安全データシート

ジシクロヘキシルアミン亜硝酸塩

改訂日:2024-01-24版番号:1

1. 化学品及び会社情報

製品識別子

  • 製品名: ジシクロヘキシルアミン亜硝酸塩
  • CB番号: CB2110107
  • CAS: 3129-91-7
  • 同義語: ジシクロヘキシルアミンナイトライト,ジシクロヘキシルアンモニウムナイトライト

物質または混合物の関連する特定された用途、および推奨されない用途

  • 関連する特定用途: 鉄鋼用気化性防さび剤および防さび紙
  • 推奨されない用途: なし

会社ID

  • 会社名:Chemicalbook
  • 住所:北京市海淀区上地十街匯煌国際1号棟
  • 電話:400-158-6606

2. 危険有害性の要約

GHS分類

分類実施日
H21.3.27、政府向けGHS分類ガイダンス(H20.9.5版)を使用
物理化学的危険性
金属腐食性物質   分類できない
有機過酸化物   分類対象外
酸化性固体   分類できない
酸化性液体   分類対象外
水反応可燃性化学品   分類対象外
自己発熱性化学品   分類できない
自然発火性固体   分類できない
自然発火性液体   分類対象外
自己反応性化学品   分類できない
可燃性固体   区分2
引火性液体   分類対象外
高圧ガス   分類対象外
支燃性・酸化性ガス類   分類対象外
可燃性・引火性エアゾール   分類対象外
可燃性・引火性ガス   分類対象外
火薬類   分類対象外
健康に対する有害性
吸引性呼吸器有害性   分類できない
特定標的臓器・全身毒性(反復ばく露)   分類できない
特定標的臓器・全身毒性(単回ばく露)   区分1(造血系)
生殖毒性   分類できない
発がん性   分類できない
生殖細胞変異原性   分類できない
皮膚感作性   分類できない
呼吸器感作性   分類できない
眼に対する重篤な損傷・眼刺激性   分類できない
皮膚腐食性・刺激性   区分外
急性毒性(吸入:ミスト)   分類対象外
急性毒性(吸入:粉じん)   分類できない
急性毒性(吸入:蒸気)   分類できない
急性毒性(吸入:ガス)   分類対象外
急性毒性(経皮)   分類できない
急性毒性(経口)   区分3
環境に対する有害性
水生環境慢性有害性   分類できない
水生環急性境有害性   分類できない

ラベル要素

絵表示又はシンボル
GHS02GHS07
注意喚起語
危険
危険有害性情報
臓器の障害: 造血系
飲み込んだり吸入すると有害
可燃性固体
注意書き
[安全対策]
熱、火花、裸火、高温体などの着火源から遠ざけること。禁煙。
容器および受器を接地すること。
防爆型の電気機器、換気装置、照明機器を使用すること。
粉じん、煙、ミスト、蒸気、スプレーを吸入しないこと。
屋外または換気の良い場所でのみ使用すること。
この製品を使用する時に、飲食または喫煙をしないこと。
取扱い後は手や顔をよく洗うこと。
保護手袋、保護眼鏡を着用すること。
[応急措置]
飲み込んだ場合:気分が悪い時は、医師に連絡すること。口をすすぐこと。
吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させるこ
と。気分が悪い時は、医師に連絡すること。
暴露または暴露の懸念がある場合:医師に連絡すること。
[保管]
施錠して保管すること。
[廃棄]
内容物や容器を、都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に委託す
ること。

3. 組成及び成分情報

  • 化学物質/混合物の区別: : 化学物質
  • 化学名又は一般名: : ジシクロヘキシルアミン亜硝酸塩
  • 濃度又は濃度範囲: : >97.0%(T)
  • CAS RN: : 3129-91-7
  • 化学式: : C12H23N・HNO2
  • 官報公示整理番号 化審法: : 該当なし

4. 応急措置

吸入した場合:

ること。
空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。医師に連絡す

皮膚に付着した場合:

洗うこと。医師に連絡すること。
直ちに、汚染された衣類をすべて脱ぐこと、取り除くこと。多量の水と石鹸で

目に入った場合:

て洗うこと。医師に連絡すること。
水で数分間注意深く洗うこと。コンタクトレンズを容易にはずせる場合は外し

飲み込んだ場合:

医師に連絡すること。口をすすぐこと。

応急措置をする者の保護:

救助者はゴム手袋、密閉ゴーグルなどの保護具を着用する。

5. 火災時の措置

適切な消火剤:

粉末, 泡, 水噴霧, 二酸化炭素

火災時の特定危険有害性:

燃焼や高温により分解し、有毒なヒュームを発生する恐れがあるので注意する。

特有の消火方法:

消火作業は、風上から行い、周囲の状況に応じた適切な消火方法を用いる。関係者以外は安全な場所に退去させる。周辺火災時、移動可能な容器は、速やかに安全な場所に移す。

消火を行う者の保護:

消火作業の際は、必ず保護具を着用する。

6. 漏出時の措置

人体に対する注意事項、保護具及び緊急時措置:

る。
漏出した場所の周辺に、ロープを張るなどして関係者以外の立入りを禁止す
漏出場所の風上から作業し、風下の人を退避させる。
個人用保護具を着用する。

環境に対する注意事項:

製品が排水路に排出されないよう注意する。

封じ込め及び浄化の方法及び機材:

付着物、回収物などは、関係法規に基づき速やかに処分する。
粉塵の飛散に注意しながら掃き集め、密閉容器に回収する。

二次災害の防止策:

火花を発生しない安全な用具を使用する。
着火した場合に備えて、消火用器材を準備する。
付近の着火源、高温体などを速やかに取り除く。

7. 取扱い及び保管上の注意

取扱い

技術的対策:
取扱いは換気のよい場所で行う。適切な保護具を着用する。粉塵が飛散しないように注意する。熱、火花、裸火、高温体などの着火源から遠ざけること。禁煙。静電気対策を行う。取扱い後は手や顔などをよく洗う。
注意事項:
できれば、密閉系で取扱う。粉塵やエアゾールが発生する場合には、局所排気を用いる。
安全取扱い注意事項:
皮膚、眼および衣類との接触を避ける。容器の内圧が高くなっている場合がある。開封は充分な注意のもとに行うこと。

保管

適切な保管条件:
容器を密栓して冷暗所に保管する。施錠して保管する。酸化剤などの混触危険物質から離して保管する。
安全な容器包装材料:
法令の定めるところに従う。

8. ばく露防止及び保護措置

設備対策:

密閉化した設備又は局所排気装置を設ける。取扱い場所の近くに洗眼及び身体洗浄用の設備を設ける。

管理濃度:

設定されていない。

保護具

呼吸用保護具:
防塵・防毒マスク、自給式呼吸器、送気マスク等。
手の保護具:
不浸透性の手袋。
眼、顔面の保護具:
保護眼鏡(ゴーグル型)。状況に応じ保護面。
皮膚及び身体の保護具:
不浸透性の保護衣。状況に応じ、保護長靴。

9. 物理的及び化学的性質

物理的状態

形状
固体(粉末)
白色
臭い
その他
pH
6.5 ~ 8.5

融点・凝固点

182℃ (分解):Lide (88th, 2008)

沸点、初留点及び沸騰範囲

データなし

引火点

185℃:SITTIG (5th, 2008)

自然発火温度

データなし

燃焼性(固体、ガス)

データなし

爆発範囲

データなし

蒸気圧

0.02mmHg(25℃,推定値) [換算値 2Pa(25℃,推定値)]:SRC (Access on Sep. 2008)

蒸気密度

7.89 (Ratio of the density to dry air at the same temp. and pressure):GESTIS (Access on Sep. 2008)

蒸発速度(酢酸ブチル=1)

データなし

比重(密度)

データなし

溶解度

メタノールに易溶、エタノールに可溶、2-プロパノールに微溶、アセトンに難溶。:有機化合物辞典(1985)
対水溶解度 103 mg/L (25℃,推定値): SRC (Access on Sep. 2008)

オクタノール・水分配係数

logPow=4.37 (推定値): SRC (Access on Sep. 2008)

分解温度

182℃:Lide (88th, 2008)

粘度

データなし

粉じん爆発下限濃度

データなし

最小発火エネルギー

データなし

体積抵抗率(導電率)

データなし

その他

換算係数(25℃):1ppm=9.33mg/m3、1mg/m3=0.107ppm

10. 安定性及び反応性

反応性:

情報なし

化学的安定性:

適切な条件下においては安定。

危険有害反応可能性:

特別な反応性は報告されていない。

避けるべき条件:

火花, 裸火, 静電放電

混触危険物質:

酸化剤

危険有害な分解生成物:

二酸化炭素, 一酸化炭素, 窒素酸化物

11. 有害性情報

急性毒性

経口
ラットのLD50 = 200、565 mg/kg bw (GESTIS (Access on Sep. 2008)), LD50=330 mg/kg (RTECS(2006))、LD50=284 mg/kg (SITTIG (5th, 2008) )の4つのLD50 のうちそれぞれ2つが区分3と4の範囲にあるが、より厳しい区分3を採用した。
経皮
ラットのLD50 = 909 mg/kg bw (GESTIS (Access on Sep. 2008))、LDL0 > 2000mg/kg bw (RTECS(2006))とあるが、他に判断する十分な情報がなく分類できないとした。
吸入
吸入(粉じん):   ラットLC= > 90 mg/m3/4H (RTECS (2006)) とあるが、他に判断する十分な情報がなく分類できないとした。
吸入(蒸気):   データなし
吸入(ガス):   GHSの定義による固体である。

皮膚腐食性・刺激性

ラットとウサギにおいて刺激性を示さない (GESTIS (Access on Sep. 2008)) 、またヒトの皮膚試験において刺激性を示さない (GESTIS (Access on Sep. 2008)) との結果に基づき区分外とした。

眼に対する重篤な損傷・刺激性

ラットおよびウサギを用いた試験において刺激性なし、または軽度の結膜炎(GESTIS (Access on Sep. 2008))とあるが、他に判断する十分な情報がないため分類できないとした。

呼吸器感作性又は皮膚感作性

皮膚感作性:データなし
呼吸器感作性:データなし

生殖細胞変異原性

マウスを用いた小核試験で弱陽性の報告(GESTIS (Access on Sep. 2008))があるが、他にin vivo試験のデータがなく、複数指標のin vitro試験の結果もないことから分類できない。なお、In vitro試験ではエームス試験の一部の菌株で陽性結果が報告されている(NTP DB (Access on Sep 2008.))。

発がん性

マウスおよびラットの皮下投与によって投与部位の催腫瘍性が認められている(RTECS (Access on Sep. 2008))が、他にデータがなく分類できない。

生殖毒性

データなし

特定標的臓器・全身毒性(単回ばく露)

ラットの経口投与試験においてガイダンスの区分2に該当する330 mg/kgの用量(LD50値に相当)において貧血が報告され(RTECS(2005))、ラットの吸入ばく露試験(4時間ばく露)においてガイダンスの区分1に該当する0.03mg/Lの用量でメトヘモグロビンの増加(15.4%)が認められ(GESTIS(access on 9, 2008))、ラットを用いた経口投与試験において区分1に該当する0.03mg/Lの用量でメトヘモグロビンの増加(38.5%)が認められている(GESTIS(access on 9, 2008))ことから区分1(造血系)とした。

特定標的臓器・全身毒性(反復ばく露)

ラットの13週経口投与試験において赤血球と白血球数の変化(RTECS (2006))とあるが、他に判断する十分な情報がなく分類できないとした。

吸引性呼吸器有害性

データなし

12. 環境影響情報

生態毒性:

魚類:
情報なし
甲殻類:
情報なし
藻類:
情報なし

残留性・分解性:

情報なし

生体蓄積性(BCF):

情報なし

土壌中の移動性

オクタノール/水分配係数:
情報なし
土壌吸着係数(Koc):
情報なし
ヘンリー定数(PaM 3/mol):
情報なし

オゾン層への有害性:

情報なし

13. 廃棄上の注意

処理施設がないなどの理由で廃棄できない場合は、許可を受けた産業廃棄物処理業者に委託する。
空容器を処分する時は、内容物を完全に除去した後に行う。
可燃性物質と混合すると発火の恐れがある。
処理に際しては、充分な知識を有した専門家に相談した後、危険性に充分配慮する。
地方条例や国内規制に従う。
適切な保護具を着用する。

14. 輸送上の注意

国連番号:

2687

品名(国連輸送名):

Dicyclohexylammonium nitrite

国連分類:

クラス4.1(可燃性固体)

容器等級:

海洋汚染物質:

Y

輸送の特定の安全対策及び条件:

積み込み、荷崩れの防止を確実に行い、法令の定めるところに従う。
運搬に際しては容器に漏れのないことを確かめ、転倒、落下、損傷のないように

15. 適用法令

海洋汚染防止法

個品運送P(施行規則第30条の2の3、国土交通省告示)

船舶安全法

可燃性物質類・可燃性物質

航空法

可燃性物質類・可燃性物質

港則法

可燃性物質類・可燃性物質

16. その他の情報

略語と頭字語

TWA: 時間加重平均
STEL: 短期暴露限度
RID: 鉄道による危険物の国際運送に関する規則
LD50: 致死量 50%
LC50: 致死濃度 50%
IMDG: 国際海上危険物
IATA:国際航空運送協会
EC50: 有効濃度 50%
CAS: ケミカルアブストラクトサービス
ADR: 道路による危険物の国際輸送に関する欧州協定

参考文献

【1】労働安全衛生法 ウェブサイト https://www.mhlw.go.jp
【2】化学物質審査規制法(化審法)https://www.env.go.jp
【3】化学物質排出把握管理促進法(PRTR法) https://www.chemicoco.env.go.jp
【4】NITE化学物質総合情報提供システム (NITE-CHRIP)https://www.nite.go.jp/
【5】カメオケミカルズ公式サイト http://cameochemicals.noaa.gov/search/simple
【6】ChemIDplus、ウェブサイト http://chem.sis.nlm.nih.gov/chemidplus/chemidlite.jsp
【7】ECHA - 欧州化学物質庁、ウェブサイト https://echa.europa.eu/
【8】eChemPortal - OECD 化学物質情報グローバルポータル、ウェブサイトhttp://www.echemportal.org/echemportal/index?pageID=0&request_locale=en
【9】ERG - 米国運輸省による緊急対応ガイドブック、ウェブサイトhttp://www.phmsa.dot.gov/hazmat/library/erg
【10】有害物質に関するドイツ GESTIS データベース、ウェブサイトhttp://www.dguv.de/ifa/gestis/gestis-stoffdatenbank/index-2.jsp
【11】HSDB - 有害物質データバンク、ウェブサイト https://toxnet.nlm.nih.gov/newtoxnet/hsdb.htm
【12】IARC - 国際がん研究機関、ウェブサイト http://www.iarc.fr/
【13】IPCS - The International Chemical Safety Cards (ICSC)、ウェブサイトhttp://www.ilo.org/dyn/icsc/showcard.home
【14】Sigma-Aldrich、ウェブサイト https://www.sigmaaldrich.com/
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