを止められないときは、漏洩ガスの火災は消火しない。

特有の危険有害性

火災時に刺激性、腐食性及び毒性のガスを発生するおそれがある。
火炎に包まれたボンベは、安全弁から可燃性ガスの放出のおそれがある。
空気と爆発性混合気を形成する。
加熱により容器が爆発するおそれがある。

特有の消火方法

消火後も、大量の水を用いて十分に容器を冷却する。
安全に対処できるならば着火源を除去すること。
危険でなければ火災区域から容器を移動する。
容器が熱に晒されているときは、移動させない。
ガス漏れを止められないときは、漏洩ガスの火災は消火しない。

消火を行う者の保護

適切な空気呼吸器、防護服(耐熱性)を着用する。

6. 漏出時の措置

人体に対する注意事項、保護具および緊急措置

密閉された場所は換気する。
ガスが拡散するまでその区域を立入禁止とする。
低地から離れる。
風上に留まる。
関係者以外の立入りを禁止する。
直ちに、全ての方向に適切な距離を漏洩区域として隔離する。
全ての着火源を取り除く。

環境に対する注意事項

環境中に放出してはならない。

回収・中和

漏洩物を安全に燃焼させる方法を考える。

封じ込め及び浄化方法・機材

可能ならば、漏洩している容器を回転させ、液体でなく気体が放出するようにする。
危険でなければ漏れを止める。

二次災害の防止策

ガスが拡散するまでその場所を隔離する。
排水溝、下水溝、地下室あるいは閉鎖場所への流入を防ぐ。
すべての発火源を速やかに取除く(近傍での喫煙、火花や火炎の禁止)。

7. 取扱い及び保管上の注意

取扱い

技術的対策
『8.ばく露防止及び保護措置』に記載の設備対策を行い、保護具を着用する。
局所排気・全体換気
『8.ばく露防止及び保護措置』に記載の局所排気、全体換気を行う。
安全取扱い注意事項
ガスを吸入しないこと。
熱、火花、裸火、高温のもののような着火源から遠ざけること。-禁煙。
この製品を使用する時に、飲食または喫煙をしないこと。
取扱い後はよく手を洗うこと。
接触回避
『10.安定性及び反応性』を参照。

保管

技術的対策
高圧ガス法の規制に従う。
混触危険物質
『10.安定性及び反応性』を参照。
保管条件
施錠して保管すること。
換気の良い場所で保管すること。
熱、火花、裸火、高温のもののような着火源から離して保管すること。-禁煙。
容器を密閉して冷乾所にて保存すること。
容器包装材料
データなし

8. ばく露防止及び保護措置

管理濃度

未設定

許容濃度 (ばく露限界値、生物学的ばく露指標)

日本産衛学会
未設定(2009年版)
ACGIH
TWA 0.5ppm STEL 1.5ppm(2009年版)

設備対策

作業場には全体換気装置、局所排気装置を設置すること。
この物質を貯蔵ないし取扱う作業場には洗眼器と安全シャワーを設置すること。

保護具

呼吸器の保護具
適切な呼吸器保護具を着用すること。
手の保護具
適切な保護手袋を着用すること。
眼の保護具
適切な眼の保護具を着用すること。
皮膚及び身体の保護具
適切な保護衣を着用すること。

衛生対策

取扱い後はよく手を洗うこと。

9. 物理的及び化学的性質

物理的状態

形状
気体
無色
臭い
辛味臭
pH
データなし

融点・凝固点

-151℃ : Chapman (2008)

沸点、初留点及び沸騰範囲

-49℃ (101.3kPa) : Ullmanns(E) (2003)

引火点

-107℃ : Chapman (2008)

自然発火温度

528 ℃ : Chapman (2008)

燃焼性(固体、ガス)

データなし

爆発範囲

5.5~18vol% (96g/m3~ 315g/m3) : GESTIS (2005)

蒸気圧

1.9985MPa (20℃) : Ullmanns(E) (2003)

蒸気密度

1.45 (空気 = 1) : HSDB (2005)

蒸発速度(酢酸ブチル=1)

データなし

比重(密度)

1.93g/cm3 (gas) : Ullmanns(E) (2003)

溶解度

アセトン : 可溶 : Merck (14th, 2006) エーテル : 微溶 : HSDB (2005)
水 : 3.63E+005mg/L (25℃) (推定値) : Howard (1997)

オクタノール・水分配係数

log P = -0.52 : PHYSPROP Database (2005)

分解温度

データなし

粘度

データなし

粉じん爆発下限濃度

データなし

最小発火エネルギー

データなし

体積抵抗率(導電率)

データなし

10. 安定性及び反応性

安定性

法規制に従った保管及び取扱においては安定と考えられる

危険有害反応可能性

容易に重合することがある。多くの有機化合物と激しく反応する。水と反応し、酢酸を生成する。アルコールやアンモニア中で分解する。

避けるべき条件

この物質は貯蔵または保存できない。

混触危険物質

有機化合物、水

危険有害な分解生成物

酢酸

11. 有害性情報

急性毒性

経口
データなし
経皮
データなし
吸入
吸入(粉じん、ミスト):   GHSの定義におけるガスである。
吸入(蒸気):   GHSの定義におけるガスである。
吸入(ガス):   ラットLC50 =250 ppm 及び 375 ppm (IUCLID (2000)) というデータがあるが、いずれも10分間ばく露の値であるため分類できないとした。

皮膚腐食性・刺激性

皮膚及び粘膜に対する強い刺激物(HSDB (2005))と記載されているが、当該物質はガスであり、皮膚へのばく露の方法や時間などのばく露条件、刺激による皮膚症状とその経過など具体的なデータが不明であり分類できない。

眼に対する重篤な損傷・刺激性

動物(サル)に4時間ばく露により眼に刺激性ありとの記載(DFGOT vol.20 (2003))及び、眼に刺激性ありとの記載(HSDB (2005))があるが当該物質はガス体であり、試験法も不明なため分類できないとした。

呼吸器感作性又は皮膚感作性

皮膚感作性:データなし
呼吸器感作性:データなし

生殖細胞変異原性

データなし

発がん性

データなし

生殖毒性

データなし

12. 環境影響情報

水生環境急性有害性

データがなく分類できない。

水生環境慢性有害性

急速分解性があり(加水分解して酢酸(BODによる分解度:74%(既存化学物質安全性点検データ))を生成(IUCLID、2000))、かつ生物蓄積性が低いと推定される(log Kow=-0.52(PHYSPROP Database、2005))ことから、区分外とした。

13. 廃棄上の注意

残余廃棄物

廃棄においては、関連法規並びに地方自治体の基準に従うこと。
廃棄の前に、可能な限り無害化、安定化及び中和等の処理を行って危険有害性のレベルを低い状態にする。

汚染容器及び包装

空容器を廃棄する場合は、内容物を完全に除去すること。
容器は清浄にしてリサイクルするか、関連法規並びに地方自治体の基準に従って適切な処分を行う。

14. 輸送上の注意

国際規制

海上規制情報
該当しない
航空規制情報
該当しない

国内規制

陸上規制情報
該当しない
海上規制情報
該当しない
航空規制情報
該当しない

特別安全対策

該当しない

15. 適用法令

労働安全衛生法

名称等を表示すべき危険有害物(法第57条、施行令第18条別表第9) 名称等を通知すべき危険有害物(法第57条の2、施行令第18条の2別表第9) リスクアセスメントを実施すべき危険有害物(法第57条の3)

16. その他の情報

略語と頭字語

TWA: 時間加重平均
STEL: 短期暴露限度
RID: 鉄道による危険物の国際運送に関する規則
LD50: 致死量 50%
LC50: 致死濃度 50%
IMDG: 国際海上危険物
IATA:国際航空運送協会
EC50: 有効濃度 50%
CAS: ケミカルアブストラクトサービス
ADR: 道路による危険物の国際輸送に関する欧州協定

参考文献

【14】Sigma-Aldrich、ウェブサイト https://www.sigmaaldrich.com/
【13】IPCS - The International Chemical Safety Cards (ICSC)、ウェブサイトhttp://www.ilo.org/dyn/icsc/showcard.home
【12】IARC - 国際がん研究機関、ウェブサイト http://www.iarc.fr/
【11】HSDB - 有害物質データバンク、ウェブサイト https://toxnet.nlm.nih.gov/newtoxnet/hsdb.htm
【10】有害物質に関するドイツ GESTIS データベース、ウェブサイトhttp://www.dguv.de/ifa/gestis/gestis-stoffdatenbank/index-2.jsp
【9】ERG - 米国運輸省による緊急対応ガイドブック、ウェブサイトhttp://www.phmsa.dot.gov/hazmat/library/erg
【8】eChemPortal - OECD 化学物質情報グローバルポータル、ウェブサイトhttp://www.echemportal.org/echemportal/index?pageID=0&request_locale=en
【7】ECHA - 欧州化学物質庁、ウェブサイト https://echa.europa.eu/
【6】ChemIDplus、ウェブサイト http://chem.sis.nlm.nih.gov/chemidplus/chemidlite.jsp
【5】カメオケミカルズ公式サイト http://cameochemicals.noaa.gov/search/simple
【4】NITE化学物質総合情報提供システム (NITE-CHRIP)https://www.nite.go.jp/
【3】化学物質排出把握管理促進法(PRTR法) https://www.chemicoco.env.go.jp
【2】化学物質審査規制法(化審法)https://www.env.go.jp
【1】労働安全衛生法 ウェブサイト https://www.mhlw.go.jp
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