急性毒性
経口
GHS分類: 区分外
ラットのLD50値として、1,000~2,000 mg/kg (SIDS (2007))、> 2,000 mg/kg (厚労省既存化学物質毒性データベース (Access on June 2017))、2,300 mg/kg (ACGIH (7th, 2001)) の3件のデータが報告されている。うち1件が区分4、1件が区分外 (国連分類基準の区分5)、1件が区分外 (国連分類基準の区分5又は区分外) に該当する。件数の多い区分を採用し、区分外とした。
経皮
GHS分類: 分類できない
ウサギのLD50値として、 > 200 mg (ACGIH (7th, 2001)) との報告があるが、このデータのみではLD50値がどの区分に該当するかを特定できないため分類できない。
吸入:ガス
GHS分類: 分類対象外
GHSの定義における固体である。
吸入:蒸気
GHS分類: 分類対象外
GHSの定義における固体である。
吸入:粉じん及びミスト
GHS分類: 分類できない
データ不足のため分類できない。
皮膚腐食性及び皮膚刺激性
GHS分類: 区分外
ウサギを用いた皮膚刺激性試験において皮膚刺激性なしとの報告 (ACGIH (7th, 2001))、及び軽度の皮膚刺激性との報告 (SIDS (2007)) に基づき、区分外 (国連分類基準の区分3) とした。
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性
GHS分類: 区分2B
ウサギを用いた眼刺激性試験において軽度の眼刺激性を示す (ACGIH (7th, 2001))、及び刺激性があるとの報告 (SIDS (2007)) から、区分2Bとした。
呼吸器感作性
GHS分類: 分類できない
データ不足のため分類できない。
皮膚感作性
GHS分類: 分類できない
データ不足のため分類できない。
生殖細胞変異原性
GHS分類: 分類できない
ガイダンスの改訂により区分外が選択できなくなったため、分類できないとした。すなわち、in vivoでは、マウスの骨髄細胞を用いた小核試験で陰性 (ACGIH (7th, 2001)、SIDS (2007))、in vitroでは、細菌の復帰突然変異試験、哺乳類培養細胞の染色体異常試験で陽性である (厚労省既存化学物質毒性データベース (Access on June 2017)、ACGIH (7th, 2001)、SIDS (2007)、HSDB (Access on June 2017))。
発がん性
GHS分類: 分類できない
データ不足のため分類できない。
生殖毒性
GHS分類: 分類できない
ラットを用いた経口投与による反復投与毒性・生殖発生毒性併合試験 (OECD TG 422)、及びラットを用いた経口投与による簡易生殖毒性試験 (OECD TG 421) において、前者では 45 mg/kg/day まで、後者では 30 mg/kg/day までの用量で生殖発生影響は認められなかった (SIDS (2007)、厚労省既存化学物質毒性データベース (Access on June 2017))。しかし、これらはスクリーニング試験結果のため、本項は区分外とせず、分類できないとした。