ホスホタングステン酸 溶液 化学特性,用途語,生産方法
種類
リンタングステン酸は、通常、水和物として販売されます。水和物の化学式は、H3O40PW12・nH2Oと表され、CAS登録番号は12501-23-4です。主に24水和物として単離されますが、乾燥されて6水和物を形成することもあります。
性質
化学式はH3O40PW12で表され、分子量は2880.2です。CAS番号は1343-93-7で登録されています。
24水和物の融点は89°Cで、常温で白色または黄緑色の結晶〜結晶性粉末です。無臭で、100mlの水に200g溶けます。水の他にも、やに可溶です。高濃度の水溶液では、やよりも高い酸強度を有します。
リンタングステン酸の陰イオンは、12個のタングステン原子と酸素原子によって連結されたカゴからなる完全な四面体対称性の構造を持ちます。その四面体の中心にリン原子が配置されたものが基本構造です。
解説
リンタングステン酸,タングストリン酸,ウォルフラモリン酸ともいう。リンモリブデン酸と同型のヘテロポリ酸である。例としてホスホ十二タングステン酸三水素 H3[PW12O40]・nH2O がある。これは無色の結晶で,水に溶ける。
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製造法
リンタングステン酸は、二水和物 (Na2WO4・2H2O) と、で酸性化された (H3PO4) との反応によって調製できます。
用途
アルカロイド,蛋白質の沈殿剤として用いられるなど,リンモリブデン酸に類似している。
化学的特性
white to pale yellow crystalline powder
使用
As reagent for alkaloids and many other nitrogen bases, for phenols, albumin, peptone, amino acids, uric acid, urea, blood, carbohydrates; as biological stain.
使用用途
リンタングステン酸は、などの他のヘテロポリ酸と同様に、有機合成反応の触媒として利用されています。
400℃まで熱的に安定で、溶液中では均一触媒として、有機物の水和反応やエステル交換、重合反応に用いられます。また、やなどの基材に担持された不均一系触媒としての使用も可能です。
酸触媒としての使用例を、以下に示します。
- プロペンから2-プロパノールを合成する際の加水分解における均一系触媒反応
- プリンス反応 (英: Prins reaction) における均一系触媒反応
- 2-プロパノールからプロペン、から炭化水素などの脱水反応における不均一系触媒反応
プリンス反応とは、カルボニル‐エン反応を指します。ルイス酸またはブレンステッド酸存在下、アルデヒドとアリル化合物を混合することで、ホモアリルアルコールを得る反応です。
使用と保管
取り扱い時の対策
取り扱う際は、保護手袋と保護衣、保護メガネを着用します。必要に応じて、粉塵マスクや保護面を使用してください。
火災の場合
熱分解で、刺激性で有毒なガスと蒸気を放出するおそれがあります。現場状況と周囲の環境に適した消火方法を取ってください。
保管する場合
リンタングステン酸水和物は、空気中で風解します。ガラス製の容器に密閉し、直射日光を避けて冷蔵庫内 (2~10℃) に保管してください。保管場所は施錠します。
安全性プロファイル
Moderately toxic by
ingestion. When heated to decomposition it
emits toxic fumes of POx.
概要
リンタングステン酸 (英: Phosphotungstic acid) とは、のヘテロポリ酸である無機化合物です。
別名として、ホスホタングステン酸やタングストリン酸 (英: Tungstophosphoric acid) 、12-タングストリン酸 (英: 12-Tungstophosphoric acid) と呼ばれます。略称は、TPAまたはPTAです。
代表的な化合物として、ホスホ十二タングステン酸 (H3PW12O40) が挙げられます。
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