急性毒性
経口
ラットのLD50値は3503 mg/kg(HSDB (2010))、4372 mg/kgおよび2500-5000 mg/kg(以上の2件 BUA 234 (2001))である。GHS分類:区分外(国連分類:区分5) ラットのLD50値は3503 mg/kg(HSDB (2010))、4372 mg/kgおよび2500-5000 mg/kg(以上の2件 BUA 234 (2001))と報告され、いずれもJIS分類基準の区分外(国連分類基準の区分5)に相当する。
経皮
ラットに2000 mg/kgを投与により死亡はなく、LD50値は>2000 mg/kg bw(HSDB (2010)) である。GHS分類:区分外 ラットに2000 mg/kgを投与により死亡はなく、LD50値は>2000 mg/kg bw(HSDB (2010)) との報告に基づき、区分外とした。
吸入:ガス
GHSの定義における液体である。GHS分類:分類対象外 GHSの定義における液体である。
吸入:蒸気
ラットのLD50値は4.6 mg/L/4h(838 ppm)(HSDB (2010))である。なお、LC50値(838 ppm)が飽和蒸気圧濃度(2895 ppm)の90%より低いので、ミストがほとんど混在しない蒸気として気体の基準値を適用した。GHS分類:区分3 ラットのLD50値は4.6 mg/L/4h(838 ppm)(HSDB (2010))に基づき、区分3とした。なお、LC50値(838 ppm)が飽和蒸気圧濃度(2895 ppm)の90%より低いので、ミストがほとんど混在しない蒸気として気体の基準値を適用した。
吸入:粉じん及びミスト
データなし。GHS分類:分類できない データなし。
皮膚腐食性及び刺激性
ウサギに本物質原液0.5 mLを4時間の閉塞適用した試験(OECD TG 404)において、皮膚一次刺激指数は5.4(最大値8)で重度の刺激性(severely irritating)との評価(BUA 234 (2001))がある。GHS分類:区分2 ウサギに本物質原液0.5 mLを4時間の閉塞適用した試験(OECD TG 404)において、皮膚一次刺激指数は5.4(最大値8)で重度の刺激性(severely irritating)との評価(BUA 234 (2001))に基づき、区分2とした。
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性
ウサギ3匹に本物質原液0.1 mLを滴下した試験(OECD TG 405)において、角膜混濁および虹彩炎は見られず、2匹にグレード2、1匹にグレード1の結膜発赤、2匹に結膜浮腫(スコア:0.67、1.33)が生じたが、8日以内に回復し、刺激指数(AOIに相当)は5.5(/110)と15未満であった(BUA 234 (2001))。GHS分類:区分外 ウサギ3匹に本物質原液0.1 mLを滴下した試験(OECD TG 405)において、角膜混濁および虹彩炎は見られず、2匹にグレード2、1匹にグレード1の結膜発赤、2匹に結膜浮腫(スコア:0.67、1.33)が生じたが、8日以内に回復し、刺激指数(AOIに相当)は5.5(/110)と15未満であった(BUA 234 (2001))ことから、区分外とした。
呼吸器感作性
データなし。GHS分類:分類できない データなし。
皮膚感作性
モルモットのマキシマイゼーション試験(OECD TG 406)において、本物質(30%溶液)の惹起処置によりいずれの動物にも皮膚反応の発生はなく陽性率は0% (0/20)であり、本物質はモルモットのマキシマイゼーション試験では感作性はないと結論付けられている(BUA 234 (2001))。GHS分類:区分外 モルモットのマキシマイゼーション試験(OECD TG 406)において、本物質(30%溶液)の惹起処置によりいずれの動物にも皮膚反応の発生はなく陽性率は0% (0/20)であり、本物質はモルモットのマキシマイゼーション試験では感作性はないと結論付けられている(BUA 234 (2001))ことから、区分外とした。
生殖細胞変異原性
in vivo試験のデータがない。なお、in vitro試験として、エームス試験で陰性(BUA 234 (2001))、およびラット肝細胞を用いた染色体異常試験で陰性(HSDB (2010))の報告がある。GHS分類:分類できない in vivo試験のデータがなく分類できない。なお、in vitro試験として、エームス試験で陰性(BUA 234 (2001))、およびラット肝細胞を用いた染色体異常試験で陰性(HSDB (2010))の報告がある。
発がん性
データなし。GHS分類:分類できない データなし。
生殖毒性
データなし。GHS分類:分類できない データなし。
特定標的臓器毒性(単回ばく露)
本物質の神経毒性は血管損傷による脊髄の出血が原因と考えられており、ラットに0.075 ml (65 mg)を単回経口投与により、不可逆性の前肢麻痺が報告され(PATTY (5th, 2001))、65 mgの経口投与はラットの体重を100~200gとすると325~650 mg/kgとなり、ガイダンス値の区分2に相当する。また、ラットの吸入(蒸気)ばく露試験(4.0~4.6 mg/L)では、歩行異常、振戦、線維束性拘縮、痙攣などの神経症状が観察され(HSDB (2010))、試験濃度はガイダンス値の区分1に相当しているが、判定基準1b3(OECD TGおよびGLP)を満たさないため区分2相当となる。GHS分類:区分2(神経系) 本物質の神経毒性は血管損傷による脊髄の出血が原因と考えられており、ラットに0.075 ml (65 mg)を単回経口投与により、不可逆性の前肢麻痺が報告され(PATTY (5th, 2001))、65 mgの経口投与はラットの体重を100~200gとすると325~650 mg/kgとなり、ガイダンス値の区分2に相当する。また、ラットの吸入(蒸気)ばく露試験(4.0~4.6 mg/L)では、歩行異常、振戦、線維束性拘縮、痙攣などの神経症状が観察され(HSDB (2010))、試験濃度はガイダンス値の区分1に
特定標的臓器毒性(反復ばく露)
データなし。GHS分類:分類できない データなし。
吸引性呼吸器有害性
データなし。GHS分類:分類できない データなし。