急性毒性
経口
ラットLD50値:880mg/kg(CERIハザードデータ集, 1996、DFGOT vol.20, 2003)、350mg/kg(DFGOT vol.20, 2003)、350-1000mg/kg(IARC 54, 1992)に基づき、計算を適用した。計算値は539.2mg/kgであったことから、区分4とした。
経皮
ウサギLD50値:708mg/kg(CERIハザードデータ集, 1996)および600mg/kg(DFGOT vol.20, 2003、IARC 54, 1992)に基づき、区分3とした。
吸入:ガス
GHSの定義による液体である。
吸入:蒸気
DFGOT(vol.20, 2003)にラットを用いた吸入暴露試験において250ppmの4時間暴露(換算値1.57mg/L)により死亡は認められなかったとの記述があるが、他に蒸気暴露データがなく、このデータだけでは区分が特定できないことから、データ不足のため分類できないとした。
吸入:粉じん及びミスト
DFGOT(vol.20, 2003)のラットを用いた吸入暴露試験において500ppmの4時間暴露(換算値3.15mg/L)により6例全例が14日以内に死亡したとの記述があるが、他にミストでの暴露データがなく、このデータだけでは区分が特定できないことから、データ不足のため分類できないとした。
皮膚腐食性及び皮膚刺激性
CERIハザードデータ集(1996)およびDFGOT(vol.20, 2003)のウサギの皮膚への適用により壊死(necrosis)が生じたとの記述から、腐食性があると判断し、区分1A-1Cとした。
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性
皮膚腐食性であることから、区分1とした。
呼吸器感作性
データなし。
皮膚感作性
データなし。
生殖細胞変異原性
生殖細胞を用いるin vivo経世代変異原性試験であるマウスを用いた優性致死試験で陽性の結果(IARC 71, 1999、DFGOT vol.20, 2003)があることから、区分1Bとした。
発がん性
IARCでグループ2A(IARC 71, 1999)、日本産業衛生学会で2A(産衛学会勧告, 2005)、EUでカテゴリー2(EU-Annex I, 2006)、NTPでR(NTP RoC 11th, 2005)に分類されていることから、区分1Bとした。
生殖毒性
データなし。
特定標的臓器毒性(単回ばく露)
具体的な症例報告はないが、ICSC(J)(1999)およびSITTIG(4th, 2002)の気道刺激性あるいは気道腐食性であり、このエーロゾルを吸入すると肺水腫を起こすことがあるとの記述から、区分2(呼吸器)とした。
特定標的臓器毒性(反復ばく露)
データなし。
吸引性呼吸器有害性
データなし。