ジフェンヒドラミン 化学特性,用途語,生産方法
外観
白色~黄色~緑色透明液体
種類
ジフェンヒドラミンは、医薬品としては主に塩酸塩が用いられています。風邪薬の内服薬などの成分に用いられる他、外用薬として塗り薬に用いられているものや、注射薬として販売されているものもあります。
その他の製品には、研究開発用試薬などがあります。多くは塩酸塩として販売されています。常温にて保存・輸送が可能とされる場合と、冷蔵保管が必要な場合と製品によって様々です。容量は様々なものがあり、100mg , 250mgなどから、5g , 10g , 50g , 100gなどがあります。
また、水素が重水素で置換された、ジフェンヒドラミン-d6塩酸塩も販売されています。こちらは、冷蔵保管が必要な試薬であり、容量は1mg , 5mg , 50mgです。
解説
ジフェンヒドラミン,エタノールアミン型の抗ヒスタミン剤の一つ。ヒスタミンと効果器の H1 受容体を競合拮抗するので,H1 遮断剤ともいわれる。ジフェニルメチルブロミドとN,N-ジメチルエタノールアミンとの反応で得られる.特異な臭いをもつ黄色の液体.沸点150~160 ℃(266 Pa).塩酸塩は分解点166 ℃.水,エタノールに可溶.光で徐々に分解する.じんましん,掻痒(そうよう),虫刺されなどに対する抗ヒスタミン剤として使用される.LD50 500 mg/kg(ラット,経口).
用途
ジフェンヒドラミン(Diphenhydramine)は、H1受容体拮抗薬のうち、古い第一世代抗ヒスタミン薬に属する化合物のひとつである。製品名はレスタミンコーワ錠(興和創薬販売)。 末梢および中枢のヒスタミンと競合的に拮抗することにより炎症、気道分泌の抑制、鎮静作用がある。また、イヌやネコでは乗り物酔いの予防薬として使用される。主に風邪薬や鼻炎薬など、抗ヒスタミン薬として用いられるが、顕著な眠気の副作用が問題視されており、1980年代には第二世代抗ヒスタミン薬が登場している。 効能じん麻疹、皮膚疾患に伴うそう痒(湿疹 皮膚炎)、春季カタルに伴うそう痒、枯草熱、急性鼻炎、アレルギー性鼻炎、血管運動性鼻炎
効能
抗アレルギー薬, H1受容体拮抗薬
薬理作用
ジフェンヒドラミンは、ヒスタミンH1受容体に拮抗する抗ヒスタミン薬です。ヒスタミンは肥満細胞などで産生される物質であり、組織が抗原にさらされた時や炎症が生じた場合に細胞外に放出されて機能します。従って、抗ヒスタミン薬は、花粉症や風邪などによるアレルギー症状や、蕁麻疹などによる皮膚の痒みを緩和するために用いられます。
副作用として、顕著な眠気が指摘されていますが、副作用を逆手に取ることにより、今日では睡眠改善薬としても使用されている薬品です。ただし、不眠症への使用や長期連用は推奨されません。尚、内服薬は、緑内障の患者や前立腺肥大等下部尿路に閉塞性疾患のある患者には禁忌とされています。
商品名
ジフェンヒドラミン (武田テバファーマ); ジフェンヒドラミン (武田テバファーマ); レスタミン (興和)
説明
Diphenhydramine is one of the main representatives of antihistamine drugs that block H1
receptors. Besides antihistamine activity, diphenhydramine exhibits a local anesthetic
effect, relaxes smooth muscle, and has sedative and soporific action.
使用
Diphenhydramine also reduces muscle rigidity and general stiffness, and has a relatively
minor effect on tremors.
臨床
臨床的にはじんま疹,夜間 瘙痒症,アレルギー性疾患,加速度病,感冒などに用いられる。薬理作用は H1 受容体遮断作用,中枢神経の一般的抑制による鎮静,傾眠,制吐,抗パーキンソン作用などを示す。
副作用
副作用としては中枢神経系抑制 (ねむけ,倦怠感,めまい,耳鳴り,運動の協調不全,複視) ,消化器障害 (食欲不振,吐き気,嘔吐,便秘,下痢など) ,アレルギー反応 (皮膚炎,白血球減少など) がみられる。
使用用途
ジフェンヒドラミンは、炎症を引き起こすヒスタミンと拮抗するため、抗ヒスタミン剤 (H1受容体拮抗薬) としての用途があります。末梢および中枢のヒスタミンと競合的に拮抗し、炎症、気道分泌の抑制、鎮静作用を得ることができます。蕁麻疹や掻痒感を抑える効果や、花粉症をはじめとしたアレルギー性鼻炎を抑えることも可能です。主には、塩酸塩が使用されています。
注意すべき点は、眠気を誘発するという副作用があることです。一方、この眠気を誘発するという作用に着目し、最近では睡眠改善薬として使用されるようになっています。臨床以外の用途では、実験的研究における抗ヒスタミン薬として用いられることがあります。
接触アレルゲン
This antihistaminic drug with sedative properties is
mainly sold over the counter. It can be used both topically
(treatment of pruritis) and orally for its antiallergic,
antiemetic, sedative, and anticough properties.
Allergic or photoallergic contact dermatitis and fixeddrug
eruption seem to be rare.
安全性プロファイル
Deadly human poison
by an unspecified route. Poison by
ingestion, intravenous, intraperitoneal, and
subcutaneous routes. Experimental
reproductive effects. Human systemic
effects by ingestion: somnolence, alteration
of operant conditioning, changes in
psychophysiological tests. Human mutation
data reported. When heated to
decomposition it emits toxic fumes of NO,.
See also ETHERS.
環境運命予測
Diphenhydramine is fairly stable in the environment
although it does undergo photodegradation. Conjugates of
diphenhydramine such as diphenhydramine-N-glucuronide
may be converted back to the parent compound, diphenhydramine,
through enzymatic cleavage during sewage treatment
process. Diphenhydramine is removed poorly through wastewater
treatment processes and is found in significant concentrations
in aquatic organisms downstream from such plants.
Diphenhydramine has significant risk for bioaccumulation,
particularly in water downstream from wastewater and sewage
treatment facilities.
Solubility in water
One gram of diphenhydramine is soluble in 1 mL of water, 2 mL of ethanol, 2 mL of chloroform, or 50 mL of acetone; the compound is very slightly soluble in benzene or ether.
合成方法
図1. ジフェンヒドラミンの合成方法
単体のジフェンヒドラミンは、ジフェニルメチルブロミドと N,N- ジメチルエタノールアミンとの反応によって得られる物質です。この反応は、塩基性条件下における求核置換反応であり、N,N- ジメチルエタノールアミンがアルコールとしてジフェニルブロミドの炭素に求核攻撃します。尚、N,N- ジメチルエタノールアミンは第三級アミンであるため、アミノ基では求核攻撃しません。
ジフェンヒドラミン 上流と下流の製品情報
原材料
準備製品