急性毒性
経口
ラットのLD50値として2件のデータ(1591 mg/kgおよび810 mg/kg)(SIDS (2003))はいずれも区分4に該当する。GHS分類:区分4 ラットのLD50値として2件のデータ(1591 mg/kgおよび810 mg/kg)(SIDS (2003))はいずれも区分4に該当する。
経皮
ラットLD50値は>4000 mg/kg、およびウサギのLD50値は3900 mg/kg(SIDS (2003))に基づき、JIS分類基準の区分外(国連分類基準の区分5に相当)とした。GHS分類:区分外 ラットLD50値は>4000 mg/kg、およびウサギのLD50値は3900 mg/kg(SIDS (2003))に基づき、JIS分類基準の区分外(国連分類基準の区分5に相当)とした。
吸入:ガス
GHSの定義における液体である。GHS分類:分類対象外 GHSの定義における液体である。
吸入:蒸気
ラットのLC50値は4時間ばく露で >16.8 mg/L(SIDS (2003))により、区分4または区分外相当となるが、区分を特定できないので「分類できない」とした。なお、極めて高濃度の飽和蒸気にばく露との記述により、蒸気の基準値(mg/L)を適用した。GHS分類:分類できない ラットのLC50値は4時間ばく露で >16.8 mg/L(SIDS (2003))により、区分4または区分外相当となるが、区分を特定できないので「分類できない」とした。なお、極めて高濃度の飽和蒸気にばく露との記述により、蒸気の基準値(mg/L)を適用した。
吸入:粉じん及びミスト
データなし。GHS分類:分類できない データなし。
皮膚腐食性及び刺激性
ウサギの皮膚に本物質原液0.5 mLを4時間の閉塞適用した試験において、皮膚一次刺激指数(PDII)は6.13で腐食性あり(corrosive)との評価結果(SIDS (2003))に基づき区分1とした。なお、ウサギの皮膚に本物質原液を20時間または24時間の閉塞適用による別の試験でも腐食性ありとの結果(SIDS (2003))が報告されている。GHS分類:区分1 ウサギの皮膚に本物質原液0.5 mLを4時間の閉塞適用した試験において、皮膚一次刺激指数(PDII)は6.13で腐食性あり(corrosive)との評価結果(SIDS (2003))に基づき区分1とした。なお、ウサギの皮膚に本物質原液を20時間または24時間の閉塞適用による別の試験でも腐食性ありとの結果(SIDS (2003))が報告されている。
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性
ウサギの眼に本物質原液0.1 mLを適用した試験(Federal Register 38, No. 187)において、刺激性の総合スコア(AOIに相当)は28.7(最大値110)を示し、軽度~中等度の角膜混濁、中等度の結膜発赤と浮腫が認められ、8日間の観察期間内に完全には回復せず、強い刺激性(highly irritating)との評価結果(SIDS (2003))に基づき区分2Aとした。GHS分類:区分2A ウサギの眼に本物質原液0.1 mLを適用した試験(Federal Register 38, No. 187)において、刺激性の総合スコア(AOIに相当)は28.7(最大値110)を示し、軽度~中等度の角膜混濁、中等度の結膜発赤と浮腫が認められ、8日間の観察期間内に完全には回復せず、強い刺激性(highly irritating)との評価結果(SIDS (2003))に基づき区分2Aとした。
呼吸器感作性
データなし。GHS分類:分類できない データなし。
皮膚感作性
ヒトにおいて26人のボランティアによるマキシマイゼーション試験で感作性なし(not sensitization)との報告(SIDS (2003))があるが、詳細不明のため「分類できない」とした。GHS分類:分類できない ヒトにおいて26人のボランティアによるマキシマイゼーション試験で感作性なし(not sensitization)との報告(SIDS (2003))があるが、詳細不明のため「分類できない」とした。
生殖細胞変異原性
マウスの腹腔内投与による骨髄細胞を用いた小核試験(体細胞in vivo変異原性試験)(OECD TG474、GLP準拠)において、陰性の結果(SIDS (2003))に基づき区分外とした。なお、マウスの経口投与による骨髄細胞を用いた小核試験の結果も報告され、最高用量においてのみ小核多染性赤血球の出現頻度の高値が認められたが、背景データの範囲内であることから本物質の小核誘発性の生物学的意義は低いものと考察されている(食品健康影響評価 (2010))。また、in vitro試験の結果として、エームス試験で陰性(SIDS(2003))または弱陽性(食品健康影響評価 (2010))、CHL/IU細胞を用いた染色体異常試験では弱陽性(食品健康影響評価 (2010))がそれぞれ報告されている。GHS分類:区分外 マウスの腹腔内投与による骨髄細胞を用いた小核試験(体細胞in vivo変異原性試験)(OECD TG474、GLP準拠)において、陰性の結果(SIDS (2003))に基づき区分外とした。なお、マウスの経口投与による骨髄細胞を用いた小核試験の結果も報告され、最高用量においてのみ小核多染性赤血球の出現頻度の高値が認められたが、背景データの範囲内であることから本物質の小核誘発性の生物学的意義は低いものと考察されている(食品健康影響評価 (2010))。また、in vitro試験の結果として、エームス試験で陰性
発がん性
データなし。GHS分類:分類できない データなし。
生殖毒性
ラットの妊娠6~19日に経口投与した発生毒性試験(OECD TG 414;GLP)において、高用量(600 mg/kg)で一般症状、摂餌量低下および体重増加抑制など母動物の一般毒性が認められたが、妊娠率、黄体数、着床数、吸収胚数、生存仔数などの妊娠の指標または仔の発生に影響はなく、催奇形性を示唆する所見もなかった(SIDS (2003))。しかし、交配前からの投与による性機能・生殖能に対する影響についてはデータ不十分なため「分類できない」とした。GHS分類:分類できない ラットの妊娠6~19日に経口投与した発生毒性試験(OECD TG 414;GLP)において、高用量(600 mg/kg)で一般症状、摂餌量低下および体重増加抑制など母動物の一般毒性が認められたが、妊娠率、黄体数、着床数、吸収胚数、生存仔数などの妊娠の指標または仔の発生に影響はなく、催奇形性を示唆する所見もなかった(SIDS (2003))。しかし、交配前からの投与による性機能・生殖能に対する影響についてはデータ不十分なため「分類できない」とした。
特定標的臓器毒性(単回ばく露)
ラットに経口投与後に観察された症状として、172 mg/kg以上でよろめき、呼吸困難、不穏、1376 mg/kg以上で鈍麻、腹臥位、眼と耳の赤色化、1720 mg/kg以上で側臥位または背臥位、眼と口からの分泌物が記載され、症状は用量の増加と共に悪化する用量反応性を示し、回復は1376 mg/kg以下で7日以内に見られている(SIDS (2003))。以上より、試験用量はガイダンス値区分2に相当しているが、標的臓器の特定が困難なため区分2(全身毒性)とした。GHS分類:区分2(全身毒性) ラットに経口投与後に観察された症状として、172 mg/kg以上でよろめき、呼吸困難、不穏、1376 mg/kg以上で鈍麻、腹臥位、眼と耳の赤色化、1720 mg/kg以上で側臥位または背臥位、眼と口からの分泌物が記載され、症状は用量の増加と共に悪化する用量反応性を示し、回復は1376 mg/kg以下で7日以内に見られている(SIDS (2003))。以上より、試験用量はガイダンス値区分2に相当しているが、標的臓器の特定が困難なため区分2(全身毒性)とした。
特定標的臓器毒性(反復ばく露)
ラットの飲水投与による90日間経口投与試験(OECD TG 408;GLP)において、投与と関連した唯一の所見は高用量の5000 ppm(243.8(雄)~307.2(雌) mg/kg bw/day)での摂餌量と摂水量の低下であり、体重減少と体重増加抑制を伴ったが、その他の検査項目には投与と関連する有意な変化はなかった(SIDS (2003))と報告されている。投与の影響は、ガイダンス値範囲を超える用量で摂餌量と摂水量の低下、体重低下と体重増加抑制が認められたのみであることから、経口経路では区分外に相当する。しかし、他経路(吸入、経皮)についてはデータがなく影響は不明のため、特定標的臓器毒性(反復ばく露)の分類としては「分類できない」とした。GHS分類:分類できない ラットの飲水投与による90日間経口投与試験(OECD TG 408;GLP)において、投与と関連した唯一の所見は高用量の5000 ppm(243.8(雄)~307.2(雌) mg/kg bw/day)での摂餌量と摂水量の低下であり、体重減少と体重増加抑制を伴ったが、その他の検査項目には投与と関連する有意な変化はなかった(SIDS (2003))と報告されている。投与の影響は、ガイダンス値範囲を超える用量で摂餌量と摂水量の低下、体重低下と体重増加抑制が認められたのみであることから、経口経路では区分外に相当す
吸引性呼吸器有害性
データなし。GHS分類:分類できない データなし。