安全データシート

1-クロロ-2,4-ジニトロベンゼン

改訂日:2024-01-24版番号:1

1. 化学品及び会社情報

製品識別子

  • 製品名: 1-クロロ-2,4-ジニトロベンゼン
  • CB番号: CB9363786
  • CAS: 97-00-7
  • EINECS番号: 202-551-4
  • 同義語: 1-クロロ-2,4-ジニトロベンゼン

物質または混合物の関連する特定された用途、および推奨されない用途

  • 関連する特定用途: 染料・医薬中間体
  • 推奨されない用途: なし

会社ID

  • 会社名:Chemicalbook
  • 住所:北京市海淀区上地十街匯煌国際1号棟
  • 電話:400-158-6606

2. 危険有害性の要約

GHS分類

分類実施日
平成24年。政府向けGHS分類ガイダンス(H22.7版)を使用
GHS改訂4版を使用
物理化学的危険性
引火性液体
健康に対する有害性
急性毒性(経口)   区分4
急性毒性(経皮)   区分2
皮膚腐食性/刺激性   区分2
眼に対する重篤な損傷/眼刺激性   区分1
皮膚感作性   区分1
生殖細胞変異原性   区分2
特定標的臓器毒性(単回ばく露)   区分1(血液系)、区分3(気道刺激性)
特定標的臓器毒性(反復ばく露)   区分2(神経系、血液)
環境に対する有害性
水生環境有害性 (急性)   区分1
水生環境有害性 (長期間)   区分1
オゾン層への有害性   分類実施中
<環境分類実施日に関する情報>
水生環境有害性 (急性):H18.3.31、H24年度の分類は実施中のため、H18年度の分類を記載(GHS分類マニュアル(H18.2.10 版)を使用)。 水生環境有害性 (長期間):H18.3.31、H24年度の分類は実施中のため、H18年度の分類を記載(GHS分類マニュアル(H18.2.10 版)を使用)。

2.2 注意書きも含むGHSラベル要素

絵表示
GHS05GHS06GHS08GHS09
注意喚起語
危険
危険有害性情報
H302 飲み込むと有害。
H310 皮膚に接触すると生命に危険。
H315 皮膚刺激。
H317 アレルギー性皮膚反応を起こすおそれ
H318 重篤な眼の損傷。
H410 長期継続的影響によって水生生物に非常に強い毒性。
注意書き
安全対策
P261 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。
P262 眼,皮膚,衣類につけないこと。
P264 取扱い後は皮膚をよく洗うこと。
P270 この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。
P272 汚染された作業衣は作業場から出さないこと。
P273 環境への放出を避けること。
P280 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。
応急措置
P301 + P312 + P330 飲み込んだ場合:気分が悪いときは医師に連絡すること。口をすすぐこと。
P302 + P352 + P310 皮膚に付着した場合:多量の水と石けん(験)で洗うこと。直ちに医師に連絡すること。
P305 + P351 + P338 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。
P333 + P313 皮膚刺激又は発しん(疹)が生じた場合:医師の診断/手当てを受けること。
P361 + P364 汚染された衣類を直ちに全て脱ぎ、再使用する場合には洗濯をすること。
P391 漏出物を回収すること。
保管
P405 施錠して保管すること。
廃棄
P501 内容物/容器を承認された処理施設に廃棄すること。

2.3 他の危険有害性

なし

3. 組成及び成分情報

  • 化学物質・混合物の区別: 化学物質
  • 別名: 2,4-Dinitrochlorobenzene
  • 分子量: 202.55 g/mol
  • CAS番号: 97-00-7
  • EC番号: 202-551-4
  • 化審法官報公示番号: 3-454
  • 安衛法官報公示番号: -

4. 応急措置

4.1 必要な応急手当

一般的アドバイス
応急措置担当者は自分が暴露しないよう、適切な防護を行う。 この安全データシートを担当医に見せる。
吸入した場合
吸入後は新鮮な空気を吸うこと。ただちに医師の診察を受けること。 呼吸停止時はただちに人工呼吸を実施し、必要に応じて酸素も吸入する。
皮膚に付着した場合
皮膚に接触した場合: すべての汚染された衣類を直ちに脱ぐこと。 皮膚を流水/シャワーで洗うこと。 直ちに医師を呼ぶ。
眼に入った場合
眼に触れた後は多量の水ですすぐこと。 ただちに眼科医の診察を受けること。 コンタクトレンズをはずす。
飲み込んだ場合
飲み込んだ場合は水を飲ませる(多くても2杯)。ただちに医師の診察を受けること。1時間以内に治療が受けられないという例外的な状況のみ、嘔吐させ(相手に完全に意識のある場合のみ)、活性炭(10%懸濁液に20~40g)を投与してできるだけ早く医師の診察を受ける。

4.2 急性症状及び遅発性症状の最も重要な徴候症状

もっとも重要な既知の徴候と症状は、ラベル表示(項目2.2を参照)および/または項目11に記載されている

4.3 緊急治療及び必要とされる特別処置の指示

データなし

5. 火災時の措置

5.1 消火剤

使ってはならない消火剤
本物質/混合物に対する消火剤の制限なし
適切な消火剤
水 泡 二酸化炭素(CO2) 粉末

5.2 特有の危険有害性

炭素酸化物, 窒素酸化物(NOx), 塩化水素ガス
可燃性。
蒸気は空気より重く、床に沿って広がることがある。
高熱で空気と反応して爆発性混合物を生じる
火災時に有害な燃焼ガスや蒸気を生じるおそれあり。

5.3 消防士へのアドバイス

自給式呼吸器がある場合のみ危険区域に留まってもよい。安全なゾーンまで離れるか適切な保護衣を着用して、皮膚に触れないようにすること。

5.4 詳細情報

ガス/蒸気/ミストを水スプレージェットで抑える(除去する)。 消火水が、地上水または地下水のシステムを汚染しないようにする。

6. 漏出時の措置

6.1 人体に対する注意事項、保護具及び緊急時措置

救急隊員以外への助言: いかなる場合も、ほこりを生じさせたり吸い込んだりしないようにすること。触れないようにすること。 十分な換気を確保する。 危険なエリアから避難し、緊急時手順に従い、専門家に相談のこと個人保護については項目 8 を参照する。

6.2 環境に対する注意事項

物質が排水施設に流れ込まないようにする。

6.3 封じ込め及び浄化の方法及び機材

排水溝に蓋をすること。こぼれたら集めて結合させ、ポンプですくい取る。 物質の制限があれば順守のこと (セクション 7、10参照) 慎重に行うこと。適切に廃棄すること。関連エリアを清掃のこと。 ほこりが生じないようにすること。

6.4 参照すべき他の項目

廃棄はセクション13を参照。

7. 取扱い及び保管上の注意

7.1 安全な取扱いのための予防措置

換気フードの下で作業すること。吸い込まないこと。注意事項は項目2.2を参照。

7.2 配合禁忌等を踏まえた保管条件

密閉のこと。 乾燥。 換気のよい場所で保管する。 鍵をかけておくか、資格のあるまたは認可された人のみが出入りできる場所に入れておく。

7.3 特定の最終用途

項目1.2に記載されている用途以外には、その他の特定の用途が定められていない

8. ばく露防止及び保護措置

8.1 管理濃度

コンポーネント別作業環境測定パラメータ
許容濃度が設定されている物質を含有していない。

8.2 曝露防止

適切な技術的管理
汚した衣類はただちに替えること。予防的な皮膚保護を講じること。本物質を取り扱った後は手と顔
を洗うこと。
保護具
眼/顔面の保護
NIOSH(US)またはEN 166(EU)などの適切な政府機関の規格で試験され、認められた眼の
保護具を使用する。 密着性の高い安全ゴーグル
皮膚及び身体の保護具
本推奨は、当社発行の安全データシート,に記載されている製品およびその指定の使用法のみに
適用される。溶解、他の物質との混合、およびEN374に記載の逸脱条件での使用については、
CE認証手袋のサプライヤに問い合わせのこと(例. KCL GmbH, D-36124 Eichenzell, Internet:
www.kcl.de)
フルコンタクト
材質: ニトリルゴム
最小厚: 0.11 mm
破過時間: 480 min
試験物質:KCL 741 Dermatril® L
本推奨は、当社発行の安全データシート,に記載されている製品およびその指定の使用法のみに
適用される。溶解、他の物質との混合、およびEN374に記載の逸脱条件での使用については、
CE認証手袋のサプライヤに問い合わせのこと(例. KCL GmbH, D-36124 Eichenzell, Internet:
www.kcl.de)
飛沫への接触
材質: ニトリルゴム
最小厚: 0.11 mm
破過時間: 480 min
試験物質:KCL 741 Dermatril® L
身体の保護
保護衣
呼吸用保護具
ほこりが生じた際に必要。
次の規格に準拠しているフィルター式呼吸器保護具を推奨します。DIN EN 143、DIN 14387お
よび使用済み呼吸器保護システムに関連する他の付属規格。
環境暴露の制御
物質が排水施設に流れ込まないようにする。

9. 物理的及び化学的性質

物理的状態

形状
結晶(Merck (14th, 2006))
黄色(Merck (14th, 2006))
臭い
特徴的な臭気(ICSC(J) (1999))
臭いのしきい(閾)値
データなし。
pH
7 (0.36 g/L 20℃)(IUCLID (2000))

融点・凝固点

52-54℃(Merck (14th, 2006))

沸点、初留点及び沸騰範囲

315℃(Merck (14th, 2006))

引火点

194℃(CC)(Ullmanns(E) (6th, 2003))

蒸発速度(酢酸ブチル=1)

データなし。

燃焼性(固体、気体)

データなし。

燃焼又は爆発範囲

2.0-22%(CRC (91st, 2010))

蒸気圧

0.000085 mmHg(25℃)(HSDB (2003))

蒸気密度

6.98 (air=1)(HSDB (2003))

比重(相対密度)

1.6867(16℃/4℃)(CERIハザードデータ集 (2002))

溶解度

水:0.0092 g/kg H2O (25℃)(CRC (91st, 2010))
エーテル、ベンゼンと二硫化炭素に可溶。冷アルコールに微溶、熱アルコールに易溶。(HSDB (2003))

n-オクタノール/水分配係数

log Kow = 2.17(HSDB (2003))

自然発火温度

432℃(ICSC(J) (1999))

分解温度

データなし。

粘度(粘性率)

データなし。

10. 安定性及び反応性

10.1 反応性

高熱で空気と反応して爆発性混合物を生じる
引火点より下のおよそ15ケルビンからの範囲は危険とみなされている。
可燃性有機物質及び製剤に概ね該当:微細に分散し、舞い上がった場合、粉じん爆発を起こす可能性が
通常想定される。

10.2 化学的安定性

標準的な大気条件(室温)で化学的に安定。

10.3 危険有害反応可能性

データなし

10.4 避けるべき条件

強力な熱

10.5 混触危険物質

強塩基類, 強酸化剤, ヒドラジン

10.6 危険有害な分解生成物

有害な分解生成物が火があるとき生成される。 - 炭素酸化物, 窒素酸化物(NOx), 塩化水素ガス
その他の分解生成物 - データなし
火災の場合:項目5を参照

11. 有害性情報

急性毒性

経口
ラットのLD50値は640 mg/kg(環境省リスク評価 第3巻 (2004))および1070 mg/kg(PATTY (5th, 2001))に基づき、区分4とした。GHS分類:区分4
経皮
ウサギのLD50値は130 mg/kg (環境省リスク評価 第3巻 (2004))に基づき、区分2とした。GHS分類:区分2
吸入:ガス
吸入 (ガス):GHSの定義における固体である。GHS分類:分類対象外
吸入:蒸気
吸入 (蒸気):データなし。GHS分類:分類できない
吸入:粉じん及びミスト
吸入 (粉塵・ミスト):データなし。GHS分類:分類できない

皮膚腐食性及び刺激性

ウサギの皮膚に24時間の閉塞貼付した試験で強い刺激性(highly irritating)との結果(IUCLID (2000))が得られている。さらに、本物質は皮膚一次刺激性が最も強いことで知られている物質の一つであり(Contact Dermatitis (Frosch) (5th, 2011))、ヒトで接触性皮膚炎を起こし、かゆみ、水疱性丘疹及び皮膚の剥離等の症状がみられる(環境省リスク評価 第3巻 (2004))との記述もあり、区分2とした。GHS分類:区分2

眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性

ウサギの眼に適用した試験で強い刺激性(highly irritating)との結果(IUCLID (2000))に加え、ヒトの眼に対し重度の刺激物である(HSDB (2003))との記述に基づき、区分1とした。 GHS分類:区分1

呼吸器感作性

モルモットを用いたin vivo免疫学的試験において、吸入惹起処置で呼吸器アレルギーを誘発せず、同種細胞親和抗体の力価が低かったこと、さらに引き続き行われた試験では本物質が陰性対照として用いられ、投与動物で高力価の特異抗体の誘発がみられなかったこと、さらにマウスのIgE試験で陰性の事実から、本物質が呼吸器感作性を有しないことを納得し得る証拠があると結論されている(ECETOC TR 77 (1999))が、現時点では呼吸器過敏症試験用として認められた動物モデルはないことから、ガイダンスに従い分類できないとした。GHS分類:分類できない

皮膚感作性

モルモットを用いたマキシマイゼーション試験とビューラー試験、マウスの局所リンパ節試験でいずれも陽性の結果(ECETOC TR 77 (1999))があること、本物質は一般に皮膚感作性試験の陽性対照として用いられている(EHC 149(1993)、JECFA 855(1996)、JMPR 930(1997))こと、ヒトでの職業ばく露またはヒトに適用した試験で、皮膚感作性を示す多数の報告がある(環境省リスク評価 第3巻 (2004)、ECETOC TR 77(1999)、DFGMAK-Doc.13 (1999))こと、さらにContact Dermatitis (Frosch)にはアレルギー物質として掲載されている(Contact Dermatitis (5th, 2011))こと、以上の知見に基づき区分1とした。 GHS分類:区分1

生殖細胞変異原性

in vivo試験としてマウスの腹腔内投与によるアルカリ溶出試験(in vivo遺伝毒性試験)で用量依存的なDNA損傷の増加を示し、結果は陽性(IUCLID (2000))、in vitro試験として、エームス試験で強い陽性結果(安衛法 変異原データ集 補遺3版(2005))、およびV79細胞を用いた染色体異常試験、HGPRT試験でも陽性の結果(IUCLID (2000))が報告されていることから専門家の判断により区分2とした。また本物質は、労働安全衛生法第57条の3に基づき変異原性が認められた既存化学物質である。なお、in vivo試験の優性致死試験で陰性との記載(DFGMAK-Doc.21 (2005))があるが、試験の詳細は不明である。GHS分類:区分2

発がん性

ラットおよびマウスに2年間混餌投与(用量320、800、2000 ppm)によるがん原性試験において、ラットでは雄に腎細胞腺腫、および雌に乳腺の腺癌の発生増加が認められたが、マウスの雌雄には腫瘍の発生増加は認められず、本物質のマウス雌雄に対するがん原性は示されなかった(厚労省がん原性試験 (1992))。さらに、雄ラットおよび雌雄マウスに18ヵ月間混餌投与(250~2000 ppm)した試験では、両動物腫とも対照群と比べ腫瘍発生率の増加はなかった(IUCLID (2000))と報告されている。以上の得られている結果から、本物質の発がん性に関して結論付けられないため「分類できない」とした。 GHS分類:分類できない

生殖毒性

ラットに経口投与した反復投与毒性・生殖発生毒性併合試験(OECD TG 422、GLP)において、主な一般毒性学的変化として、30 mg/kg 群の雌雄で胃の病変(前胃の扁平上皮の過形成、炎症性細胞浸潤など)が認められたが、生殖および発生に及ぼす影響としては、親動物の一般状態、交尾、受胎、妊娠、分娩など性機能・生殖能の指標、仔動物では、外表、一般状態、出生率、性比、新生児の4日生存率など仔の発生に関する指標に被験物質に起因する変化は認められなかった(経産省生殖試験 (Access on Apr. 2012)、List2相当)。したがって、性機能・生殖能に対する悪影響は見出されなかったが、一方、妊娠期間中のラットに0.13 mg/m3の濃度を吸入ばく露した試験で着床後の吸収胚の増加がみられたと報告されているが、詳細不明に加え対照群の設定についても報告されていないとの記載(環境省リスク評価 第3巻 (2004))もあり分類には採用せず、仔の発生に及ぼす影響についてはデータ不十分なため、「分類できない」とした。 GHS分類:分類できない

特定標的臓器毒性(単回ばく露)

ヒトへの影響として、吸入及び経口暴露では唇、爪及び皮膚のチアノーゼ、めまい、頭痛、息苦しさなどの急性毒性症状が現れ、また、血液に影響を与え、メトヘモグロビンを生成する可能性がある(環境省リスク評価 第3巻 (2004))との記載がある。動物試験では、ラットに640 mg/kgを経口投与した結果、血中でのメトヘモグロビン産生が認められ、30分後20%、1時間後17%、2時間後12%を示し、24時間後のみハインツ小体が観察されたと報告(IUCLID 2000))されており、ラットによる試験の用量は区分2のガイダンス値内であるが、ヒトの情報に基づき区分1(血液系)とした。また、ヒトで本物質のばく露により眼、気道、皮膚に刺激を与えるとの記載(環境省リスク評価 第3巻 (2004))もあることから区分3(気道刺激性)とした。なお、ヒトで本物質のばく露により、頭痛、息苦しさ、吐き気、嘔吐など神経系と同様の症状が現れるが、詳細が不明であるため分類の根拠としなかった。GHS分類:区分1(血液系)、区分3(気道刺激性)

特定標的臓器毒性(反復ばく露)

ヒトの本物質による慢性中毒では、霧視、中心暗点、視野狭窄を伴う球後視神経炎が徐々に現れ、視神経炎も伴い、例外的には眼の萎縮~瞳孔反応の調節障害に至る可能性があり、また、慢性中毒による球後視神経炎は末梢神経炎と関連があり、脚の不全麻痺および足の灼熱感をもたらす(HSDB (2003))。以上のヒトでの知見(List 2)に基づき、区分2(神経系)とした。一方、ラットに1.1 mg/m3の濃度で4ヵ月間吸入ばく露(粉塵;4時間/日、5日/週)した試験で、対照群の設定についての記載はないが、ばく露後2~3週間で行動異常、可視粘膜の充血、呼吸困難が現れ、23匹中4匹が死亡し、4ヵ月間のばく露後には、ヘモグロビン濃度及び赤血球数の減少、スルフヘモグロビン血症もみられた(環境省リスク評価 第3巻 (2004))との報告があり、用量は区分2のガイダンス値内であることから区分2(血液系)とした。 GHS分類:区分2(神経系、血液)

吸引性呼吸器有害性

データなし。GHS分類:分類できない

12. 環境影響情報

12.1 生態毒性

魚毒性
止水式試験 LC50 - Danio rerio (ゼブラフィッシュ) - 0.71 mg/l - 96 h
(OECD 試験ガイドライン 203)
LC50 - Danio rerio (ゼブラフィッシュ) - 0.32 mg/l - 96.0 h
ミジンコ等の水生無脊
止水式試験 EC50 - Daphnia magna (オオミジンコ) - 0.49 mg/l - 48 h
椎動物に対する毒性
(ISO(国際標準化機構) 6341)
藻類に対する毒性
止水式試験 EC50 - Desmodesmus subspicatus (緑藻) - 0.151 mg/l - 72 h
(OECD 試験ガイドライン 201)

12.2 残留性・分解性

生分解性
好気性 - 曝露時間 28 d
結果: < 20 % - 易分解性ではない。
(OECD テスト ガイドライン 301B)

12.3 生体蓄積性

データなし

12.4 土壌中の移動性

データなし

12.5 PBT および vPvB の評価結果

化学物質安全性評価が必要ではない/行っていないため、PBT/vPvB評価データはない。

13. 廃棄上の注意

13.1 廃棄物処理方法

製品
内容物及び容器は、関連法規及び各自治体の条例等の規制に従い、産業廃棄物として適切に処理すること。

14. 輸送上の注意

14.1 国連番号

ADR/RID (陸上規制): 3441    IMDG (海上規制): 3441    IATA-DGR (航空規制): 3441

14.2 国連輸送名

ADR/RID (陸上規制): CHLORODINITROBENZENES, SOLID
IMDG (海上規制): CHLORODINITROBENZENES, SOLID
IATA-DGR (航空規制): Chlorodinitrobenzenes, solid

14.3 輸送危険有害性クラス

ADR/RID (陸上規制): 6.1    IMDG (海上規制): 6.1    IATA-DGR (航空規制): 6.1

14.4 容器等級

ADR/RID (陸上規制): II IMDG (海上規制): II IATA-DGR (航空規制): II

14.5 環境危険有害性

ADR/RID: 非該当 IMDG 海洋汚染物質(該当・非該当): IATA-DGR (航空規制): 非該当
該当

14.6 特別の安全対策

なし

14.7 混触危険物質

強塩基類, 強酸化剤, ヒドラジン

15. 適用法令

労働安全衛生法

変異原性が認められた既存化学物質

化学物質排出把握管理促進法(PRTR法)

第1種指定化学物質

消防法

第5類自己反応性物質、ニトロ化合物

船舶安全法

毒物類・毒物

航空法

毒物類・毒物

海洋汚染防止法

個品運送P

16. その他の情報

略語と頭字語

ADR: 道路による危険物の国際輸送に関する欧州協定
CAS: ケミカルアブストラクトサービス
EC50: 有効濃度 50%
IATA:国際航空運送協会
IMDG: 国際海上危険物
LC50: 致死濃度 50%
LD50: 致死量 50%
RID: 鉄道による危険物の国際運送に関する規則
STEL: 短期暴露限度
TWA: 時間加重平均

参考文献

【1】労働安全衛生法 ウェブサイト https://www.mhlw.go.jp
【2】化学物質審査規制法(化審法)https://www.env.go.jp
【3】化学物質排出把握管理促進法(PRTR法) https://www.chemicoco.env.go.jp
【4】NITE化学物質総合情報提供システム (NITE-CHRIP)https://www.nite.go.jp/
【5】カメオケミカルズ公式サイト http://cameochemicals.noaa.gov/search/simple
【6】ChemIDplus、ウェブサイト http://chem.sis.nlm.nih.gov/chemidplus/chemidlite.jsp
【7】ECHA - 欧州化学物質庁、ウェブサイト https://echa.europa.eu/
【8】eChemPortal - OECD 化学物質情報グローバルポータル、ウェブサイトhttp://www.echemportal.org/echemportal/index?pageID=0&request_locale=en
【9】ERG - 米国運輸省による緊急対応ガイドブック、ウェブサイトhttp://www.phmsa.dot.gov/hazmat/library/erg
【10】有害物質に関するドイツ GESTIS データベース、ウェブサイトhttp://www.dguv.de/ifa/gestis/gestis-stoffdatenbank/index-2.jsp
【11】HSDB - 有害物質データバンク、ウェブサイト https://toxnet.nlm.nih.gov/newtoxnet/hsdb.htm
【12】IARC - 国際がん研究機関、ウェブサイト http://www.iarc.fr/
【13】IPCS - The International Chemical Safety Cards (ICSC)、ウェブサイトhttp://www.ilo.org/dyn/icsc/showcard.home
【14】Sigma-Aldrich、ウェブサイト https://www.sigmaaldrich.com/
免責事項:

本MSDS中の情報は指定された製品にのみ適用され、特に規定がない限り、本製品とその他の物質の混合物には適用されません。本MSDSは、製品使用者の適切な専門的なトレーニングを受けた者にのみ製品安全情報を提供します。本MSDSの使用者は、本SDSの適用性について独自に判断しなければならない。本MSDSの著者は、本MSDSの使用によるいかなる傷害にも責任を負わない。

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