急性毒性
経口
データ不足のため分類できない。なお、39%水溶液でのラットの経口LD50値として、1,400-2,000 mg/kg (GESTIS (Access on September 2013)) の報告がある。旧分類のLD50値の平均値1,310 mg/kgは、SIDS (2004)、 ACGIH (7th, 2001)、RTECS (2004) の報告に基づくものであるが、二亜硫酸ナトリウム (固体) の報告であったため、不採用とした。
経皮
データ不足のため分類できない。
【本項目については、二亜硫酸ナトリウム (CAS: 7681-57-4) の分類を参照のこと。】
吸入:ガス
GHSの定義における液体である。
吸入:蒸気
データ不足のため分類できない。
吸入:粉じん及びミスト
データ不足のため分類できない。
皮膚腐食性及び皮膚刺激性
データ不足のため分類できない。なお、本物質は動物実験で無刺激である (IUCLID (2000)) が、濃厚溶液でヒトに刺激を与えるという情報 (HSDB (Access on September 2013)) があり、国連危険物輸送勧告においてクラス8とされている。
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性
ヒトの事例では、本物質は医学文献で軽度の眼と呼吸器への反応が報告されているとの記載がある (ACGIH (7th, 2001))。動物実験では、水溶液での動物実験結果は無刺激との情報もある (IUCLID (2000)) が、ACGIH (7th, 2001) は、本物質が眼に刺激性があったと記載している (その強さについては不記載)。ACGIHは情報源List 1、IUCLIDは情報源List 2であるため、ACGIHの情報を採用し区分2Bに修正した。
呼吸器感作性
呼吸器感作性:データ不足のため分類できない。ヒトについての本物質に関する疫学情報や症例報告、動物試験の報告はなく、ACGIH (2001)は要約の中で、本物質の感作性を勧告しうる十分利用可能なデータはない、と記載している。
【本項目については、二亜硫酸ナトリウム (CAS: 7681-57-4) の分類を参照のこと。】
皮膚感作性
皮膚感作性:データ不足のため分類できない。ヒトについての本物質に関する疫学情報や症例報告、動物試験の報告はなく、ACGIH (2001)は要約の中で、本物質の感作性を勧告しうる十分利用可能なデータはない、と記載している。
【本項目については、二亜硫酸ナトリウム (CAS: 7681-57-4) の分類を参照のこと。】
生殖細胞変異原性
データ不足のため分類できない。本物質の情報はない。なお、亜硫酸塩についての情報としては、in vivoでは、マウスの優性致死試験及び染色体異常試験で陰性 (ACGIH (7th, 2001))、in vitroでは、細菌の復帰突然変異試験、哺乳類培養細胞を用いる遺伝子突然変異試験で陽性の結果 (ACGIH (7th, 2001)) があるが、変異原性情報としては十分ではない。
発がん性
ACGIH (1995) でA4と評価されている。また、IARC (1992) は亜硫酸水素塩としてGroup 3と評価している。従って、本物質は、ガイダンス改訂による分類区分の変更により、「分類できない」とした。
生殖毒性
本物質の生殖発生毒性に関するデータはない。
【本項目については、二亜硫酸ナトリウム (CAS: 7681-57-4) の分類を参照のこと。】
特定標的臓器毒性(単回ばく露)
動物に対して粘膜刺激性があるとの記載や、ヒトに対して軽度の呼吸反応があるとの記載 (ACGIH (7th, 2001)) から区分3 (気道刺激性) に分類した。現行分類の情報はList 3 (GESTIS Access on September 2013) の情報であるため削除し、新たに分類をおこなった。
特定標的臓器毒性(反復ばく露)
データ不足のため分類できない。なお、亜硫酸オキシダーゼの遺伝的欠損例で神経系変性による死亡例が1例見られた (ACGIH (7th, 2001))、あるいは過敏反応を示した膵炎患者の症例、喘息患者の症状悪化の症例が報告されている (HSDB (Access on September 2013)) が、いずれも1例のみの報告で、本物質ばく露との関連も明らかではない。なお、旧分類では職業ばく露及び消費者ばく露による喘息の事例を根拠に分類が行われたが、本物質ばく露による事例ではない (二亜硫酸ナトリウムばく露による事例) ことを確認した。
【本項目については、二亜硫酸ナトリウム (CAS: 7681-57-4) の分類を参照のこと。】
吸引性呼吸器有害性
データ不足のため分類できない。