安全データシート

メタクリル酸ドデシル

改訂日:2024-01-24版番号:1

1. 化学品及び会社情報

製品識別子

  • 製品名: メタクリル酸ドデシル
  • CB番号: CB7227264
  • CAS: 142-90-5
  • EINECS番号: 205-570-6
  • 同義語: LAM,メタクリル酸ドデシル

物質または混合物の関連する特定された用途、および推奨されない用途

  • 関連する特定用途: 潤滑油添加剤,繊維処理剤,塗料・接着剤原料,紙コーティング剤
  • 推奨されない用途: なし

会社ID

  • 会社名:Chemicalbook
  • 住所:北京市海淀区上地十街匯煌国際1号棟
  • 電話:400-158-6606

2. 危険有害性の要約

GHS分類

分類実施日(物化危険性及び健康有害性)
GHS改訂4版を使用
H31.3.15、政府向けGHS分類ガイダンス (H25年度改訂版 (ver1.1):JIS Z7252:2014準拠) を使用
物理化学的危険性
-
健康に対する有害性
-
分類実施日(環境有害性)
環境に対する有害性はH18年度、GHS分類マニュアル(H18.2.10版)を使用
環境に対する有害性
-

2.2 注意書きも含むGHSラベル要素

絵表示
GHS07GHS09
注意喚起語
警告
危険有害性情報
H410 長期継続的影響によって水生生物に非常に強い毒性。
H335 呼吸器への刺激のおそれ。
H319 強い眼刺激。
H315 皮膚刺激。
注意書き
安全対策
P280 保護手袋/保護眼鏡/保護面を着用すること。
P273 環境への放出を避けること。
P271 屋外又は換気の良い場所でだけ使用すること。
P264 取扱い後は皮膚をよく洗うこと。
P261 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。
応急措置
P391 漏出物を回収すること。
P337 + P313 眼の刺激が続く場合:医師の診察/手当てを受けること。
P332 + P313 皮膚刺激が生じた場合:医師の診察/手当てを受けること。
P305 + P351 + P338 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。
P304 + P340 + P312 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し,呼吸しやすい姿勢で休息させること。 気分が悪いときは医師に連絡すること。
P302 + P352 皮膚に付着した場合:多量の水で洗うこと。
保管
P405 施錠して保管すること。
P403 + P233 換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。
廃棄
P501 内容物/容器を承認された処理施設に廃棄すること。

2.3 他の危険有害性

なし

3. 組成及び成分情報

  • 化学物質・混合物の区別: 化学物質
  • 別名: Dodecyl methacrylate
  • 化学特性(示性式、構造式 等): C16H30O2
  • 分子量: 254.41 g/mol
  • CAS番号: 142-90-5
  • EC番号: 205-570-6
  • 化審法官報公示番号: 2-1039
  • 安衛法官報公示番号: -

4. 応急措置

4.1 必要な応急手当

一般的アドバイス
この安全データシートを担当医に見せる。
吸入した場合
吸入後は新鮮な空気を吸うこと。
皮膚に付着した場合
皮膚に接触した場合: すべての汚染された衣類を直ちに脱ぐこと。 皮膚を流水/シャワーで洗うこと。
眼に入った場合
眼に触れた後は多量の水ですすぐこと。 眼科医の診察を受けること。 コンタクトレンズをはずす。
飲み込んだ場合
飲み込んだ後はただちに水を飲ませること(多くても2杯) 医師に相談する。

4.2 急性症状及び遅発性症状の最も重要な徴候症状

もっとも重要な既知の徴候と症状は、ラベル表示(項目2.2を参照)および/または項目11に記載されている

4.3 緊急治療及び必要とされる特別処置の指示

データなし

5. 火災時の措置

5.1 消火剤

使ってはならない消火剤
本物質/混合物に対する消火剤の制限なし
適切な消火剤
泡 二酸化炭素(CO2) 粉末

5.2 特有の危険有害性

火災時に有害な燃焼ガスや蒸気を生じるおそれあり。
高熱で空気と反応して爆発性混合物を生じる
蒸気は空気より重く、床に沿って広がることがある。
可燃性。
炭素酸化物

5.3 消防士へのアドバイス

自給式呼吸器がある場合のみ危険区域に留まってもよい。安全なゾーンまで離れるか適切な保護衣を着用して、皮膚に触れないようにすること。

5.4 詳細情報

消火水が、地上水または地下水のシステムを汚染しないようにする。

6. 漏出時の措置

6.1 人体に対する注意事項、保護具及び緊急時措置

救急隊員以外への助言: 蒸気、エアゾールを吸入してはならない。 触れないようにすること。 十分な換気を確保する。 危険なエリアから避難し、緊急時手順に従い、専門家に相談のこと個人保護については項目 8 を参照する。

6.2 環境に対する注意事項

物質が排水施設に流れ込まないようにする。

6.3 封じ込め及び浄化の方法及び機材

排水溝に蓋をすること。こぼれたら集めて結合させ、ポンプですくい取る。 物質の制限があれば順守のこと (セクション 7、10参照) 液体吸収剤(例. Chemizorb® )で処置すること。 正しく廃棄すること。関係エリアを清掃のこと。

6.4 参照すべき他の項目

廃棄はセクション13を参照。

7. 取扱い及び保管上の注意

7.1 安全な取扱いのための予防措置

注意事項は項目2.2を参照。

7.2 配合禁忌等を踏まえた保管条件

保管条件
密閉のこと。

7.3 特定の最終用途

項目1.2に記載されている用途以外には、その他の特定の用途が定められていない

8. ばく露防止及び保護措置

8.1 管理濃度

コンポーネント別作業環境測定パラメータ
許容濃度が設定されている物質を含有していない。

8.2 曝露防止

適切な技術的管理
汚した衣類はただちに替えること。予防的な皮膚保護を講じること。本物質を取り扱った後は手と顔
を洗うこと。
保護具
眼/顔面の保護
NIOSH(US)またはEN 166(EU)などの適切な政府機関の規格で試験され、認められた眼の
保護具を使用する。 保護眼鏡
皮膚及び身体の保護具
身体の保護
保護衣
呼吸用保護具
気化ガス/エアロゾル発生時に必要
次の規格に準拠しているフィルター式呼吸器保護具を推奨します。DIN EN 143、DIN 14387お
よび使用済み呼吸器保護システムに関連する他の付属規格。
環境暴露の制御
物質が排水施設に流れ込まないようにする。

9. 物理的及び化学的性質

物理的状態

形状
液体 (20℃、1気圧) (GHS判定)
無色~黄色 (GESTIS (2017))
臭い
かすかな果物臭 (GESTIS (2017))
臭いのしきい(閾)値
情報なし
pH
情報なし

融点・凝固点

-7℃ (GESTIS (2017))

沸点、初留点及び沸騰範囲

142℃ (4 mmHg) (HSDB (2017))

引火点

132℃(o.c.)、126℃(c.c.) (HSDB (2017))

蒸発速度(酢酸ブチル=1)

情報なし

燃焼性(固体、気体)

該当しない

燃焼又は爆発範囲

0.45 vol% (GESTIS (2017))

蒸気圧

1.18×10-003 mmHg [換算値 0.157294 Pa] (Howard (1997))

蒸気密度

情報なし

比重(相対密度)

0.868 (20℃) (HSDB (2017))

溶解度

水:4.44×10-002 mg/L (Howard (1997))

n-オクタノール/水分配係数

6.68 (Howard (1997))

自然発火温度

296℃ (HSDB (2017))

分解温度

情報なし

粘度(粘性率)

情報なし

10. 安定性及び反応性

10.1 反応性

引火点より下のおよそ15ケルビンからの範囲は危険とみなされている。
高熱で空気と反応して爆発性混合物を生じる

10.2 化学的安定性

標準的な大気条件(室温)で化学的に安定。

10.3 危険有害反応可能性

データなし

10.4 避けるべき条件

強力な熱

10.5 混触危険物質

強酸化剤

10.6 危険有害な分解生成物

火災の場合:項目5を参照

11. 有害性情報

急性毒性

経口
ラットのLD50値として、> 5,000 mg/kg (HSDB (Access on August 2017)) との報告に基づき、区分外とした。
経皮
ウサギのLD50値として、> 3,000 mg/kg (HSDB (Access on August 2017)) との報告に基づき、区分外とした。
吸入:ガス
GHSの定義における液体である。
吸入:蒸気
データ不足のため分類できない。
吸入:粉じん及びミスト
データ不足のため分類できない。

皮膚腐食性及び皮膚刺激性

【分類根拠】 本物質自体の刺激性データがなく、分類できないとした。なお、EU CLPではSkin Irrit. 2に分類されているが、現在、当該分類の見直しが進められており、ECHAリスク評価委員会(RAC)からは当該分類結果の取消が提案されている。RACは、本物質及び類縁物質(長鎖長/短鎖長)の物理化学的性状、構造的類似性及び代謝経路に基づき、これら類縁物質の皮膚刺激性データから、本物質の皮膚刺激性をリードアクロスの適用により類推することは妥当であり、刺激性は現行の分類であるSkin Irrit. 2には該当しないと判断している。旧分類が分類に用いたデータ(1)は他物質に対する分類データであり、分類判断には用いなかった。
【参考データ等】 (1)ウサギを用いた皮膚刺激性試験(OECD TG404、GLP準拠)で本物質の類似物質(isotridecyl methacrylate)原体を4時間半閉塞適用したところ、24、48、72時間後の紅斑の平均スコアは0、0.33、0.66、浮腫の平均スコアは1、1.33、1.66であり、72時間以内に回復したとの報告がある(ECHA RAC(2017)、REACH登録情報(Accessed Dec. 2018))。 (2)その他本物質の類似物質に対する3件のウサギを用いた皮膚刺激性試験があるが、軽微な平均スコア2以下の軽微な刺激性を示したとの報告がある(ECHA RAC(2017))。

眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性

【分類根拠】 本物質自体の刺激性データがなく、分類できないとした。なお、EU CLPではEye Irrit. 2に分類されているが、現在、当該分類の見直しが進められており、ECHAリスク評価委員会(RAC)からは当該分類結果の取消が提案されている。RACは、本物質及び類縁物質(長鎖長/短鎖長)の物理化学的性状、構造的類似性及び代謝経路に基づき、これら類縁物質の皮膚刺激性データから、本物質の皮膚刺激性をリードアクロスの適用により類推することは妥当であり、刺激性は現行の分類であるEye Irrit. 2には該当しないと判断している。旧分類が分類に用いたデータ(1)(2)は他物質若しくは混合物に対する分類データであり、分類判断には用いなかった。
【参考データ等】 (1)ウサギを用いた眼刺激性試験(OECD TG405、GLP準拠)で本物質の類似物質(IsotriDec.yl methacrylate)原体を適用したところ、投与後1時間で軽微な刺激性が見られたが24時間以内には回復し、24、48、72時間後の角膜混濁、虹彩、結膜発赤、結膜浮腫の平均スコアはそれぞれ0だったとの報告がある(ECHA RAC(2017)、REACH登録情報(Accessed Dec. 2018))。 (2)ウサギを用いた眼刺激性試験(FAD Draize試験、n=6)で本物質混合物(65% doDec.yl methacrylate, 25% tetraDec.yl methacrylate, 10% higher alkyl methacrylates up to Oct.aDec.yl methacrylate)の類似物質原体を適用したところ、24、48、72時間後の角膜混濁、虹彩、結膜発赤、結膜浮腫の平均スコアはそれぞれ0だったとの報告がある(ECHA RAC(2017)、REACH登録情報(Accessed Dec. 2018))。 (3)その他本物質の類似物質に対する2件のウサギを用いた眼刺激性試験があるが、眼刺激性に係る平均スコアは0だったとの報告がある(ECHA RAC(2017))。

呼吸器感作性

データ不足のため分類できない。

皮膚感作性

モルモットを用いた皮膚感作性試験で、検討したメタクリル酸誘導体 (直鎖アルキル側鎖長がC1からC18の誘導体11種類) のうち本物質は最も強い感作性がみられたとの記載 (HSDB (Access on August 2017)) があるが、試験法や感作された動物数などの詳細が不明であるため、分類できないとした。

生殖細胞変異原性

データ不足のため分類できない。

発がん性

データ不足のため分類できない。

生殖毒性

データ不足のため分類できない。

特定標的臓器毒性(単回ばく露)

データ不足のため分類できない。本物質のヒトでの単回ばく露の情報はない。実験動物では、イヌの静脈内投与試験において、血圧降下効果が認められたとの報告 (HSDB (Access on August 2017)) があるのみであり、他に根拠とできる情報がないため、分類できないとした。

特定標的臓器毒性(反復ばく露)

データ不足のため分類できない。

吸引性呼吸器有害性

データ不足のため分類できない。

12. 環境影響情報

12.1 生態毒性

データなし

12.2 残留性・分解性

データなし

12.3 生体蓄積性

データなし

12.4 土壌中の移動性

データなし

12.5 PBT および vPvB の評価結果

化学物質安全性評価が必要ではない/行っていないため、PBT/vPvB評価データはない。

13. 廃棄上の注意

13.1 廃棄物処理方法

製品
内容物及び容器は、関連法規及び各自治体の条例等の規制に従い、産業廃棄物として適切に処理すること。

14. 輸送上の注意

14.1 国連番号

ADR/RID (陸上規制): 3082    IMDG (海上規制): 3082    IATA-DGR (航空規制): 3082

14.2 国連輸送名

methacrylate)
IATA-DGR (航空規制): Environmentally hazardous substance, liquid, n.o.s. (Dodecyl
(Dodecyl methacrylate)
IMDG (海上規制): ENVIRONMENTALLY HAZARDOUS SUBSTANCE, LIQUID, N.O.S.
リル酸ドデシル)
ADR/RID (陸上規制): ENVIRONMENTALLY HAZARDOUS SUBSTANCE, LIQUID, N.O.S. (メタク

14.3 輸送危険有害性クラス

ADR/RID (陸上規制): 9    IMDG (海上規制): 9    IATA-DGR (航空規制): 9

14.4 容器等級

ADR/RID (陸上規制): III IMDG (海上規制): III IATA-DGR (航空規制): III

14.5 環境危険有害性

該当
ADR/RID: 該当 IMDG 海洋汚染物質(該当・非該当): IATA-DGR (航空規制): 該当

14.6 特別の安全対策

14.7 混触危険物質

5 kg / L 以下で、危険物クラス 9 に該当しないパッケージ
詳細情報
強酸化剤

15. 適用法令

海洋汚染防止法

有害液体物質(Y類物質)(施行令別表第1)

16. その他の情報

略語と頭字語

TWA: 時間加重平均
STEL: 短期暴露限度
RID: 鉄道による危険物の国際運送に関する規則
LD50: 致死量 50%
LC50: 致死濃度 50%
IMDG: 国際海上危険物
IATA:国際航空運送協会
EC50: 有効濃度 50%
CAS: ケミカルアブストラクトサービス
ADR: 道路による危険物の国際輸送に関する欧州協定

参考文献

【1】労働安全衛生法 ウェブサイト https://www.mhlw.go.jp
【2】化学物質審査規制法(化審法)https://www.env.go.jp
【3】化学物質排出把握管理促進法(PRTR法) https://www.chemicoco.env.go.jp
【4】NITE化学物質総合情報提供システム (NITE-CHRIP)https://www.nite.go.jp/
【5】カメオケミカルズ公式サイト http://cameochemicals.noaa.gov/search/simple
【6】ChemIDplus、ウェブサイト http://chem.sis.nlm.nih.gov/chemidplus/chemidlite.jsp
【7】ECHA - 欧州化学物質庁、ウェブサイト https://echa.europa.eu/
【8】eChemPortal - OECD 化学物質情報グローバルポータル、ウェブサイトhttp://www.echemportal.org/echemportal/index?pageID=0&request_locale=en
【9】ERG - 米国運輸省による緊急対応ガイドブック、ウェブサイトhttp://www.phmsa.dot.gov/hazmat/library/erg
【10】有害物質に関するドイツ GESTIS データベース、ウェブサイトhttp://www.dguv.de/ifa/gestis/gestis-stoffdatenbank/index-2.jsp
【11】HSDB - 有害物質データバンク、ウェブサイト https://toxnet.nlm.nih.gov/newtoxnet/hsdb.htm
【12】IARC - 国際がん研究機関、ウェブサイト http://www.iarc.fr/
【13】IPCS - The International Chemical Safety Cards (ICSC)、ウェブサイトhttp://www.ilo.org/dyn/icsc/showcard.home
【14】Sigma-Aldrich、ウェブサイト https://www.sigmaaldrich.com/
免責事項:

本MSDS中の情報は指定された製品にのみ適用され、特に規定がない限り、本製品とその他の物質の混合物には適用されません。本MSDSは、製品使用者の適切な専門的なトレーニングを受けた者にのみ製品安全情報を提供します。本MSDSの使用者は、本SDSの適用性について独自に判断しなければならない。本MSDSの著者は、本MSDSの使用によるいかなる傷害にも責任を負わない。

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