安全データシート

4-イソプロピルアニリン

改訂日:2024-01-24版番号:1

1. 化学品及び会社情報

製品識別子

  • 製品名: 4-イソプロピルアニリン
  • CB番号: CB0466475
  • CAS: 99-88-7
  • EINECS番号: 202-797-2

物質または混合物の関連する特定された用途、および推奨されない用途

  • 関連する特定用途: 化学工業用合成原料、中間体
  • 推奨されない用途: なし

会社ID

  • 会社名:Chemicalbook
  • 住所:北京市海淀区上地十街匯煌国際1号棟
  • 電話:400-158-6606

2. 危険有害性の要約

GHS分類

分類実施日
環境に対する有害性はGHS改訂4版を使用
H24.3.1、政府向けGHS分類ガイダンス(H22.7月版)を使用
物理化学的危険性
引火性液体   区分4
健康に対する有害性
特定標的臓器/全身毒性(反復ばく露)   区分1(血液系)
特定標的臓器/全身毒性(単回ばく露)   区分1(血液)
生殖毒性   区分2
眼に対する重篤な損傷/眼刺激性   区分2
皮膚腐食性/刺激性   区分1
急性毒性(経皮)   区分4
急性毒性(経口)   区分4
環境に対する有害性
水生環境有害性 (長期間)   区分1
水生環境有害性 (急性)   区分2

2.2 注意書きも含むGHSラベル要素

絵表示
GHS07
注意喚起語
警告
危険有害性情報
H335 呼吸器への刺激のおそれ。
H319 強い眼刺激。
H315 皮膚刺激。
H227 可燃性液体。
注意書き
安全対策
P280 保護手袋/保護眼鏡/保護面を着用すること。
P271 屋外又は換気の良い場所でだけ使用すること。
P264 取扱い後は皮膚をよく洗うこと。
P261 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。
P210 熱/火花/裸火/高温のもののような着火源から遠ざけること。−禁煙。
応急措置
P370 + P378 火災の場合:消火するために乾燥砂、粉末消火剤 (ドライケミカル) 又は耐アルコール性フォームを使用すること。
P337 + P313 眼の刺激が続く場合:医師の診察/手当てを受けること。
P332 + P313 皮膚刺激が生じた場合:医師の診察/手当てを受けること。
P305 + P351 + P338 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。
P304 + P340 + P312 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し,呼吸しやすい姿勢で休息させること。 気分が悪いときは医師に連絡すること。
P302 + P352 皮膚に付着した場合:多量の水で洗うこと。
保管
P405 施錠して保管すること。
P403 + P235 換気の良い場所で保管すること。涼しいところに置くこと。
P403 + P233 換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。
廃棄
P501 内容物/容器を承認された処理施設に廃棄すること。

2.3 他の危険有害性

なし

3. 組成及び成分情報

  • 化学物質・混合物の区別: 化学物質
  • 別名: Cumidine
    p-Aminocumene
  • 分子量: 135.21 g/mol
  • CAS番号: 99-88-7
  • EC番号: 202-797-2
  • 化審法官報公示番号: 3-206
  • 安衛法官報公示番号: -

4. 応急措置

4.1 必要な応急手当

一般的アドバイス
医師に相談する。 この安全データシートを担当医に見せる。
吸入した場合
吸い込んだ場合、新鮮な空気の場所に移す。 呼吸していない場合には、人工呼吸を施す。 医師に相談する。
皮膚に付着した場合
石けんと多量の水で洗い流す。 医師に相談する。
眼に入った場合
多量の水で15分以上よく洗浄し、医師の診察を受けること。
飲み込んだ場合
無理に吐かせないこと。 意識がない場合、口から絶対に何も与えないこと。 口を水ですすぐ。 医師に相談する。

4.2 急性症状及び遅発性症状の最も重要な徴候症状

もっとも重要な既知の徴候と症状は、ラベル表示(項目2.2を参照)および/または項目11に記載されている

4.3 緊急治療及び必要とされる特別処置の指示

データなし

5. 火災時の措置

5.1 消火剤

使ってはならない消火剤
ウォータージェットは使用しない。
適切な消火剤
水噴霧、耐アルコール泡消火剤、粉末消火剤、二酸化炭素を使用すること。

5.2 特有の危険有害性

窒素酸化物(NOx)
炭素酸化物

5.3 消防士へのアドバイス

消火活動時には必要に応じて 自給式呼吸装置を装着する。

5.4 詳細情報

未開封の容器を冷却するために水を噴霧する。

6. 漏出時の措置

6.1 人体に対する注意事項、保護具及び緊急時措置

保護具を使用する。 蒸気、ミスト、またはガスの呼吸を避ける。 十分な換気を確保する。 付近の発火源となるものを取り除く。 安全な場所に避難する。 蒸気がたまると爆発性濃縮物が生成されるので要注意。蒸気は低いところにたまる可能性あり。個人保護については項目 8 を参照する。

6.2 環境に対する注意事項

安全を確認してから、もれやこぼれを止める。 物質が排水施設に流れ込まないようにする。

6.3 封じ込め及び浄化の方法及び機材

漏出物を閉じ込め、不可燃性の吸収剤 (砂、土、珪藻土、バーミキュライト等) を使用して集め、地域/国の規則に従い廃棄するために容器に入れる (項目 13 を参照)。 廃棄に備え適切な容器に入れて蓋をしておく。

6.4 参照すべき他の項目

廃棄はセクション13を参照。

7. 取扱い及び保管上の注意

7.1 安全な取扱いのための予防措置

安全取扱注意事項
皮膚や眼への接触を避けること。 蒸気やミストの吸い込みを避けること。
火災及び爆発の予防
発火源から離しておいてください-禁煙。静電気の蓄積を防止する手段を講じる。
衛生対策
十分な衛生的作業を行い安全規定に従って取扱う。 休憩前や終業時には手を洗う。注意事項は項目2.2を参照。

7.2 配合禁忌等を踏まえた保管条件

保管クラス
保管クラス (ドイツ) (TRGS 510): 10: 可燃性液体
保管条件
容器を密閉し、乾燥した換気の良い場所に保管する。

7.3 特定の最終用途

項目1.2に記載されている用途以外には、その他の特定の用途が定められていない

8. ばく露防止及び保護措置

8.1 管理濃度

コンポーネント別作業環境測定パラメータ
許容濃度が設定されている物質を含有していない。

8.2 曝露防止

適切な技術的管理
十分な衛生的作業を行い安全規定に従って取扱う。 休憩前や終業時には手を洗う。
保護具
眼/顔面の保護
EN166に 適合するサイドシールド付き保護眼鏡 NIOSH(US)またはEN 166(EU)などの適
切な政府機関の規格で試験され、認められた眼の保護具を使用する。
皮膚及び身体の保護具
手袋を着用して取扱う。 使用前に、必ず手袋を検査する。 (手袋外面に触れずに)適切に手袋
を脱ぎ、本製品の皮膚への付着を避ける。 適用法令およびGLPに従い、使用後に汚染手袋を廃
棄する。 手を洗い、乾燥させる。
選ばれた防護手袋は、EU指令2016/425の仕様と、それから派生する規格EN374を満たすもので
なければならない。
フルコンタクト
材質: フッ素ゴム
最小厚: 0.7 mm
破過時間: 480 min
試験物質:Vitoject? (KCL 890 / Aldrich Z677698, Size M)
飛沫への接触
材質: ニトリルゴム
最小厚: 0.4 mm
破過時間: 30 min
試験物質:Camatril? (KCL 730 / Aldrich Z677442, Size M)
データソース:KCL GmbH, D-36124 Eichenzell, 電話 +49 (0)6659 87300, e-mail sales@kcl.de,
試験方法: EN374
EN374とは違った条件の下で、溶液の中、または他の物質と混ぜて使われる場合は、EC認可手
袋の供給業者に問い合わせる。 この勧告は単なる助言であり、予想される用途の特定状況に精
通した産業衛生専門家並びに安全管理者により評価されなければならない。 任意の使用方法に
ついて許可を受けていると理解すべきではない。
身体の保護
不浸透性衣服, 特定の作業場に存在する危険物質の濃度および量に応じて、保護装置のタイプを
選択しなければならない。
呼吸用保護具
リスクアセスメントによりろ過式呼吸用保護具が適切であると示されている場所では、工学的
制御のバックアップとして、多目的直結式(US)またはABEK型(EN14387)呼吸用保護具カ
ートリッジ付き全面形呼吸用保護具を使用する。呼吸用保護具が唯一の保護手段である場合、
全面形送気マスクを使用する。 NIOSH(US)またはCEN(EU)などの適切な政府機関の規格
で試験され、認められた呼吸用保護具および部品を使用する。
環境暴露の制御
安全を確認してから、もれやこぼれを止める。 物質が排水施設に流れ込まないようにする。

9. 物理的及び化学的性質

物理的状態

形状
液体 (Merck (14th, 2006))
黄~赤褐色 (GESTIS(Access on Dec. 2010))
臭い
特異臭 (GESTIS(Access on Dec. 2010))
臭いのしきい(閾)値
データなし。
pH
データなし。

融点・凝固点

-50℃ (Verschueren (4th, 2001))

沸点、初留点及び沸騰範囲

225℃ (SRC Phys Prop (Access on Dec. 2010))

引火点

92℃(CC) (NITE総合検索 (Access on Dec. 2010)(アクロス試薬カタログ))

蒸発速度(酢酸ブチル=1)

データなし。

燃焼性(固体、気体)

データなし。

燃焼又は爆発範囲

データなし。

蒸気圧

0.0835mmHg (25℃) (SRC Phys Prop (Access on Dec. 2010))

蒸気密度

データなし。

密度

0.9526g/cm3 (Merck (14th, 2006))

溶解度

水に不溶 (Merck (14th, 2006))

n-オクタノール/水分配係数

2.49 (SRC Phys Prop (Access on Dec. 2010))

自然発火温度

540℃ at 1013 hPa (IUCLID (2000))

分解温度

データなし。

粘度(粘性率)

データなし。

10. 安定性及び反応性

10.1 反応性

データなし

10.2 化学的安定性

推奨保管条件下では安定。

10.3 危険有害反応可能性

データなし

10.4 避けるべき条件

熱、炎、火花。

10.5 混触危険物質

強酸

10.6 危険有害な分解生成物

火災の場合:項目5を参照

11. 有害性情報

急性毒性

経口
ラットのLD50値は985 mg/kg (OECD TG401, GLP)(厚労省報告 (Access on Dec. 2010))との報告がある。GHS分類:区分4
経皮
ラットのLD50値は雄で1000-1250 mg/kgおよび雌で1030 mg/kg (OECD TG402, GLP)(IUCLID (2000))との報告がある。GHS分類:区分4
吸入:ガス
GHSの定義における液体である。GHS分類:分類対象外
吸入:蒸気
データなし。GHS分類:分類できない
吸入:粉じん及びミスト
データなし。GHS分類:分類できない

皮膚腐食性及び刺激性

ウサギを用いた試験(OECD TG 404: GLP)で腐食性あり(corrosive)との報告(IUCLID (2000))がある。GHS分類:区分1

眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性

ウサギを用いた試験で中等度の刺激性(moderately irritating.)との報告(IUCLID (2000))がある。GHS分類:区分2

呼吸器感作性

データなし。GHS分類:分類できない

皮膚感作性

データなし。GHS分類:分類できない

生殖細胞変異原性

in vivo試験のデータがないので分類できない。なお、in vitro試験としては、エームス試験(OECD TG471; GLP)で陽性(S9mix添加の場合)、およびチャイニーズ・ハムスターの肺細胞を用いた染色体異常試験(OECD TG473; GLP)で陰性(厚労省報告(Access on Dec. 2010))、V79細胞を用いたHGPRT試験(OECD TG 476; GLP)で陰性(IUCLID (2000))がそれぞれ報告されている。GHS分類:分類できない

発がん性

データなし。GHS分類:分類できない

生殖毒性

ラットの交配前14日から経口投与による反復投与毒性・生殖発生毒性併合試験(OECD TG 422; GLP)において、親動物の一般毒性として、20 mg/kg以上の投与群でメトヘモグロビン血症および貧血が惹起されたが、性周期、交尾能および受胎能に投与の影響は認められず、分娩時観察および妊娠期間にも影響は認められなかった(厚労省報告(Access on Dec. 2010))との報告がある。高用量群(60 mg/kg)で雌雄新生児の生後0日の体重に低値がみられ、生後4日の生存率が雄新生児で統計学的有意に低値を示し、雌新生児で低値傾向を示した(厚労省報告(Access on Dec. 2010))との報告がある。GHS分類:区分2

特定標的臓器毒性(単回ばく露)

ネコに25 mg/kgを単回経口投与により、メトヘモグロビン濃度の上昇とハインツ小体の増加を引き起こした(SIDS (2005))との報告がある。GHS分類:区分1(血液)

特定標的臓器毒性(反復ばく露)

ラットに6,20および60 mg/kg/dayを経口投与による反復投与毒性・生殖発生毒性併合試験(OECD TG 422; GLP)において、メトヘモグロビン血症および貧血が惹起され、それらに起因すると考えられる一般状態、血液学検査値、骨髄の造血亢進、肝臓および脾臓の髄外造血などの変化が20 mg/kg以上の群で認められたとの記述(厚労省報告(Access on Dec. 2010))がある。GHS分類:区分1(血液系)

吸引性呼吸器有害性

データなし。GHS分類:分類できない

12. 環境影響情報

12.1 生態毒性

データなし

12.2 残留性・分解性

データなし

12.3 生体蓄積性

データなし

12.4 土壌中の移動性

データなし

12.5 PBT および vPvB の評価結果

化学物質安全性評価が必要ではない/行っていないため、PBT/vPvB評価データはない。

13. 廃棄上の注意

13.1 廃棄物処理方法

製品
免許を有する廃棄物処理業者に、余剰物で再使用不可の溶液として処理を依頼する。 このような可燃性の物質は、 アフターバーナーとスクラバーが備えられた化学焼却炉で焼却しても差し支えないと考えられる。汚染容器及び包装製品入り容器と同様に処分する。

14. 輸送上の注意

14.1 国連番号

ADR/RID (陸上規制): -    IMDG (海上規制): -    IATA-DGR (航空規制): -

14.2 国連輸送名

IATA-DGR (航空規制): Not dangerous goods
IMDG (海上規制): Not dangerous goods
ADR/RID (陸上規制): 非危険物

14.3 輸送危険有害性クラス

ADR/RID (陸上規制): -    IMDG (海上規制): -    IATA-DGR (航空規制): -

14.4 容器等級

ADR/RID (陸上規制): - IMDG (海上規制): - IATA-DGR (航空規制): -

14.5 環境危険有害性

非該当
ADR/RID: 非該当 IMDG 海洋汚染物質(該当・非該当): IATA-DGR (航空規制): 非該当

14.6 特別の安全対策

なし

14.7 混触危険物質

強酸

15. 適用法令

消防法

第4類引火性液体、第三石油類非水溶性液体

船舶安全法

腐食性物質

航空法

腐食性物質

16. その他の情報

略語と頭字語

TWA: 時間加重平均
STEL: 短期暴露限度
RID: 鉄道による危険物の国際運送に関する規則
LD50: 致死量 50%
LC50: 致死濃度 50%
IMDG: 国際海上危険物
IATA:国際航空運送協会
EC50: 有効濃度 50%
CAS: ケミカルアブストラクトサービス
ADR: 道路による危険物の国際輸送に関する欧州協定

参考文献

【1】労働安全衛生法 ウェブサイト https://www.mhlw.go.jp
【2】化学物質審査規制法(化審法)https://www.env.go.jp
【3】化学物質排出把握管理促進法(PRTR法) https://www.chemicoco.env.go.jp
【4】NITE化学物質総合情報提供システム (NITE-CHRIP)https://www.nite.go.jp/
【5】カメオケミカルズ公式サイト http://cameochemicals.noaa.gov/search/simple
【6】ChemIDplus、ウェブサイト http://chem.sis.nlm.nih.gov/chemidplus/chemidlite.jsp
【7】ECHA - 欧州化学物質庁、ウェブサイト https://echa.europa.eu/
【8】eChemPortal - OECD 化学物質情報グローバルポータル、ウェブサイトhttp://www.echemportal.org/echemportal/index?pageID=0&request_locale=en
【9】ERG - 米国運輸省による緊急対応ガイドブック、ウェブサイトhttp://www.phmsa.dot.gov/hazmat/library/erg
【10】有害物質に関するドイツ GESTIS データベース、ウェブサイトhttp://www.dguv.de/ifa/gestis/gestis-stoffdatenbank/index-2.jsp
【11】HSDB - 有害物質データバンク、ウェブサイト https://toxnet.nlm.nih.gov/newtoxnet/hsdb.htm
【12】IARC - 国際がん研究機関、ウェブサイト http://www.iarc.fr/
【13】IPCS - The International Chemical Safety Cards (ICSC)、ウェブサイトhttp://www.ilo.org/dyn/icsc/showcard.home
【14】Sigma-Aldrich、ウェブサイト https://www.sigmaaldrich.com/
免責事項:

本MSDS中の情報は指定された製品にのみ適用され、特に規定がない限り、本製品とその他の物質の混合物には適用されません。本MSDSは、製品使用者の適切な専門的なトレーニングを受けた者にのみ製品安全情報を提供します。本MSDSの使用者は、本SDSの適用性について独自に判断しなければならない。本MSDSの著者は、本MSDSの使用によるいかなる傷害にも責任を負わない。

推奨製品
4-ブロモベンゾトリフルオリド SDS ロイコマラカイトグリーン SDS 4-イソプロピルアニリン SDS 4-ブロモ安息香酸メチル SDS 4-イソプロピルベンゼンスルホニルクロリド SDS 2-(4-ニトロフェニル)プロピオン酸 SDS 1-ブロモ-4-ヨードベンゼン SDS DL-アミノグルテチミド SDS 2,4,6-トリ-tert-ブチルアニリン SDS トリイソプロピルシラン SDS