安全データシート

1-(2-ヒドロキシエチル)エチレンイミン

改訂日:2024-05-09版番号:1

1. 化学品及び会社情報

製品識別子

  • 製品名: 1-(2-ヒドロキシエチル)エチレンイミン
  • CB番号: CB0449399
  • CAS: 1072-52-2

物質または混合物の関連する特定された用途、および推奨されない用途

  • 関連する特定用途: コーティング用ラテックスポリマー、テキスタイル向け樹脂、糊などの重合調整剤
  • 推奨されない用途: なし

会社ID

  • 会社名:Chemicalbook
  • 住所:北京市海淀区上地十街匯煌国際1号棟
  • 電話:400-158-6606

2. 危険有害性の要約

GHS分類

分類実施日
平成24年。政府向けGHS分類ガイダンス(H22.7版)を使用 GHS改訂4版を使用
物理化学的危険性
引火性液体   区分4
健康に対する有害性
特定標的臓器毒性(単回ばく露)   区分1(肝臓)
眼に対する重篤な損傷/眼刺激性   区分1
皮膚腐食性/刺激性   区分2
急性毒性(経口)   区分3
環境に対する有害性
オゾン層への有害性   分類実施中
水生環境有害性 (長期間)   分類実施中
水生環境有害性 (急性)   分類実施中

ラベル要素

絵表示又はシンボル
GHS05GHS06GHS08
注意喚起語
危険
危険有害性情報
臓器の障害: 肝臓
重篤な皮膚の薬傷・眼の損傷
皮膚に接触すると生命に危険
飲み込むと有毒
可燃性液体
注意書き
[安全対策]
炎および高温のものから遠ざけること。禁煙。
ミスト、蒸気、スプレーを吸入しないこと。
眼、皮膚、衣類に付けないこと。
この製品を使用する時に、飲食または喫煙をしないこと。
取扱い後は手や顔をよく洗うこと。
保護手袋、保護衣、保護面を着用すること。
[応急措置]
飲み込んだ場合:口をすすぐこと。無理に吐かせないこと。直ちに医師に連絡
すること。
皮膚(または髪)に付着した場合:直ちに、汚染された衣類をすべて脱ぐこと。
皮膚を流水、シャワーで洗うこと。直ちに医師に連絡すること。汚染された衣
類を再使用する場合には洗濯すること。
吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させるこ
と。直ちに医師に連絡すること。
眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。コンタクトレンズを着用して
いて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。直ちに医師に
連絡すること。
暴露または暴露の懸念がある場合:医師に連絡すること。
火災の場合:消火するために粉末、乾燥砂、泡を使用すること。
[保管]
涼しい所/換気の良い場所で保管すること。
施錠して保管すること。
[廃棄]
内容物や容器を、都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に委託す
ること。

3. 組成及び成分情報

  • 化学物質/混合物の区別: : 化学物質
  • 化学名又は一般名: : 1-(2-ヒドロキシエチル)エチレンイミン
  • 濃度又は濃度範囲: : >97.0%(GC)(T)
  • CAS RN: : 1072-52-2
  • 別名 : 1-Aziridineethanol
  • 化学式: : C4H9NO
  • 官報公示整理番号 化審法: : (5)-5559
  • 官報公示整理番号 安衛法: : 8-(1)-1, 8-(1)-729

4. 応急措置

吸入した場合:

に医師に連絡すること。
被災者を空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。直ち

皮膚に付着した場合:

洗うこと。直ちに医師に連絡すること。
直ちに、汚染された衣類をすべて脱ぐこと、取り除くこと。多量の水と石鹸で

目に入った場合:

て洗うこと。直ちに医師に連絡すること。
水で数分間注意深く洗うこと。コンタクトレンズを容易にはずせる場合は外し

飲み込んだ場合:

直ちに医師に連絡すること。口をすすぐこと。無理に吐かせないこと。

応急措置をする者の保護:

救助者はゴム手袋、密閉ゴーグルなどの保護具を着用する。

5. 火災時の措置

適切な消火剤:

粉末, 泡, 二酸化炭素

使ってはならない消火剤:

水(火災を拡大し危険な場合がある)

火災時の特定危険有害性:

燃焼や高温により分解し、有毒なヒュームを発生する恐れがあるので注意する。

特有の消火方法:

消火作業は、風上から行い、周囲の状況に応じた適切な消火方法を用いる。関係者以外は安全な場所に退去させる。周辺火災時、移動可能な容器は、速やかに安全な場所に移す。

消火を行う者の保護:

消火作業の際は、必ず保護具を着用する。

6. 漏出時の措置

人体に対する注意事項、保護具及び緊急時措置:

る。
漏出した場所の周辺に、ロープを張るなどして関係者以外の立入りを禁止す
十分に換気を行う。
漏出場所の風上から作業し、風下の人を退避させる。
個人用保護具を着用する。

環境に対する注意事項:

製品が排水路に排出されないよう注意する。

封じ込め及び浄化の方法及び機材:

付着物、回収物などは、関係法規に基づき速やかに処分する。
大量の流出には盛土で囲って流出を防止する。
ウエス、乾燥砂、土、おがくずなどに吸収させて回収する。

二次災害の防止策:

火花を発生しない安全な用具を使用する。
着火した場合に備えて、消火用器材を準備する。
付近の着火源、高温体などを速やかに取り除く。

7. 取扱い及び保管上の注意

取扱い

技術的対策:
取扱いは換気のよい場所で行う。適切な保護具を着用する。漏れ、あふれ、飛散しないよう注意し、みだりに蒸気を発生させない。炎および高温のものから遠ざけること。静電気対策を行う。設備などは防爆型を用いる。取扱い後は手や顔などをよく洗う。
注意事項:
できれば、密閉系で取扱う。蒸気やエアゾールが発生する場合には、換気、局所排気を用いる。
安全取扱い注意事項:
皮膚、眼および衣類との接触を避ける。

保管

適切な保管条件:
容器を密栓して換気の良い冷暗所に保管する。不活性ガスを充填する。施錠して保管する。酸化剤などの混触危険物質から離して保管する。
避けるべき保管条件:
空気
安全な容器包装材料:
法令の定めるところに従う。

8. ばく露防止及び保護措置

設備対策:

密閉化した設備又は局所排気装置を設ける。取扱い場所の近くに洗眼及び身体洗浄用の設備を設ける。

管理濃度:

設定されていない。

保護具

呼吸用保護具:
防毒マスク、自給式呼吸器、送気マスク等。
手の保護具:
不浸透性の手袋。
眼、顔面の保護具:
保護眼鏡(ゴーグル型)。状況に応じ保護面。
皮膚及び身体の保護具:
不浸透性の保護衣。状況に応じ、保護長靴。

9. 物理的及び化学的性質

物理的状態

形状
液体(HSDB (2006))
無色(HSDB (2006))
臭い
データなし。
臭いのしきい(閾)値
データなし。
pH
データなし。

融点・凝固点

データなし。

沸点、初留点及び沸騰範囲

168℃(CRC (91st, 2010))

引火点

85℃(185°F)(OC)(HSDB (2006))

蒸発速度(酢酸ブチル=1)

データなし。

燃焼性(固体、気体)

データなし。

燃焼又は爆発範囲

データなし。

蒸気圧

0.49mmHg(25℃, 推定値)(HSDB (2006))

蒸気密度

データなし。

密度

1.088g/cm3(Lange (18th, 2005))

溶解度

有機溶剤に混和する。(HSDB (2006))
混和する。(HSDB (2006))

n-オクタノール/水分配係数

log Kow = -1.05 (推定値)(HSDB (2006))

自然発火温度

データなし。

分解温度

データなし。

粘度(粘性率)

データなし。

10. 安定性及び反応性

反応性:

情報なし

化学的安定性:

適切な条件下においては安定。

危険有害反応可能性:

特別な反応性は報告されていない。

避けるべき条件:

裸火

混触危険物質:

酸化剤

危険有害な分解生成物:

二酸化炭素, 一酸化炭素, 窒素酸化物

11. 有害性情報

急性毒性

経口
ラットのLD50値は74 mg/kg (HSDB (2006))より区分3とした。GHS分類:区分3
経皮
データ不足。なお、ウサギのLD50値は71 µL/kg (= 77.2 mg/kg:)(RTECS (1998):元文献 Union Carbide Data Sheet. (Union Carbide Corp., 39 Old Ridgebury Rd., Danbury, CT 06817) : 11/17/1964)と報告されているが、詳細不明で分類できない。GHS分類:分類できない
吸入:ガス
常温で液体である。(Sax (11th, 2004))GHS分類:分類対象外
吸入:蒸気
データなし。GHS分類:分類できない
吸入:粉じん及びミスト
データなし。GHS分類:分類できない

皮膚腐食性及び刺激性

本物質はヒトで皮膚に刺激性がある(HSDB (2006))と記載され、ウサギの皮膚に500 µLを24時間適用した標準ドレイズ試験で、刺激性は重度(severe)との報告(RTECS (1998))に基づき、区分2とした。GHS分類:区分2

眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性

本物質はヒトで眼に刺激性がある(HSDB (2006))と記載され、ウサギの眼に適用した試験において、角膜の傷害の程度が10段階評価の8(最も重度の場合10)であった(HSDB (2006))ことから、区分1とした。GHS分類:区分1

呼吸器感作性

データなし。GHS分類:分類できない

皮膚感作性

データなし。GHS分類:分類できない

生殖細胞変異原性

in vivo試験のデータが無いので分類できない。なお、in vitro 試験ではエームス試験およびCHO細胞を用いた染色体異常試験でいずれも陽性(NTP DB (Access on Dec. 2011))の報告がある。GHS分類:分類できない

発がん性

IARCの発がん性評価によりグループ3に分類されている (IARC Supplument 7 (1987))ことから、分類できないとした。なお、マウスに皮下注射により、注射部位に対照群では認められなかったリンパ肉腫、線維肉腫、腺肉腫の発生(IARC 9(1975))が報告されている。GHS分類:分類できない

生殖毒性

データなし。GHS分類:分類できない

特定標的臓器毒性(単回ばく露)

ラットに区分1~2に相当する125-1000 mg/kg bwの用量を単回経口投与により、肝臓に壊死が生じた(IARC 9 (1975))との報告に基づき区分1(肝臓)とした。GHS分類:区分1(肝臓)

特定標的臓器毒性(反復ばく露)

データ不足。なお、ラットに10 mg/kgを5日間の経口投与により、骨髄の低形成、リンパ節、胸腺、脾臓の萎縮が報告されている(IARC 9 (1975))が、分類には詳細不明である。GHS分類:分類できない

吸引性呼吸器有害性

データなし。GHS分類:分類できない

12. 環境影響情報

生態毒性:

魚類:
情報なし
甲殻類:
情報なし
藻類:
情報なし

残留性・分解性:

情報なし

生体蓄積性(BCF):

3.2

土壌中の移動性

オクタノール/水分配係数:
-1.05
土壌吸着係数(Koc):
2.0
ヘンリー定数(PaM 3/mol):
7.9 x 10-5

オゾン層への有害性:

情報なし

13. 廃棄上の注意

処理施設がないなどの理由で廃棄できない場合は、許可を受けた産業廃棄物処理業者に委託する。
空容器を処分する時は、内容物を完全に除去した後に行う。
焼却処理する場合には、アフターバーナー及びスクラバーを備えた焼却炉で焼却する。
地方条例や国内規制に従う。
適切な保護具を着用する。

14. 輸送上の注意

国連番号:

2922

品名(国連輸送名):

Corrosive liquid, toxic, n.o.s.

国連分類:

クラス8(腐食性物質)

副次的危険性:

クラス6.1(毒物)

容器等級:

輸送の特定の安全対策及び条件:

積み込み、荷崩れの防止を確実に行い、法令の定めるところに従う。
運搬に際しては容器に漏れのないことを確かめ、転倒、落下、損傷のないように

15. 適用法令

消防法

第4類引火性液体、第三石油類非水溶性液体

船舶安全法

毒物類・毒物

航空法

毒物類・毒物

化審法

新規公示化学物質(2011年3月31日以前届出)

16. その他の情報

略語と頭字語

TWA: 時間加重平均
STEL: 短期暴露限度
RID: 鉄道による危険物の国際運送に関する規則
LD50: 致死量 50%
LC50: 致死濃度 50%
IMDG: 国際海上危険物
IATA:国際航空運送協会
EC50: 有効濃度 50%
CAS: ケミカルアブストラクトサービス
ADR: 道路による危険物の国際輸送に関する欧州協定

参考文献

【1】労働安全衛生法 ウェブサイト https://www.mhlw.go.jp
【2】化学物質審査規制法(化審法)https://www.env.go.jp
【3】化学物質排出把握管理促進法(PRTR法) https://www.chemicoco.env.go.jp
【4】NITE化学物質総合情報提供システム (NITE-CHRIP)https://www.nite.go.jp/
【5】カメオケミカルズ公式サイト http://cameochemicals.noaa.gov/search/simple
【6】ChemIDplus、ウェブサイト http://chem.sis.nlm.nih.gov/chemidplus/chemidlite.jsp
【7】ECHA - 欧州化学物質庁、ウェブサイト https://echa.europa.eu/
【8】eChemPortal - OECD 化学物質情報グローバルポータル、ウェブサイトhttp://www.echemportal.org/echemportal/index?pageID=0&request_locale=en
【9】ERG - 米国運輸省による緊急対応ガイドブック、ウェブサイトhttp://www.phmsa.dot.gov/hazmat/library/erg
【10】有害物質に関するドイツ GESTIS データベース、ウェブサイトhttp://www.dguv.de/ifa/gestis/gestis-stoffdatenbank/index-2.jsp
【11】HSDB - 有害物質データバンク、ウェブサイト https://toxnet.nlm.nih.gov/newtoxnet/hsdb.htm
【12】IARC - 国際がん研究機関、ウェブサイト http://www.iarc.fr/
【13】IPCS - The International Chemical Safety Cards (ICSC)、ウェブサイトhttp://www.ilo.org/dyn/icsc/showcard.home
【14】Sigma-Aldrich、ウェブサイト https://www.sigmaaldrich.com/
免責事項:

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