安全データシート

クロルフェナピル

改訂日:2024-01-24版番号:1

1. 化学品及び会社情報

製品識別子

  • 製品名: クロルフェナピル
  • CB番号: CB4221357
  • CAS: 122453-73-0
  • 同義語: クロルフェナピル

物質または混合物の関連する特定された用途、および推奨されない用途

  • 関連する特定用途: ダニ駆除剤、殺虫剤
  • 推奨されない用途: なし

会社ID

  • 会社名:Chemicalbook
  • 住所:北京市海淀区上地十街匯煌国際1号棟
  • 電話:400-158-6606

2. 危険有害性の要約

GHS分類

分類実施日
H21.3.27、政府向けGHS分類ガイダンス(H20.9.5版)を使用
物理化学的危険性
金属腐食性物質   分類できない
有機過酸化物   分類対象外
酸化性固体   分類対象外
酸化性液体   分類対象外
水反応可燃性化学品   分類対象外
自己発熱性化学品   分類できない
自然発火性固体   分類できない
自然発火性液体   分類対象外
自己反応性化学品   分類対象外
可燃性固体   分類できない
引火性液体   分類対象外
高圧ガス   分類対象外
支燃性・酸化性ガス類   分類対象外
可燃性・引火性エアゾール   分類対象外
可燃性・引火性ガス   分類対象外
火薬類   分類対象外
健康に対する有害性
吸引性呼吸器有害性   分類できない
特定標的臓器・全身毒性(反復ばく露)   区分2(神経系肝臓)
特定標的臓器・全身毒性(単回ばく露)   区分2(神経系)
生殖毒性   区分外
発がん性   分類できない
生殖細胞変異原性   区分外
皮膚感作性   分類できない
呼吸器感作性   分類できない
眼に対する重篤な損傷・眼刺激性   区分2B
皮膚腐食性・刺激性   区分外
急性毒性(吸入:ミスト)   分類対象外
急性毒性(吸入:粉じん)   区分3
急性毒性(吸入:蒸気)   分類できない
急性毒性(吸入:ガス)   分類対象外
急性毒性(経皮)   区分外
急性毒性(経口)   区分4
環境に対する有害性
水生環境慢性有害性   区分1
水生環境急性有害性   区分1

ラベル要素

絵表示又はシンボル
GHS06GHS09
注意喚起語
危険
危険有害性情報
長期継続的影響により水生生物に非常に強い毒性
水生生物に非常に強い毒性
れ: 肝臓 神経系
長期にわたる、または反復暴露による臓器の障害のおそ
臓器の障害のおそれ: 神経系
眼刺激
吸入すると有毒
飲み込むと有害
注意書き
[安全対策]
粉じん、煙、ミスト、蒸気、スプレーを吸入しないこと。
屋外または換気の良い場所でのみ使用すること。
環境への放出を避けること。
この製品を使用する時に、飲食または喫煙をしないこと。
取扱い後は手や顔をよく洗うこと。
[応急措置]
飲み込んだ場合:気分が悪い時は、医師に連絡すること。口をすすぐこと。
吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させるこ
と。医師に連絡すること。
眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。コンタクトレンズを着用して
いて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。眼の刺激が続
く場合は、医師の診断、手当てを受けること。
暴露または暴露の懸念がある場合:医師に連絡すること。
漏出物を回収すること。
[保管]
容器を密閉して換気の良いところで保管すること。
施錠して保管すること。
[廃棄]
内容物や容器を、都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に委託す
ること。

3. 組成及び成分情報

  • 化学物質/混合物の区別: : 化学物質
  • 化学名又は一般名: : クロルフェナピル
  • 濃度又は濃度範囲: : >98.0%(GC)
  • CAS RN: : 122453-73-0
  • 別名 : 4-Bromo-2-(4-chlorophenyl)-1-(ethoxymethyl)-5-(trifluoromethyl)-1H-pyrrole-3-carbonitrile
  • 化学式: : C15H11BrClF3N2O
  • 官報公示整理番号 化審法: : (5)-6557
  • 官報公示整理番号 安衛法: : 8-(1)-2298

4. 応急措置

吸入した場合:

ること。
空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。医師に連絡す

皮膚に付着した場合:

洗うこと。医師に連絡すること。
直ちに、汚染された衣類をすべて脱ぐこと、取り除くこと。多量の水と石鹸で

目に入った場合:

て洗うこと。医師に連絡すること。
水で数分間注意深く洗うこと。コンタクトレンズを容易にはずせる場合は外し

飲み込んだ場合:

医師に連絡すること。口をすすぐこと。

応急措置をする者の保護:

救助者はゴム手袋、密閉ゴーグルなどの保護具を着用する。

5. 火災時の措置

適切な消火剤:

粉末, 泡, 水噴霧, 二酸化炭素

火災時の特定危険有害性:

燃焼や高温により分解し、有毒なヒュームを発生する恐れがあるので注意する。

特有の消火方法:

消火作業は、風上から行い、周囲の状況に応じた適切な消火方法を用いる。関係者以外は安全な場所に退去させる。周辺火災時、移動可能な容器は、速やかに安全な場所に移す。

消火を行う者の保護:

消火作業の際は、必ず保護具を着用する。

6. 漏出時の措置

人体に対する注意事項、保護具及び緊急時措置:

る。
漏出した場所の周辺に、ロープを張るなどして関係者以外の立入りを禁止す
漏出場所の風上から作業し、風下の人を退避させる。
個人用保護具を着用する。

環境に対する注意事項:

環境への悪影響が懸念されるため、河川等へ排出されないよう注意する。

封じ込め及び浄化の方法及び機材:

付着物、回収物などは、関係法規に基づき速やかに処分する。
粉塵の飛散に注意しながら掃き集め、密閉容器に回収する。

7. 取扱い及び保管上の注意

取扱い

技術的対策:
取扱いは換気のよい場所で行う。適切な保護具を着用する。粉塵が飛散しないように注意する。取扱い後は手や顔などをよく洗う。
注意事項:
できれば、密閉系で取扱う。粉塵やエアゾールが発生する場合には、局所排気を用いる。
安全取扱い注意事項:
皮膚、眼および衣類との接触を避ける。

保管

適切な保管条件:
容器を密栓して換気の良い冷暗所に保管する。不活性ガスを充填する。施錠して保管する。酸化剤などの混触危険物質から離して保管する。
避けるべき保管条件:
光, 空気
安全な容器包装材料:
法令の定めるところに従う。

8. ばく露防止及び保護措置

設備対策:

密閉化した設備又は局所排気装置を設ける。取扱い場所の近くに洗眼及び身体洗浄用の設備を設ける。

管理濃度:

設定されていない。

保護具

呼吸用保護具:
防塵・防毒マスク、自給式呼吸器、送気マスク等。
手の保護具:
不浸透性の手袋。
眼、顔面の保護具:
保護眼鏡(ゴーグル型)。状況に応じ保護面。
皮膚及び身体の保護具:
不浸透性の保護衣。状況に応じ、保護長靴。

9. 物理的及び化学的性質

物理的状態

形状
固体
白色
臭い
無臭
pH
pH=7.16 (1% aqueous slurry, 24℃)(HSDB (2007))

融点・凝固点

105.5 ℃( (access on 2 2009))

沸点、初留点及び沸騰範囲

150 ℃以上で分解(農薬抄録(2008))

引火点

データなし

自然発火温度

データなし

燃焼性(固体、ガス)

データなし

爆発範囲

データなし

蒸気圧

< 1.33E-5 Pa (20℃)(農薬抄録(2008))

蒸気密度

データなし

蒸発速度(酢酸ブチル=1)

データなし

比重(密度)

1.34 g/cm3(農薬抄録(2008))

溶解度

水:25℃: 0.12mg/mL(Deionized water), 0.13mg/L(pH4), 0.14mg/L(pH7), 0.12mg/L(pH10) (HSDB (2007)) アセトン、ジエチルエーテルに溶解(PM (14th, 2006) ) 25℃: 8.9g/L ヘキサン, 70.9g/L メタノール, 684g/L アセトニトリル, 754g/L トルエン, 1400g/L ジクロロメタン (HSDB (2007))

オクタノール・水分配係数

logPow = 4.83 (25℃)(EPA. PESTICIDE (2001))

分解温度

150 ℃以上で分解(農薬抄録(2008))

粘度

データなし

粉じん爆発下限濃度

データなし

最小発火エネルギー

データなし

体積抵抗率(導電率)

データなし

10. 安定性及び反応性

反応性:

情報なし

化学的安定性:

適切な条件下においては安定。

危険有害反応可能性:

特別な反応性は報告されていない。

避けるべき条件:

情報なし

混触危険物質:

酸化剤

危険有害な分解生成物:

一酸化炭素, 二酸化炭素, 窒素酸化物, フッ化水素, 塩化水素, 臭化水素

11. 有害性情報

急性毒性

経口
ラットのLD50値が626mg/kg (EPA. PESTICIDE(2001))、あるいは、ラットのLD50値が雄で461mg/kg、雌で304mg/kgとのデータ (農薬抄録(2008)) があり、何れも区分4の範囲である。
経皮
ウサギのLD50値>2000mg/kgとのデータ (EPA. PESTICIDE(2001)および、農薬抄録(2008)) より、JIS分類基準の区分外(国連分類基準の区分5又は区分外)とした。
吸入
吸入(粉じん):   マウスのLC50値が雄で0.83 mg/L、雌で > 2.7 mg/Lとのデータ(農薬抄録(2008))とEU-Risk Phrase :R23 に基づいて区分3とした。
吸入(蒸気):   データなし
吸入(ガス):   GHSの定義における固体である。

皮膚腐食性・刺激性

ウサギを用いたGLP対応の皮膚一次刺激性試験において皮膚刺激性無しとの報告 (農薬抄録(2008)) に基づいて区分外とした。 なお、EPA. PESTICIDE(2001)にも同様の試験結果が掲載されている。

眼に対する重篤な損傷・刺激性

ウサギを用いた一次刺激性試験において48時間で、角膜混濁、虹彩炎、および結膜炎が見られたが、7日以内に全数が正常に回復したデータ (EPA. PESTICIDE(2001)) 、および、ウサギに軽度の眼粘膜刺激性ありとの情報 (農薬抄録(2008)) に基づいて区分2Bとした。

呼吸器感作性又は皮膚感作性

皮膚感作性: モルモットを用いたBuehler Testで陰性 (農薬抄録(2008))、および、モルモットを用いたMaximization Testで陰性であったデータ (農薬抄録(2008))は区分外に該当するが、リスト2のデータであることから分類できないとした。
呼吸器感作性:データなし

生殖細胞変異原性

体細胞を用いる in vivo 変異原性試験(マウスの経口投与による骨髄細胞を用いた小核試験)の陰性結果 (農薬抄録(2008)) に基づき区分外とした。なお、in vitro 変異原生試験:エームズ試験、CHO 細胞を用いたHGPRT 突然変異試験(GLP 対応)、あるいはCHL 細胞を用いた染色体異常試験で陰性結果(農薬抄録(2008))とCHO 細胞を用いた染色体異常試験で高用量のみ陽性とのデータ (EPA. PESTICIDE(2001)) がある。

発がん性

ラットを用いた慢性毒性/発がん性併合試験で最大用量約30mg/kg/dを2年間投与して腫瘍発生頻度に投与の影響なく、発がん性は認められていない (農薬抄録(2008)) 。また、マウスを用いた発がん性試験で最大用量約 35mg/kg/dを18ヶ月間投与して腫瘍性病変の発生頻度に投与の影響はなく、発がん性は認められていない (農薬抄録(2008)) ことより区分外に該当するが、リスト2のデータであることから分類できないとした。

生殖毒性

ラットの2世代繁殖試験(GLP 対応)において、混餌投与濃度60 - 600ppmで繁殖能に影響がなく、生後形態分化のいずれの指標にも影響はなかったデータ (農薬抄録(2008))、ラットの器官形成期投与(経口、用量25 - 225mg/kg/d)で、生殖毒性の検査項目に影響なく、催奇形性も認められなかったデータ (農薬抄録(2008)) 、およびのウサギの器官形成期投与(経口、5 - 30 mg/kg/d) で着床と胎児の関する検査項目に影響がなく、催奇形性も認められなかったデータ (農薬抄録(2008)) より、区分外に該当するが、リスト2のデータである事から分類できないとした。 なお、以上のデータはEPA. PESTICIDE(2001)にも掲載されている。

特定標的臓器・全身毒性(単回ばく露)

ラットの経口投与急性神経毒性試験(GLP対応)において、用量180mg/kgで20匹中5匹に、90mg/kg投与群の20匹中2 匹にし眠状態がみられ、また機能検査では180mg/kg投与群で歩行異常、運動障害、覚醒レベルの低下がみられた (農薬抄録(2008)) ことから区分1(神経系)に該当するが、リスト2のデータである事から区分2(神経系)とした。 なお、用量が確認できないがラットにおける急性経口毒性試験(GLP対応)で、呼吸促迫や間代性痙攣などが観察された報告 (農薬抄録(2008))、あるいは、ラットの一般病理試験(Irwin法)で体温上昇、、間代性痙攣、歩行異常などが観察された報告 (農薬抄録(2008)) もある。

特定標的臓器・全身毒性(反復ばく露)

ラットを用いた90日経口反復投与試験において約90-100 mg/kg/dの用量で雄にGPTとγGTP、雌にγGTPの増加 (農薬抄録(2008))、ウサギの4週間経皮反復ばく露試験において、400-1000 mg/kg/d [90日換算107-270mg/kg/d]の用量で肝細胞質空胞化とGPTの増加 (農薬抄録(2008)) 以外に影響は見られていないが、上記のラットの試験で雄の運動失調と活動低下が報告されていることと、マウスを用いた90日経口反復投与試験で大脳皮質と視神経に可逆性の中等度乃至高度の空胞化が見られ (農薬抄録(2008))、マウスの52週間投与で、同様の可逆性神経病変が見られている (農薬抄録(2008))。いずれもガイダンスの区分2の範囲内であることから区分2(神経系)とした。

吸引性呼吸器有害性

データなし

12. 環境影響情報

生態毒性:

魚類:
96h LC50:0.00744 mg/L (Oncorhynchus mykiss)
甲殻類:
48h EC50:0.0078 mg/L (Daphnia magna)
藻類:
情報なし

残留性・分解性:

情報なし

生体蓄積性(BCF):

83 - 114

土壌中の移動性

オクタノール/水分配係数:
4.83
土壌吸着係数(Koc):
10000
ヘンリー定数(PaM 3/mol):
5.8 x 10-4

オゾン層への有害性:

情報なし

13. 廃棄上の注意

処理施設がないなどの理由で廃棄できない場合は、許可を受けた産業廃棄物処理業者に委託する。
空容器を処分する時は、内容物を完全に除去した後に行う。
却炉で焼却する。
焼却処理する場合には、可燃性溶剤に溶解または混合した後、アフターバーナー及びスクラバーを備えた焼
地方条例や国内規制に従う。
適切な保護具を着用する。

14. 輸送上の注意

国連番号:

2811

品名(国連輸送名):

Toxic solid, organic, n.o.s.

国連分類:

クラス6.1(毒物)

容器等級:

海洋汚染物質:

Y

輸送の特定の安全対策及び条件:

積み込み、荷崩れの防止を確実に行い、法令の定めるところに従う。
運搬に際しては容器に漏れのないことを確かめ、転倒、落下、損傷のないように

15. 適用法令

水質汚濁防止法

有害物質(法第2条、令第2条、排水基準を定める省令第1条)

16. その他の情報

略語と頭字語

ADR: 道路による危険物の国際輸送に関する欧州協定
CAS: ケミカルアブストラクトサービス
EC50: 有効濃度 50%
IATA:国際航空運送協会
IMDG: 国際海上危険物
LC50: 致死濃度 50%
LD50: 致死量 50%
RID: 鉄道による危険物の国際運送に関する規則
STEL: 短期暴露限度
TWA: 時間加重平均

参考文献

【1】労働安全衛生法 ウェブサイト https://www.mhlw.go.jp
【2】化学物質審査規制法(化審法)https://www.env.go.jp
【3】化学物質排出把握管理促進法(PRTR法) https://www.chemicoco.env.go.jp
【4】NITE化学物質総合情報提供システム (NITE-CHRIP)https://www.nite.go.jp/
【5】カメオケミカルズ公式サイト http://cameochemicals.noaa.gov/search/simple
【6】ChemIDplus、ウェブサイト http://chem.sis.nlm.nih.gov/chemidplus/chemidlite.jsp
【7】ECHA - 欧州化学物質庁、ウェブサイト https://echa.europa.eu/
【8】eChemPortal - OECD 化学物質情報グローバルポータル、ウェブサイトhttp://www.echemportal.org/echemportal/index?pageID=0&request_locale=en
【9】ERG - 米国運輸省による緊急対応ガイドブック、ウェブサイトhttp://www.phmsa.dot.gov/hazmat/library/erg
【10】有害物質に関するドイツ GESTIS データベース、ウェブサイトhttp://www.dguv.de/ifa/gestis/gestis-stoffdatenbank/index-2.jsp
【11】HSDB - 有害物質データバンク、ウェブサイト https://toxnet.nlm.nih.gov/newtoxnet/hsdb.htm
【12】IARC - 国際がん研究機関、ウェブサイト http://www.iarc.fr/
【13】IPCS - The International Chemical Safety Cards (ICSC)、ウェブサイトhttp://www.ilo.org/dyn/icsc/showcard.home
【14】Sigma-Aldrich、ウェブサイト https://www.sigmaaldrich.com/
免責事項:

本MSDS中の情報は指定された製品にのみ適用され、特に規定がない限り、本製品とその他の物質の混合物には適用されません。本MSDSは、製品使用者の適切な専門的なトレーニングを受けた者にのみ製品安全情報を提供します。本MSDSの使用者は、本SDSの適用性について独自に判断しなければならない。本MSDSの著者は、本MSDSの使用によるいかなる傷害にも責任を負わない。

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